車のローンを組む際に収入が不安定だったり、必要な借入金額が高額だったりすると「審査に通らないのでは?」と不安になります。その場合は、連帯保証人を立てることで審査に通過できる可能性が高まります。

しかし、連帯保証人を立てる場合は相手からの理解を求めたり、リスクを把握した上での検討が必要です。

この記事では、車のローンにおいて連帯保証人を立てて審査に通す場合のメリットや注意点を紹介します。また、後半では連帯保証人を立てずにローンを組む方法や、借入金額を減らす方法を紹介します。

無理のない返済計画に向けて、理解を深めましょう。

車のローンは連帯保証人を立てると審査に通りやすい

車のローンは連帯保証人を立てると審査に通りやすい
結論として、車のローンを組む際に不安がある場合、連帯保証人を立てると通過しやすい傾向があります。その理由は、契約者が返済を遅延や滞納しても金融機関やディーラーは連帯保証人に支払いを求めることができるためです。

しかし、連帯保証人になる条件はある程度定まっているため、周囲に適切な人がいるか見極めが欠かせません。また、連帯保証人を確保できたとしても支払いは自身で行うことを大前提に車のローンを組みましょう。

連帯保証人と保証人の違い

連帯保証人と保証人の違い
ここからは、まず連帯保証人についてその役割を解説します。

連帯保証人はしばしば保証人と混同される機会が多い役割です。しかし、両者には明確な違いがあるため理解を深めましょう。

連帯保証人とは?

連帯保証人は契約者本人から返済能力や資金にかかわらず債権者から返済を求められた際、返済する義務を負う役割です。

車のローンにおいてはローンの契約者が支払えない状態に陥った場合、連帯保証人が支払いを代行します。そのため、連帯保証人は自分でローンを組むのと同じ程度の責任が発生します。

もしも自分が連帯保証人を依頼された場合は慎重な判断が必要です。

保証人とは?

保証人は契約者本人に返済能力がないと判断された場合にのみ、返済を求められる役割です。

契約者に返済能力があると認められた場合は保証人でなく、契約者本人に請求がいきます。そのため、連帯保証人よりも責務は軽い傾向にあるでしょう。

ただし、契約者に何らかの問題があった場合は返済する義務が生じるため注意が必要です。

連帯保証人がいないと車のローンを組めないわけではない

自分の年収が低かったり収入が安定しなかったりする場合「連帯保証人が必要なのでは?」と思うこともあるでしょう。

しかし、連帯保証人がいないとローンが組めないわけではありません。審査基準を満たしていれば連帯保証人を立てずともローンの審査に受かる可能性があります。

ローン審査の準備を進める中で借入金額に対して、自分の収入が見合わないという場合に連帯保証人を検討しましょう。

連帯保証人にはリスクがある

連帯保証人を依頼する場合は、相手にもリスクがある点に留意しましょう。

もしも自分がローンを返せなくなった場合、支払いは相手に移行します。そのため、相手本人やその家族まで配慮した選択がおすすめです。

例えば、自身の親に連帯保証人を頼む場合、自分が支払えず親が支払うことになり生活が困窮してしまっては双方ともに悲しい思いをします。そのため、連帯保証人にはリスクを十分に伝えた上で依頼することがおすすめです。

保証人よりも連帯保証人の方が責任は重いですか?
契約者が返済できなくなった時に保証人は支払の拒否をすることができますが、連帯保証人は契約者と同等の返済義務があるため、その責任は重いと言えます。連帯保証人を引き受ける場合は慎重な判断をし、依頼する場合は丁寧な説明が必要です。

連帯保証人を立てると審査に通りやすくなるシチュエーション

連帯保証人を立てると審査に通りやすくなるシチュエーション
ここからは、実際に車のローン審査に不安を抱える方で、連帯保証人を立てると審査に通りやすくなるケースを5つ紹介します。

連帯保証人が求められる背景としては、収入の不安定さや信用情報への懸念点があります。

①年収に対して借入額が高いケース

年収に対して借入額の割合が大きい場合、返済が滞るリスクが高いと判断され、審査に通りにくくなります。そこで、連帯保証人を立てると滞納リスクが軽減されるため審査に通りやすいと言えます。

一般的にローン審査には年収200万円程度が必要と言われています。また、借入できる金額は年収の25%〜35%とも言われており、これ以上の場合は審査通過が難しいでしょう。

この割合や金額を元に、連帯保証人を立てるかを決定しましょう。

②収入が安定していないケース

非正規雇用やフリーランス、自営業の場合は収入が不安定と判断されやすいため、審査に通りにくくなります。この場合も連帯保証人を立てることで金融機関やディーラーは滞納リスクを軽減でき、審査に通りやすくなります。

フリーランスや自営業でも収入の安定が証明できる場合や普段から会社単位で金融機関と付き合いのある場合は、審査への配慮がある可能性もあります。

③信用情報に不安があるケース

過去に支払いの遅延や返済の滞納がある場合、信用情報に傷がつき審査に通りにくくなります。信用情報は条件にもよりますが、5年から10年程度登録されるため、過去に支払いに関して懸念点がある場合は確認しておきましょう。

