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車は高額な買い物のため、一括購入だけでなくローンを検討する方も多いでしょう。
ローンを組む場合は審査があるため自分の年収に適した借入金額を把握することが欠かせません。また、審査に通過できなかった場合は車の所有方法を別途、検討する必要もあるでしょう。
この記事では、車のローン審査に必要な年収の基準やローンに通らなかった場合の対処法を紹介します。
これからローンを検討する場合は、ぜひ参考にしてください。
車のローン審査に通りやすい年収は返済比率との割合で変わる
一口に「車のローン」と言っても、購入する車体価格で審査通過の難易度は大きく異なります。
例えば、150万円ほどの軽自動車と1000万円の高級車では必要な年収も変わります。車のローンに通るかどうかは年収だけでなく、返済比率への着目も欠かせません。
自分の年収と返済比率を確認し、ローン審査通過を目指しましょう。
車のローン審査に通るための年収の目安
車のローン審査に通るために年収はもちろん重要です。しかし、あわせて「どれぐらい借りられるのか」を表す借入上限額、年収に対してローンの返済割合がどれぐらいになるかを表す「返済比率」の把握が欠かせません。
ここでは、ローン審査の基準となる目安の年収や、借入上限額、返済比率のパーセンテージを紹介します。
なお、具体的な金額はローン商品や金融機関ごとに異なるため、問い合わせて確認しておいたほうが確実です。
一般的に車のローンを組む場合、年収は200万円以上必要だと言われています。200万円の場合は月収にして16万円程度です。
なお、こちらもあくまで参考程度とし、価格が高い車を購入する場合はより高い年収を求められます。
借入上限額は、自分の年収でどれぐらいまでならお金を借りられるかを表します。具体的には年収の30%から40%ぐらいが目安です。
例えば、年収500万円の方の場合は借入上限額を30%と設定すると、150万円まで借り入れができます。
ただし、借入上限額までお金を借りると、不足の自体に対応できない可能性があります。急な出費や怪我や病気で入院した際などリスクを考えると、上限いっぱいの借入は避けたほうが安心です。
返済比率は、年収において返済額の割合がどれくらいかを表します。具体的には年収の25%から35%が目安です。
例えば、年収500万円の方の場合、125万円と算出できます。
このように、車のローン審査に申し込む場合は自分の年収から借りられる上限や実際に支払う金額をシミュレーションすることが大切です。
車のローンを組むことで家計を逼迫してはローンの支払いだけでなく、生活そのものが困難になるでしょう。無理のない返済プランを計画し、カーライフを充実させる心がけが大切です。
年収を上げずに審査に通りやすくするコツ
年収はすぐに上げられるものではありません。しかし、ローン審査に通過するためにできる取り組みはいくつかあります。
ここでは、年収はそのままで審査に通りやすくなるコツを4つ紹介します。
1つ目は、まとまった頭金を用意して借入金額を減らす方法です。
例えば、400万円の車を購入する場合に頭金で200万円用意できると、借入金額を減らしローンの審査通過の可能性も高まります。
ある程度、蓄えがある場合は頭金として支払う方法がおすすめです。また、頭金を多く払いローンの借入金額を減らすと利息を抑えられるため、トータルの支払い金額を減らせるメリットもあります。
なお、貯蓄が十分にある場合はローンを利用せず、現金一括で車を購入する方法もおすすめです。ローンを組む場合、様々な書類の準備や手続きが必要になるため、一括購入の場合は労力を省けます。
2つ目は、他の借入を減らす取り組みです。他に借り入れがある場合は早めの完済を検討しましょう。
住宅ローンや教育ローンなど、大きな金額のものは難しいですが、細々とした借り入れがある場合は先に返済しておくと審査で有利に働きます。
また、普段からローンを組まずにやりくりする習慣を身につけるのも良いでしょう。
3つ目は、連帯保証人を立てることです。
ローンを扱う機関によっては、連帯保証人を立てることで審査に通ることもあります。もしも連帯保証人を立てられる場合は検討しましょう。
なお、連帯保証人は収入が安定している社会人という決まりがあります。そのため、連帯保証人となる人の勤続年数や年収の安定、支払い能力を加味した上で選定が求められます。
