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自社ローンで購入した車が突然エンジン停止するかもしれないと聞くと、不安を抱く方は多いでしょう。遠隔で制御できる装置が搭載されている場合、エンジンが始動しなくなる懸念があるためです。
この記事では、自社ローンで発生しうるエンジン停止の原因や解除方法に加え、GPSや遠隔制御装置の実態、滞納時のリスク、安全面への配慮などを解説します。
安心して自社ローンを利用できるよう、ポイントについて詳しく紹介します。
- エンジン停止する理由は主にローンの支払い延滞や契約違反で、販売店が遠隔操作で始動制限をかける仕組みになっています。
- エンジン停止は運転中ではなく、車の電源を入れようとした際に始動不可となるため、事故リスクはほとんどありません。
- 解除するには、未納分のローンを支払い、販売店が遠隔システム上でロック解除を行う必要があります。
- 販売店によってはGPSや遠隔制御装置の設置について説明が不十分な場合もあるため、契約時に確認しておくことが大切です。
自社ローンで購入した車がエンジン停止した時の解除方法は?
自社ローンで買った車のエンジンが停止した場合、どの手続きを踏めば再度動かせるのか疑問に思う方が多いかもしれません。
ここでは、エンジン停止が起こる背景を踏まえ、解除に必要となる対応について解説します。走行中にいきなり停止されるわけではないため、焦らず原因の把握が重要です。
自社ローンで購入した車のエンジンが停止する理由
自社ローンで購入した車には、返済状況を管理するためにGPSや遠隔制御装置が取り付けられている場合があります。支払いが滞った際、販売店側がエンジンを遠隔操作で始動不可にする仕組みを導入しているのです。
ただし、運転中に急にエンジンを止めるのではなく、エンジンをかけようとしても始動できないよう設定されるため、安全性への配慮はなされています。
エンジン停止の主な要因は、以下の3つです。
- 返済延滞の長期化
- 販売店からの連絡を無視
- ローン契約に大きく違反する行為
このような制御は、利用者の安全を守りながらも、確実な支払いを促す目的で行われます。購入時にしっかり確認しておきましょう。
GPSがついているか知りたいならお店に確認をする
自社ローンを扱う販売店では、GPS搭載車の場合は基本的に説明がありますが、全店舗が必ずしも詳細を告知しているとは限りません。そのため、事前に「GPSはついていますか?」と必ず確認を取ることが大切です。
もし説明がなく後から知った場合、契約時の説明不足を指摘できる可能性はありますが、すでにトラブルに発展している場合は解決までに時間がかかるかもしれません。
また、隠ぺい体質の販売店だと故意にGPSの存在を伏せているケースも考えられます。そうした店舗は利用者との信頼関係を築きにくく、延滞や修理対応などの場面でもスムーズなやり取りが難しくなることがあります。購入先を選ぶ段階で、販売店の説明姿勢や信頼度を確認するのが大切です。
返済の滞りが発生した際には、このシステムを使いエンジンをストップさせることで、車を動かせない状態にするのが可能です。
なお、エンジン停止は安全に配慮し、通常はイグニッションがOFFになったタイミングで制限がかかる仕組みです。運転者だけでなく、周囲の交通にも影響を与えないよう設計されています。
支払いに問題が生じた場合は、早めに販売店へ相談し、システムによる制限を防ぎましょう。
自社ローンの販売店がGPSを取り付ける理由
自社ローンの販売店がGPSを取り付けるのは、返済管理だけでなく車両の安全確保や犯罪抑止のためでもあります。ローン未納に備えるほか、車両が不正に利用される事態を減らす狙いがあるのです。
自社ローンの販売店がGPSを取り付ける理由は以下の2つです。
- 返済のリスク回避のため
- 犯罪などに使われないようにするため
ここからは、具体的にどのような意図でGPSを活用しているのかを見ていきます。
自社ローンの場合、販売店が信販会社を通さずに貸付を行うため、未納が続くと販売店自身が大きなリスクを負います。そこでGPSを装着し、車両の所在を確認できる体制を整えることで、滞納時に速やかに回収作業を行いやすくしているのです。
特に収入や信用情報に問題を抱えた方に対しても審査を通す以上、貸し倒れを防ぐ仕組みは不可欠といえます。また、GPSは盗難時にも効果的です。
すぐさま位置を把握して対応できるため、販売店側は万一の損失を最小限に抑えられます。このように、自社ローン車にはGPSが標準的に備わっているケースが少なくありません。
車両が犯罪目的で使用されるリスクを抑えるためにも、GPSや遠隔制御装置は有効です。不自然な長距離移動や通常とは異なる走行データを察知すれば、販売店が早期に警戒し、車両を回収したり、エンジンを停止したりできるからです。