信用情報は「CIC」「JICC」「全国銀行個人信用情報センター」などで確認することができます。情報開示には手数料がかかるものの、自分の懸念点を確認できるでしょう。

④審査が厳しいローンを選んでいるケース

審査が厳しいローンを組む場合、確実な収入の安定がないと通過しにくいでしょう。具体的にはディーラーローンよりも金融機関のローンは審査が厳しいと言われています。

金融機関のローンは金利が低い代わりに審査基準が厳しく設定されています。一方で、ディーラーローンは金融機関よりも金利が高いものの、条件が比較的緩く設定されている傾向があります。

そのため、審査に通過が難しい場合は連帯保証人を立てたり、ローンの期間の見直しもおすすめです。

⑤申込者がや学生のケース

ローンの申込者が学生の場合は収入の不安定さから審査に通りにくい可能性があります。学生の場合は学業が本業のためアルバイトで収入を得てローンを支払うことになります。

アルバイトの場合は安定した収入と認められず、ローンで不利に傾く可能性があるでしょう。この場合は、保護者を連帯保証人として立てておくと、審査に通りやすくなります。

ただし、支払いは自分で行う意識が大切です。

連帯保証人を立てられない場合は車の購入を諦めたほうが良いですか?
連帯保証人を立てられない場合は車の借入金額を減らしたり、現金で購入するために貯蓄をしたり、ローン以外の方法を探すのがおすすめです。連帯保証人を立ててリスクを抱えたままローンを組むよりも資金を用意できてから車購入を検討しましょう。

連帯保証人に適している人の特徴

連帯保証人に適している人の特徴
ここからは、連帯保証人を依頼する際に適した人の属性を4つ紹介します。

成人しており、安定した収入を得ている人はもちろん、過去に支払いの遅延や滞納がない人に依頼することがおすすめです。

相手に対して過去の支払いについて確認するのは抵抗を感じますが、事前確認を行いましょう。

成人かつ65歳未満の人

連帯保証人に適している年齢として、成人かつ65歳未満の人があげられます。

65歳以上の場合、年金生活になっていたり収入が安定しないことから連帯保証人として返済できる可能性が低いとみなされます。そのため、両親が65歳以上の場合は他の人に連帯保証人を依頼するのが良いでしょう。

特に高齢者の場合は収入が安定しないだけでなく、健康の観点からも不安が残ります。万が一の際に連帯保証人も支払えなくなると、立ち行かなくなるため、できる限り65歳未満の人に依頼しましょう。

安定した収入がある人

安定した収入がある人も連帯保証人の候補として適しています。

車のローン審査においては支払い能力が大きな要素を占めるため、契約者だけでなく連帯保証人も安定した収入が求められます。

正社員として長く企業に勤めていたり、安定した収入を得たりしている人を選びましょう。特に、正社員かどうかは重要なポイントのため、非正規ではなく正規雇用の人を選択しましょう。

過去に支払い遅延や滞納をしていない人

現在の安定した収入だけでなく、過去の支払い履歴も注視する必要があります。

過去に支払いの遅延や延滞をしている人の場合、連帯保証人になって万が一の際に支払いを行わないリスクを抱えます。なかなか聞きづらいことではありますが、支払いの確認をしておきましょう。

連帯保証人は契約者とともに支払い義務を負う役割です。そのため、依頼前に双方の信用情報について明確にすることが求められます。

審査の時点で多額の借入をしていない人

連帯保証人の候補になっている人が多額の借り入れをしている場合「すでに借入があるため、返済できない可能性がある」とみなされるかもしれません。

例えば、連帯保証人の方が住宅ローンや車のローンを組んでいる場合、返済能力が不安視され、審査に響く可能性があるでしょう。

連帯保証人を選ぶ場合は借入の有無についても確認しておきましょう。

連帯保証人を依頼する際のポイント

連帯保証人を依頼する際のポイント
ここからは、車のローンにおいて、連帯保証人を実際に依頼する際のポイントを紹介します。

連帯保証人の依頼はなかなか言い出しづらく、相手を説得するのに労力を要することもあるでしょう。ここで紹介する3つのポイントを相手に伝え、納得してもらった上で連帯保証人を依頼しましょう。

車の購入が必要な理由を伝える

まずは車のローンを組む目的や理由を説明しましょう。車を購入する理由が「かっこいい車に乗りたいから」という単純な理由では、納得してもらえないでしょう。

例えば、ミニバンを購入する際に「子どもが大きくなったから移動に大きな車が必要で買い替えを行いたい」「親の介護で乗り降りしやすい車を新たに購入したい」など、明確な理由を伝えましょう。

