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車内で喫煙すると、タバコの煙の臭いや汚れが車内に付着してしまいます。
しかし、カーリースでは車内喫煙は基本的に認められています。といっても契約終了時に車を返却するなら原状回復にかかる費用を請求されてしまうでしょう。
そこで、喫煙される方向けにタバコの臭いや汚れが車内でどのように付着するか、車返却前の車内清掃の仕方などを紹介するので、参考にしてください。
車内喫煙はタバコの臭いが染みつく
禁煙エリアが増え、喫煙者にとっては外で一服できるスペースが減っています。そういった状況のため、車の中はプラベートエリアなので気兼ねなくタバコが吸えるという方も多いかもしれません。
タバコの煙にはアンモニアやアセトアルデヒドなどのガス成分が含まれ、空気中の埃にくっつきます。車内にタバコの煙が充満すると、シートや天井、ダッシュボードなどに臭いがついたり埃が付着したりしてしまいます。
喫煙が頻繁に長期間繰り替えされることにより、タバコ臭が車内に染みつきます。窓を開けてタバコを吸っても、完全に換気されているわけではないので、どうしても臭いが残るでしょう。
喫煙者はあまり気にならないかもしれません。しかし、タバコを吸わない方にとっては少しの臭いでも気になってしまうものです。
ヤニ汚れや焼け焦げがつく可能性もある
室内でタバコを吸うと白い壁が黄色く変色しますが、車の中でも同様のことが起こります。煙の臭いだけではなく車内の天井など白い部分がヤニで黄色く汚れてしまうでしょう。
タバコにはタールという物質が含まれています。粘着性のある黒色の液体ですが、燃焼させて高温になり気化することで白色の物を黄色に変色させてしまいます。つまり、タールがヤニの正体なのです。
また、タバコの灰をうっかり車のシートに落とすと、高温なのですぐに焼け焦げて茶色の跡がついたり、穴が開いたりします。ダッシュボードなどのプラスチックを溶かし、変形させることもあります。
タバコの焼け焦げは汚れとはまた違い、修復が困難なので注意が必要です。
車を買い取りに出す際に査定額が下がる
喫煙車はタバコの臭いや汚れなどが付着しているため、タバコを吸わない方にとっては敬遠されがちです。そのため、中古車として買い取りに出す場合も、査定額が下がってしまうのが一般的です。
査定額の下落の程度は車種などによっても異なりますが、通常は30,000円~150,000円位は下がると考えられています。
カーリース会社が契約者の希望する車を購入し、貸し出すのがカーリースです。月々のリース代は車両の購入価格から契約期間終了時の車の価値(残価)を差し引いて税金などの維持費を加算した金額を契約月数で割って算出しています。
他にも選択肢はありますが、基本的に契約終了時に車を返却する場合を想定し、残価は設定されています。つまり、喫煙しないことを前提として残価が決められているということです。
喫煙車はタバコの煙や汚れで中古車としての価値が下がるため、喫煙すればリース契約終了時に残価が下がる可能性は高くなります。契約時との残価の差額や原状回復にかかる費用として追加金を請求される場合もあります。
カーリース車では喫煙は可能か?
カーリースは基本的にリース契約車の好きなように車を管理し、使用することができます。所有はしていないけれど、リース期間中は自分の車として使える点がカーリースの魅力の一つだと言えるでしょう。
車中泊やペットを乗せることなども自由です。車内での喫煙に関しても、禁止しているカーリースはほぼないのが現状です。つまり、リース車の中でもタバコを吸って問題ないということになります。
中には、あらかじめ禁煙車仕様としているリース会社もあり、その場合は基本的に喫煙はNGです。
特に取り決めがなければ基本的に車内喫煙は可能ですが、契約終了時に車を返却する際は気を付けなければなりません。
カーリースでは、車を契約時とほぼ同じ状態、つまりボディに傷や凹み、車内に臭いや汚れがあれば原状回復させて車を返却しなければならないというルールがあるからです。
カーリースには、リース契約終了時の選択肢がリース会社によって異なります。
- リース車を返却する
- 再度、同じ車でリース契約を行う
- 別の車で新たにリース契約を結ぶ
- 買い取りもしくは無償でもらう
上記のような選択肢があり、利用者が好きな方法を選ぶことが可能です。
買い取りや譲り受け、再契約をしなければ、リース車両はそのままカーリース会社のもとに戻ります。カーリース会社はその後、中古車として再度リースに回す、もしくは中古車市場で販売する、レンタカーとして使うといった方法で活用することが多いです。
そのため、契約年数による多少の劣化は考慮されますが、基本的にカーリース契約では契約終了時に車を契約時とほぼ同じ状態に原状回復させなければならないと決められています。
車内で喫煙してタバコの臭いや汚れが付着した車は、どうしても価値が下がります。次に使う人が嫌悪感を抱き、敬遠されてしまいます。
中古車として活用するためには、付着したタバコの汚れや臭いを専門のクリーニングで落とさなければなりません。そのクリーニングにかかる費用をリース契約者にリースの追加金として請求される可能性が高くなります。
タバコを吸うと臭いの原因となる煙が排出されます。そのため、加熱式タバコなら煙が出ないのでリース車の車内で吸っても問題ないのではと思う方も多いかもしれません。