さらに、契約者が意図的に契約外の使い方をしたり、無断で第三者に貸し出したりする不正利用も防ぎやすくなります。
犯罪やトラブルに巻き込まれる可能性を軽減できるため、販売店と利用者の双方にメリットがある仕組みといえるでしょう。安全確保の一環としてGPSを採用している点は、事前に理解しておきたい重要事項です。
エンジン停止した場合の解除方法
自社ローン契約車のエンジンが停止した場合、基本的には未納分を清算し、販売店が遠隔システム上の制限を解除すると再びエンジンを始動できます。支払いが確認されてから操作が完了するまで、1~2営業日ほど必要となるケースも多いため、すぐに乗りたい場合には不便を感じるかもしれません。
支払い完了後は販売店へ連絡し、解除のタイミングを確認しておくと安心です。決済方法によっては入金が即時反映されないこともあるため、支払いが完了したら早めに店舗へ連絡しておきましょう。
まずは督促の電話や書面が送付され、連絡を無視すれば法的手段に移行する危険も高まります。債権が他社に譲渡されれば、専門の回収業者による強硬な取り立てを受けることにもなりかねません。
さらに、資産差し押さえに発展すると、銀行口座や給与が凍結されてしまう場合もあります。
こうした状況を避けるには、返済計画を見直したり、早期に販売店と協議したりしましょう。早めに行動すると、深刻な事態を招かずに済む可能性があります。
そもそも自社ローンとは?
自社ローンとは、信販会社を通さず中古車販売店が直接ローン契約を行う方法です。過去に金融事故を起こした方やクレジットカードの支払い遅延がある方でも、独自基準で柔軟に審査が行われるため、ローンを組みやすい特徴があります。
手続きが簡素化されることが多く、スピード審査で急いで車を手に入れたい方にも好都合です。
ただし、販売店がリスクを負う形になる分、車両は担保扱いになります。返済が続く間は所有権が店舗に留まることが多く、支払いを滞納すればすぐに車を引き上げられる可能性も否定できません。
自社ローンは、便利さと引き換えに、利用者が常に返済リスクに配慮しておく必要がある選択肢といえます。
自社ローンのメリット
自社ローンには、金利がかからない点や審査の通りやすさなど、一般的なマイカーローンにはない利点が複数存在します。
ここからは、代表的なメリットを中心に確認していきましょう。金融機関の審査に苦戦している方も、選択肢として検討する価値があります。
自社ローンの大きな魅力は、金利が発生しないケースが多いことです。
銀行ローンやディーラーローンを利用した場合、年利3~8%前後の金利負担がかかり、総支払額が膨らむ可能性があります。一方で自社ローンは販売店との直接契約となるため、利息分を請求されず、支払い金額を明確に把握しやすい点がメリットです。
50万円の中古車を購入する場合、金利による増額を考えずに済むため、家計管理が比較的スムーズに進みます。ただし、その分、販売店がリスクを負っているため、GPSの装着や所有権留保などの対策を講じることが多い点を理解しておく必要があるでしょう。
自社ローンは、信販会社とは異なる独自基準を設けているため、クレジットやカードローンの滞納実績がある方でも比較的通りやすいとされています。
ただし、誰でも必ず審査に通るわけではなく、安定した収入や支払い能力を示せなければ難しい場合もあります。
他のカーローンで落ちて自社ローンの審査に通るのは、以下のようなケースです。
- 過去に金融事故があり、銀行ローンの審査に落ちた
- 信用情報機関の記録に不安がある
- 低年収やアルバイト収入のみだが、毎月の返済が可能
販売店はリスクを避けるため、申し込み者が返済に問題なく応じられるかどうかを重視しています。
自社ローンは手続きがシンプルなため、納車までのスピードが速い点も大きなメリットです。
銀行やディーラーローンでは、申し込みから審査完了、融資実行までに数日から1週間程度かかることがありますが、自社ローンは必要書類が少なく、審査工程も独自で行うため時間が短縮されやすいのです。
それぞれの納車スピードの目安は以下の通りです。
- 自社ローン:即日または数日以内に納車可
- 銀行ローン:1~2週間程度
- ディーラーローン:1週間前後
急ぎで車を必要とする方や、事情により短期間で移動手段を確保したい方にとっては、非常に助かる仕組みといえるでしょう。
自社ローンのデメリット
自社ローンには通常のローンとは異なる注意点があります。保証人の問題や利用できる店舗の少なさ、所有権に関する制限など、把握しておきたいリスクが存在します。
ここからは、自社ローン特有のデメリットを確認していきましょう。
自社ローンは柔軟な審査基準を設ける代わりに、利用者への貸し倒れリスクを抑えるため、保証人や保証会社の加入を義務付けることがあります。