借入額と返済計画を立てて伝える

連帯保証人の方に対してローンを組む目的だけでなく返済計画も確実に伝えましょう。連帯保証人ありきの返済計画では不安視され断られる可能性が高くなります。

そのため、「現在の年収で借入上限はこれぐらいだけれど、そこまで満たない金額を借りる」「毎月貯金を5万円しているから、その分を返済に充てる予定だ」など、明確なプランを説明すると安心して連帯保証人を請け負ってもらえるでしょう。

購入後は予定通り返済を進める

プランの説明だけでなく、返済を予定通り行う意思も合わせて示しましょう。

審査に通過した後は、連帯保証人に迷惑をかけないよう返済を行います。連帯保証人の方はあくまで「名前のみ使わせてもらう」という心持ちで、自分の力で返済を行いましょう。

なお、無事に返済が終わった後は連帯保証人になってもらった方に感謝の気持ちを伝えましょう。

お金に関するトラブルは深刻化したり長引きやすかったりする特徴があります。信頼関係を崩さない心がけが大切です。

連帯保証人を立てても審査に通らない場合の対処法

連帯保証人を立てても審査に通らない場合の対処法
年収や信用情報によっては連帯保証人を立てたとしてもローン審査の通過が叶わない可能性もあります。その場合は車の価格を落としたり、カーリースを視野に入れたりしましょう。

ここからは、連帯保証人を立ててもローンの審査に通らない場合の対処法を4つ紹介します。

車のローンの種類を変更する

ローン審査に通過できなかった場合は、ローンの種類や機関を変更しましょう。

例えば、銀行のローンで審査に通過できなかった場合はディーラーローンや販売店の自社ローンなどがあります。銀行ローンは最も審査が厳しいもののため、他のローンであれば通過できる可能性が高まるでしょう。

なお、難易度の高さとしては「金融機関>ディーラーローン>自社ローン」という順になっています。いくつかの機関で支払いシミュレーションを行ってみましょう。

まとまった頭金を用意する

頭金を用意して借入金額を減らすことで、ローン審査に通過しやすくなります。

例えば、500万円の車を購入する場合に100万円や200万円の頭金を用意するだけでも返済プランは大きく変わります。

車の買い替えまでまだ期間がある場合は、貯金を行い頭金の用意を検討しましょう。

車種やグレードを検討しなおす

頭金の用意が難しい場合は車種やグレードを検討し直す方法もおすすめです。

例えば、SUVを検討している場合に、現在600万円近い車種を選択しているのであれば、300万円程度で購入できるSUVを探すと借入金額を大きく抑えられます。

近年はコンパクトカーやミニバン、SUVなど各メーカーが様々な価格帯やラインナップで展開しています。そのため、自分の予算に合わせた車種を検討するのも良いでしょう。

また、どうしても諦めきれない車種がある場合はグレードを変更する選択肢もあります。現在、最上級グレードを検討している場合は中級グレードを検討するなど少しずつ費用を見直しましょう。

中古車の購入を検討する

車にこだわりがあまりない場合は中古車の購入もおすすめです。中古車であれば新車と比較して低予算で購入することが可能です。

一口に中古車と言っても、展示車として使われていたものであれば状態が良いため、新車に近い状態で購入することができます。

中古車の場合は販売店舗によって扱っているグレードや車種が大きく異なるため、オンラインで確認して実際の店舗で問い合わせるのがおすすめです。

なお、オンラインで自分が気になる車種やグレードを入力すると一括で全国の車を確認できるサイトも多くあります。まずは中古車の相場を確認してみましょう。

カーリースの利用を視野に入れる

購入が難しい場合は、カーリースという選択肢もあります。

カーリースは月額料金でリース会社から車を借りる仕組みです。月額料金の中には車両代金の他に車検代やメンテナンス代が含まれているため、月額料金とガソリン代のみで車を利用できます。

なお、カーリースのデメリットとしては車のカスタマイズができない点や、途中解約ができない点が挙げられます。

契約期間に応じて月額料金が決定されるため、途中解約を行うとリース会社に不利益が発生します。そのため、基本的に解約はできないと考えましょう。

また、リースにおいて返却時は現状復旧が求められます。傷やへこみ、汚れがある場合はリペアしてから返却を行います。

なお、カーリースの中には期間満了後に車がもらえるというプランを設けているリース会社もあります。車の購入が困難な場合は、カーリースも一度検討してみましょう。

車の購入よりもカーリースのほうが審査に通りやすいですか?
車のローンを組んで購入するよりもカーリースの方が審査は通りやすい傾向があります。カーリースの場合は月額料金で車を使用するため、1万円や2万円程度で活用できるものも見られます。

まとめ

①車のローンに通過できない場合、連帯保証人を立てる方法がある
②連帯保証人は契約者と同時に支払い義務が発生する
③連帯保証人を選ぶ場合は年齢や収入、債務歴などに注意する
④連帯保証人が立てられない場合や、それでも審査に通過できなかった場合はローンの種類を変更したり車種を見直したりといった対策が必要
⑤車の購入が叶わない場合はカーリースの利用も検討しよう

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グーネット定額乗りマガジン編集部
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