カーリースでは、契約から納車まで通常1カ月~3カ月と、新車と同じ程度の期間がかかります。
車が届くまでの間、通勤に車を使っている人の場合、代車を用意してもらえるのかは気になる点でしょう。
この記事では、カーリースを利用した場合に代車を用意してもらえるのか、もしもの時の対応方法について紹介します。
また、契約から納車までがスピーディに進む会社の見分け方についても紹介するため、カーリースを安心して始める際の参考にしてみてください。
カーリースでは納車まで代車は用意されない
結論からいうと、カーリースはほとんどの会社において納車までの代車を用意していません。そのため、乗り換え予定日までに納車が完了するようにスケジュールをしっかり立てなければいけません。
とはいえ、事故や車の故障によって急に車が必要なケースもあるでしょう。その場合は新車をメインで取り扱っているリース会社より、中古車を取り扱っている会社を利用することもおすすめです。
カーリースについて
カーリースが代車を用意しない理由について、まずはカーリースの仕組みについて理解することから始めましょう。
カーリースの契約から納車までの具体的な流れをイメージすることが重要です。
ここからはカーリースとはどのような仕組みなのか、料金設定の内訳、用意している車について紹介します。
カーリースとは車を所有せずに一定期間の間、月額料金を支払うことで車に乗り続けられるサービスを指します。
月額料金に含まれる項目内容の具体例は以下の通りです。
- 車両本体価格
- 環境性能割
- 新車登録時手数料
- 自動車重量税
- 自動車税種別割
- 自賠責保険
- メンテナンス費用
- 車検費用
車を購入する際に発生する初期費用や税金、保険料、メンテナンス費用を定額の月額料金として支払います。
支払期間は契約時に定めた契約期間です。
カーリースは取り扱いが新車のみと思われがちですが中古車も選択できます。
新車の場合、ディーラーからリース会社が希望する新車を購入することで車を調達します。一方で、中古車カーリースは在庫の中から希望の車を選ぶ形式です。
また、取扱いが新車か中古車かで契約期間満了後の車の取り扱いが異なります。
新車の場合、多くのリース契約において車は返却しなければなりません。一方で、中古車の場合は契約期間終了後の無償譲渡が選択肢に含まれているため、契約中だけでなく終了後も考慮してリース会社を選びましょう。
カーリースのメリットは大きく3つに分かれます。
カーリースにおいて基本的に頭金は不要であり、税金や登録費用などの諸費用もまとめて支払う必要はありません。そのため、車に乗りたいけれどまとまったお金を用意しづらい方にとっては、車に乗るためのハードルが下がります。
車をローンで購入した場合、返済額は一定だとしても車検代や自動車税はまとまった金額を支払わなければなりません。さらに、車検代に至っては数年に一度の支払いとなるため、日々の貯蓄が重要です。そのため、お金の管理が苦手な人は負担を感じるでしょう。
カーリースでは消耗品やガソリン代以外の維持費用が全て月額料金に含まれており、定額なため支払いが安定しお金の管理が楽になります。
個人での購入と違い、会社で大量に仕入れるため有利な条件で購入できます。その結果、リース料金もお手ごろな価格になるようです。
カーリースの注意点も大きく3つに分かれます。
カーリースでは走行距離の上限が設定されており、上限を超えてしまった場合は超過料金が請求されます。また、車体に小さな傷や凹みができた場合も違約金が発生するかもしれません。
カーリースはリース会社の利益も総支払額に含まれるためです。契約前に試算金額を確認しておきましょう。
月々のリース料金を安くするために残価を不適切な価格に設定した場合、契約終了時の精算金が高額になるためです。契約時には終了後の精算金がどの程度になるのかも確認しましょう。
しかし、ミニバンはコンパクトカーや軽自動車と比較すると、車両価格が高額になりがちです。自動車重量税なども同様に高額になるでしょう。その結果、月々の支払額も高くなる点に注意してください。
カーリースの納車まで車がない場合の対処法
カーリースでは契約から納車まで、事前審査や車の調達などが工程として発生するため時間がかかります。そのため、納車まで車がない状態に陥りやすいでしょう。その場合、どのように対処したらよいのでしょうか。