さらに、連帯保証人を立てる場合は本人に納得してもらった上での依頼が必要です。万が一の際に債務を追うことになるため、丁寧な話し合いを行って理解してもらいましょう。
4つ目は、購入する車のグレードを下げる方法です。
例えば、希望する車のグレードが最上級グレードの場合、中級グレードに落とすと数十万円の費用を削減できます。
また、車のグレードを落としたくないといった場合は同じジャンルの車で必要な機能が備わっている別の車種を選ぶ方法もあります。
特にコンパクトカーやミニバン、SUVは各社ラインナップを充実させています。そのため、今検討している車以外も確認してみましょう。今一度、ディーラーや販売店をチェックしてみるのも良いでしょう。
車のローン審査でチェックされる年収以外の項目
車のローン審査では年収以外にも様々なポイントがチェックされます。
ここでは、車のローン審査においてチェックされる4つのポイントを紹介します。勤続年数や雇用の安定、信用情報に注意しましょう。
勤続年数もローン審査において重視されるポイントです。
転職したばかりの場合や社会人になったばかりの場合は、勤続年数の浅さからローン審査に影響を及ぼす可能性もあります。
社会人1年目の方や転職から期間が空いていない方の場合は、現金購入もしくは家族にローン契約を頼むといった方法も検討しましょう。
ローン審査において、職業や雇用形態などの属性はチェックされる項目です。
雇用形態が非正規の場合は収入の安定が見込めず、借入金額によっては審査に通らない可能性もあります。
例えば、扶養の範囲内で働いている方の場合は年収が必要な金額に届かないことから、配偶者名義でローンを組む方法も検討しましょう。
現在、住宅ローンや教育ローンなど、他に借り入れがある場合は返済負担率が高くなることから、ローン審査通過が難しくなるでしょう。早めに返済できるものはないか確認し、借入金額を減らす工夫も欠かせません。
注意したい点としては「リボ払い」があります。近年、利用する方が増えているクレジットカードのリボ払いは借入としてみなされるため、審査時は不利に働く可能性があるでしょう。
現在、毎月の支払いをリボ払いにしている場合は一時的に控えることがおすすめです。
信用情報とは、これまでに支払いの延滞がないか、他の借り入れがないかなどを指します。過去にクレジットカードの支払い遅延や債務整理自己破産などがあった場合、ローンの借り入れが難しいでしょう。
なお、信用情報は各機関の公式ホームページから照会手続きすることができます。これまで支払いでトラブルがあった場合は、審査前に確認しておきましょう。
信用情報を確認できる機関としては、シー・アイ・シー(CIC)や全国銀行個人信用情報センターがあります。情報開示には手数料がかかるため、公式サイトで確認のうえ申請を行いましょう。
万が一、信用情報に傷がついていた場合は一定の年数を置くことで登録が抹消されます。具体的な期間は情報によって異なりますが5年から10年が一般的です。
車をローンで購入する際に車体価格以外にかかる費用
車の購入は車体価格以外に様々な費用が発生します。そのため、車のメーカーに記載のある小売希望価格より実際の金額が数十万円高くなることもあるでしょう。
ここからは、車をローンで購入する際に車体価格以外にかかる費用を紹介していきます。
ローンで十分な借入金額がかなわない場合は頭金の用意が必要です。
例えば、500万円の車を購入する際に満額借入ができなかった場合は数百万円の頭金が必要になるでしょう。
頭金は貯金から捻出することになるため、他に必要な支出に支障をきたさないか確認しておくことも大切です。
車のローンを組むと毎月の支払いに金利が加わります。そのため、「返済料金+利息」という形で支払いを行います。
この利息は金融機関やローン商品によって異なるため、資料や問い合わせ時に確認し、具体的な金額のシミュレーションを行いましょう。
車には車体価格に合わせてオプション料金がかかります。
例えば、シートを1ランク上の使用にしたり、カーナビの画面の大きさをサイズアップしたりというものが挙げられます。また、ボディカラーも「白を選ぶと5万円程度追加費用がかかる」という車種もあります。
オプション料金はそのアイテムにより数千円から数十万円と差があるため、各種メーカーのオンライン見積もりを利用し、具体的な金額を確認しましょう。