支払いが滞った際には保証人が請求を受け、未納分を立て替えなければならない可能性があるのです。そのため、保証人を探す手間や保証料の負担が増える点は見逃せません。
高額な車を購入する場合、販売店の判断で保証人を必須条件にする場合が多くあります。事前に「保証人がいないと借りられないのか」「保証料はどの程度かかるのか」を確認し、総返済額や周囲への影響をしっかり考慮しておく必要があります。
自社ローンは、扱う販売店が限られているため、希望通りの車種やグレードを選べないケースが出てきます。高額な新車や特定の人気モデルはリスクが大きいと判断され、取り扱い対象外となることも珍しくありません。
中古車の在庫が豊富な店舗であっても、自社ローン枠で提供できる車は限られる場合があります。購入候補が明確に決まっている方は、事前に複数の販売店に問い合わせをして在庫状況を確認したり、予算と車種の候補を柔軟に調整したりする必要があるでしょう。
選択肢の狭さは、自社ローン特有のデメリットといえます。
自社ローンの契約では、車の所有権が販売店に留保されるのが一般的です。支払いが完了するまで車を担保として扱う形であり、利用者の滞納リスクに対して店舗が確実に回収できるようにするためです。
そのため、ローン期間中は車の売却や乗り換えが原則として行えません。もし支払い中に家計の都合で別の車に替えたいと思っても、所有権が自分にない以上、勝手な売却や下取りができない点には注意しましょう。
ローン完済後に名義を自分に移す手続きが必要なため、完済までのスケジュールを念頭に置いて計画を立てることが重要です。
ただし、支払いが大幅に遅れた場合には遠隔でエンジンを止められるリスクがあるため、日常生活への影響は無視できません。とはいえ、きちんと返済を継続している限り、大きな不都合を感じる場面は少ないでしょう。むしろ、支払い管理のモチベーションとしてうまく活用するのも可能です。
自社ローンを選ぶ際のポイント
自社ローンを利用するなら、契約前に信頼できる販売店を見極めることが肝心です。口コミや営業エリアの広さなど、複数の基準を総合的に判断する必要があります。
ここからは、自社ローンを選ぶ際のポイントを3つ紹介します。失敗せずに選ぶための参考にしてください。
自社ローンでの車購入を検討する際は、販売店の口コミと実績を入念に調べることが大切です。購入者の声を参考に、スタッフの対応やサポート体制、トラブル対応の迅速さなどを把握できます。
特に口コミ件数が多い店舗は、それだけ多くの利用者がいる証拠ともいえます。ただし、異常に高評価ばかりのレビューはやらせの可能性も否定できないため、複数サイトやSNSなどで情報を集めることがポイントです。
実績の豊富な販売店ほど、柔軟なローン対応やスムーズな手続きが期待できるでしょう。信用できる店舗かどうかを見極めてから契約を進めることが大切です。
自社ローンの販売店を選ぶ際は、営業範囲や拠点数にも注目しましょう。
自宅から遠い店舗しかない場合、メンテナンスや不具合があった際に通うのが大きな負担になるかもしれません。引っ越しが多い方は、移動先でもサポートを受けられるかどうかも重要です。
一方、営業エリアが広い販売店は複数店舗を展開している場合が多く、緊急時の対応やアフターサービスを受けやすいメリットがあります。
トラブル対応がスピーディーに行われる体制かを事前に確認しておくと安心です。
自社ローンでは、金利負担がない代わりにGPS装着や保証人など通常ローンにはない項目が存在します。条件をきちんと説明せずに契約を急がせる販売店は、あとから「聞いていなかった」といったトラブルを招きがちです。
契約前の説明が丁寧な店舗であれば、返済スケジュールや車両引き上げのリスクなども包み隠さず伝えてくれるため、安心して契約できます。
細かい質問にも真摯に回答してくれるかどうかは、店舗の誠実度を測るバロメーターにもなります。納得できるまで確認し、契約内容を把握したうえで署名しましょう。
カーリースならローンを組まなくても車に乗れる
自社ローン以外の選択肢として、カーリースを検討する手もあります。
カーリースは月額定額で車を利用できる仕組みで、初期費用やローン審査の手間を大幅に減らせる点が特徴です。さらに税金や保険、メンテナンス費用がプランに含まれていることが多く、出費が予測しやすくなります。
新車を選べるリースプランもあるため、故障リスクの低い最新モデルに月額料金だけで乗ることが可能です。自社ローンに伴うエンジン停止や所有権留保などの不安がないため、手軽さを重視する方やコスト管理を明確にしたい方にはカーリースが有効な選択肢といえるでしょう。
まとめ

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