ここからは、リース車の納車までに車がない場合の対処法について紹介します。
1つ目の対処法が公共交通機関を使うことです。通勤にバスや電車を利用できれば代車は必要ありません。
公共交通機関を利用すれば、比較的安価に通勤できます。JRを活用する場合、20km区間における定期券の金額は以下が目安です。
- 1カ月:9,720円
- 3カ月:27,700円
- 6カ月:46,660円
一方で、公共交通機関は時間が決まっているため乗り遅れると通勤に支障が出ます。家から乗り場まで距離があれば利用しづらく、億劫に感じるかもしれません。
また、車移動ではプライベート空間を満喫できますが、移動中に気を遣う場面も出てくるためストレスを感じる方もいるでしょう。
2つ目の対処法はカーシェアリングの利用です。
カーシェアリングとは、会員同士で車をシェアするサービスです。必要なタイミングに必要な時間だけ利用できる手軽さが人気を博しています。
利用開始にあたって会員登録や申し込み手続きをしなければなりませんが、無人で貸出手続きが完了できたり、深夜・早朝も利用できたりといったメリットがあります。
一方で、シェアされる車の清掃状態が行き届いていなかったり、貸出場所の位置が居住地域内になかったり、場所が離れていたりすると利便性に欠ける点がデメリットでしょう。
3つ目の対処法はレンタカーの利用です。
レンタカーであれば必要に応じて都度利用できるため利便性が高いでしょう。車内の清掃も行き届いているため、きれいな車に乗りたい人にはおすすめです。
ただし、日産レンタカーの軽自動車であっても、12時間までで6,050円の利用料金が発生します。1か月で22日間利用したとして、133,100円の利用料金を支払わなければならない点は、まとまった出費が発生するといったデメリットかもしれません。
4つ目の対処法は即納のカーリースを契約することです。
通常、納車まで1か月から3か月程度要するカーリースですが、中には最短3週間で納車できるサービスが展開されています。このようなサービスを利用できれば、代車の手配が不要になるためスムーズに乗り換え可能です。
ただし、即納できるものは、新車ではなく中古車に限定されます。そのため、新車に乗りたい方にとっては少しデメリットに感じるかもしれません。
とはいえ、別サービスの手続きに労力を割く必要もなく、手軽にサービスを利用できるため、急ぎでカーリースを契約したい方にとっては非常におすすめの方法です。
カーリースの納車までの流れ
リース車の契約から納車まで具体的にどのような手順を踏まなければならないのでしょうか。具体的な手順を知っていれば、手続きもスマートに対応できます。
ここからは、リース契約に関する納車までの手順や必要書類などを紹介します。
カーリースを利用する場合、まずはリース会社の比較検討から始めましょう。
様々な会社がリースサービスを提供しており、自分の希望やライフスタイルに沿っているかが会社選びのポイントとして重要なためです。
具体的な方法としては、複数のリース会社へ希望の車種やプランを伝え、費用や納車までの流れを確認しましょう。
特に、納車までに車がなければ代車の手配が必要なのか考えなければいけません。さらに、契約手続きに必要な書類を揃えなければならないため、準備する日などスケジュールの管理も必要です。
カーリースはカーローンと同じように事前審査を受けなければなりません。月々のリース料金を支払わなければなりませんが、利用料金の支払い能力があるか確認するためです。
事前審査は一般的に数日から1週間程度で結果が分かるようです。
また、審査では以下のポイントが確認されます。
目安は年収200万円以上あるかどうか、と言われていますが具体的な条件は明示されていません。
非正規雇用の場合、職が不安定だとして審査に通りにくくなる可能性があります。
過去に返済の遅延や債務整理によって信用情報に傷がある場合、審査に通りにくいようです。
リース契約を結ぶ際にはいくつか書類を準備しなければなりません。具体的な書類はリース会社によって異なりますが、一般的に次のような書類の提出を求められるでしょう。
- 免許証
- 住民票の写し
- 契約書(カーリース会社から送られてくるもの)
- 車庫証明書
- 印鑑登録証明書