また、車を選ぶ際に車体価格だけを重視して低いグレードにすると、必要な機能が備わっていなかったという失敗例もあります。その場合に必要機能をオプションでつけると1つ上のグレードよりも高くなってしまうケースも見られるため、車は車種選びだけでなくグレード選びも慎重に行いましょう。
車を所有すると毎年税金が発生します。中でも「自動車税」は毎年4月1日時点に登録がある車に対して課される税金のため、準備が欠かせません。
普通自動車の場合、自動車税は排気量ごとに異なりますが、その差は数万円と大きな金額です。そのため、毎年別途予算を設けておく必要があるでしょう。
また、車の購入時は「環境性能割」も支払いが発生します。環境性能割は燃費性能に応じて0~3%程度、課される仕組みです。燃費が良い車は税率が軽減されるため、車選びをする際は一緒にチェックしておきましょう。
車を購入すると「自賠責保険」や「任意保険」への加入も必要です。
自賠責保険は車の購入時に強制的に加入し、かつ支払いは車検と同時に行います。一方、任意保険は自分で加入を決められるため、車の購入と合わせて加入するかどうかを判断しましょう。
一般的に自賠責保険だけでは万が一の際の補償が不十分なため、任意保険に入る方が多く見られます。リスクに備える場合は加入を検討しましょう。
参考までに、自賠責保険では事故の際に相手の補償を行いますが、自身の補償は行えません。また、自賠責保険の補償額は上限が決められています。
死亡の場合…被害者1名につき3,000万円まで
場合によっては補償が不足し、手出しが必要になるでしょう。特に、事故で被害者が亡くなった場合は3,000万円以上の賠償金を求められる可能性もあるため、保険会社への問い合わせや見積もりをおすすめします。
車の購入には車体価格、税金、保険だけでなく、細々とした費用も発生します。
例えば、車庫証明費用や検査登録費用、駐車場を借りる費用などが挙げられます。一つ一つの費用は少額ですが、予算ギリギリまで車体価格にかけてしまうと、諸費用でお金が足りないという可能性もあります。
車を購入する際はディーラーや中古車販売店などで必要な金額を詳細に見積もってもらいましょう。
車のローン審査に通るか心配ならカーリースの利用がおすすめ!
車のローンに通らない場合はカーリースの利用も検討しましょう。カーリースであれば車のローンよりも審査の基準が緩く、明確な料金設定で車を使用できます。
ここからは、カーリースについてメリットやデメリットを紹介します。
カーリースのメリットは下記の3つです。
- 月額料金に使用料金とメンテナンス料金が含まれている
- 車検やメンテナンスの通知をもらえる
- まとまった初期費用が不要
カーリースの場合は所有者がリース会社で、契約者は使用者として車を利用します。そのため、車の車両代金を支払うのではなく使用料として毎月一定額を支払います。
使用料は車種や契約年数によって異なりますが、軽自動車や契約年数が長いものは1万円程度から利用することが可能です。
また、カーリースの場合は使用料金に車検代や自賠責保険など、様々なメンテナンス料金が月額費用に含まれています。そのため、自分でメンテナンス費用を蓄える必要がありません。
さらに、車検の時期や点検が必要な場合は通知が来るため、スケジュールの把握もしやすいでしょう。車に関する知識があまりない方や、一定期間の使用が明らかな場合はカーリースの利用がおすすめです。
一方でカーリースには下記3つのデメリットもあります。
- 車のカスタマイズができない
- 原則として途中解約ができない
- 車を自分の資産として扱えない
カーリースは車を借りることからカスタマイズができません。車高を下げたりシートを変えたりカスタマイズした場合は返却時に復旧が求められます。また、事故によるへこみや傷が発生した場合も修復が求められます。
カーリースは期間を元に月額料金が決定されているため、途中解約ができません。そのため、契約時は慎重な期間設定が必要です。
例えば、3年間の単身赴任中だけ車が必要な場合は3年間、子どもが小さい間だけ使用したいから7年間など、ライフプランを加味した選択がおすすめです。
そして、カーリースは車の所有者ではなく使用者として扱うことから車を自分の資産として扱えません。あくまで借り物としての理解が必要です。
まとめ
カーリースに関してのエキスパート集団です。カーリースに関する様々な疑問にお答えしていきます。