これらの書類を準備するために市区町村の役所や警察署に行き、手続きしなければなりません。また、車庫証明書については申請から交付まで数日から1週間程度要します。
これらの書類の中で車庫証明の取得が最も時間を要するため、リース車の即納が難しくなっているようです。余裕をもって手続きできるよう日程を調整しましょう。
契約を結び、必要書類を提出したあとは納車まで待ちましょう。
納車当日はディーラー担当者もしくはリース会社の担当者が自宅や希望地に納車してくれます。納車完了後に晴れて車を運転できます。
とはいえ、納車までに事前に任意保険へ加入しておきましょう。もしもの時の保証は転ばぬ先の杖として重要です。
また、納車までの間で車が必要な場合、カーシェアやレンタカーなど代車の手配も必要です。お金を節約する場合、家族や知人の車を借りるのも良いでしょう。その時どきに沿った柔軟な対応を求められます。
新車の場合、各書類の準備はもちろんのこと、公道を走るための車両登録に時間を要します。また、ディーラーから車を調達しなければならず、人気車種の場合は調達までにも時間がかかるためです。
中古車であれば車両登録も必要なく、車自体もリース会社の在庫から選ぶため、納車までの時間は短縮されます。
カーリース会社を選ぶポイント
リース契約は自分の希望に沿った会社との契約が望ましいですが、カーリースの需要の高まりから多くの会社がサービスを展開しています。そのため、どの会社を選べばよいのか分からない方も少なくないでしょう。
ここからは、自分にぴったり合うリース会社の選び方について紹介します。
まず契約から納車までスピーディに対応してもらえる会社を選びましょう。納車までの期間があけばあくほど、日常生活に車が必須の環境に住んでいれば支障が生まれるためです。
Web検索で取扱い車種やプラン例を調べてみて、気になる会社をピックアップできれば、納車までに要する期間をどの程度に想定しているのか各社へ確認してみましょう。
素早く対応してもらえる会社であれば、余分な手間や出費を避けられます。
会社を選ぶ際に契約年数のバリエーションも判断材料に含めましょう。
ライフスタイルの変化によって必要となる車は変わります。長期リースなのか短期リースなのか、自分が必要とする年数を扱っているかが重要になるためです。
独身時代であれば気になる車を短期で乗り換えるのもよいでしょう。一方で結婚後に家族が増えればミニバンを長期で乗りたくなるかもしれません。
カーリースは途中解約ができない以上、生活にそぐわない車を変えたくても変えられない状況が生まれます。事前に将来の計画が経っているのであれば、計画に沿って契約期間を調整できた方が望ましいので、契約年数が複数パターン選べるようなリース会社をおすすめします。
担当者の対応が丁寧かどうかも会社選びの重要なポイントです。
カーリースは書類の準備や登録手続きなどに時間を要しますが、必要書類の準備は契約者本人が対応します。日常生活で必要になるような書類ばかりではないため、担当者の適切かつ丁寧なフォローが欠かせないためです。
担当者の対応については、連絡のこまめさや対応における言葉遣いなどチェックポイントは多岐にわたります。
また、第一印象も重要な判断材料です。審査依頼までの打ち合わせ時にコミュニケーションをしっかりとることで確かめていきましょう。
多くの会社がカーリースサービスを提供していますが、大手かつ実績のある会社が安心できます。
大手であればリース契約の件数も多く、経験豊富な社員がいることから、手続きもスムーズに対応してもらえるためです。
比較サイトで会社名を見かける頻度が高かったり、運営している母体の企業が大手であったりがチェックポイントです。
特に、これから初めてカーリースを利用しようと考えている人は、大手企業であれば安心してお任せできます。
大手のリース会社を選ぶメリットは複数あります。例えば次のような例が挙げられます。
・選べる車の選択肢が多い
・実績があるため対応がスマート
・サービスや補償が手厚い
・母体も大企業なので廃業の心配がない
月々の支払いは定額におさえられていたとしても、長い期間利用料金は支払い続けなければなりません。企業が安定していれば不測の事態が起こる可能性も少ないため、大手のリース会社をおすすめします。
まとめ
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