加熱式タバコは、グリセリンなどを含ませたタバコの葉に熱を加えて水蒸気を発生させ、煙の代わりとしています。煙は出ませんが、発せられる水蒸気にはタバコの臭いの原因となるアセトアルデヒドなどの添加物が含まれています。
タバコの葉を燃やして煙を出す通常の紙巻きタバコに比べると、臭いはかなり軽減されます。しかし、非喫煙者の中にはタバコ臭を感じる方もいるでしょう。
カーリース契約終了時、リース車を返却する際に車内に少しでもタバコの臭いが感じられることがあれば、喫煙車と判断されて原状回復を求められることもありうるので、注意が必要です。
電子タバコの一種である、ベイプ(VAPE)はタバコの葉を使用せずに専用のリキッドを加熱して発生させた水蒸気を吸います。専用リキッドにはニコチンやタールなどが含まれず、タバコの臭いの原因となる添加物が入っていません。
リキッドが熱で蒸発するので、水蒸気は出ます。しかし、タバコ独特の臭いがないので、車内でベイプを吸っても非喫煙者も臭いを感じにくいため、気づかれない場合が多いです。
そのため、ベイプを吸っている場合は一般的にはリース契約終了時に喫煙車と判断されず、通常の扱いとなるとされています。
ただし、ベイプの専用リキッドはフルーツやメントールなどのフレーバーがあり、頻繁に吸うことでフレーバーの臭いが車内に付着する可能性はあり得ます。タバコ臭はしませんが、独特の香りが残る場合もあります。
契約終了時に車の査定を行うスタッフが臭気を感じれば、車内クリーニングの必要が出てくることは覚えておいた方が良いでしょう。
契約期間終了後に清掃するなど原状回復に努める
カーリースした車でタバコを吸う場合、煙による臭いや天井の黄ばみ、シートの焼け焦げなどの汚れや傷が残るリスクがあります。
カーリース契約では契約終了時に、リース車を契約時とほぼ同じような状態にして返却する取り決めとなっています。同じといっても車は使用すれば経年劣化するのはやむを得ないので、新車同様というわけではありません。
中古車としての価値を下げない程度に、きれいな状態に保たなければならないということです。
原状回復に関してはカーリースの契約書などにも記載されており、カーリース会社のスタッフからも説明を受けているはずなので覚えておいてください。
原状回復できなければ追加金を請求されることもあります。そうならないように、カーリース契約終了時、車を返却する前にできる限り車内を清掃し、きれいにしておくことが大事です。
また、消臭剤をおいてできる限り臭いが付着しないようにするなど、日頃から気を付けておくようにしましょう。
タバコの煙に含まれる粒子は目には見えないくらい、かなり細かいものです。そのため、見た目ではわかりにくいですがどこにでも入り込んでしまいます。
タバコの粒子には臭いの原因となるアセトアルデヒドなどのガス成分が含まれているので、細かな部分までしっかり清掃してできる限り除去しておきたものです。中でもフロアマットや運転席、助手席などの足元に注意が必要です。
また、タバコの灰は足元にも落ちやすく、フロアマットをどけると灰が溜まっている可能性もあります。
フロアマットは全て足元から取り外し、まず水洗いをして表面の汚れを落とします。中性洗剤や車専用洗剤を使い、しっかり泡立ててから洗車用のブラシを使ってこすります。あまり強くこすると傷つく場合もあるので気を付けてください。
すすいでから、日向に干して乾かします。水分が残っていると湿気からカビが発生し、嫌な臭いの元となるのできっちり乾かしましょう。
フロアマットを外した後は、足元は掃除機で灰や粒子をしっかり吸い取ってください。
車のシートはまず、タバコに細かな粒子やこぼれ落ちた灰、ゴミや埃を取り除くために丁寧に掃除機をかけていきます。
細かな粒子は除去しにくいので、できる限り吸引力の強い家庭用の掃除機を使い時間をかけて掃除するとより効果的です。
ガソリンスタンドの洗車スペースやコイン洗車場などに設置された掃除機でも、パワーがあれば問題ありません。ただし、先端のノズルをきちんと拭いてから使ってください。
溝に入り込んだ埃などは掃除機で取り除きにくい場合は、古い歯ブラシなどを使ってかきだします。
コンソールボックスの隙間やドアポケットなどが細かな部分までしっかり清掃しましょう。
水で濡らして固く絞ったぞうきんや専用のカークリーナーシートなどを使って、シートやダッシュボードの上、ハンドルやサンバイザーの裏などをしっかりふき取ります。
隙間などは、割りばしなどにウエスを巻き付けて拭くと汚れが落ちやすいです。ウエスはヤニですぐに黒く汚れるので、こまめに洗って使うか、都度新しいものに取り換えましょう。
拭き掃除した後は、窓やドアや窓を開けて換気し、水分が残らないようにしてください。
汚れは放置すると落ちにくくなるので掃除機をかけたり、拭いたりという掃除は定期的に行うと車を清潔に保てます。
車内の天井に黄ばみがひどい、タバコの臭いがきつい場合は水拭きだけではなかなか落とせないものです。そういったしつこいヤニ汚れには、専用のクリーナーやふき取りシートを購入して使うと効果的です。
カー用品店に行くと色々なタイプの専用洗剤が売ってるので探してみてください。ヤニ汚れ落とし専用のスプレー剤や業者が使うような業務用の洗剤は洗浄力も高いので、ヤニ落としが期待できます。
特に車の内装の色が白系の場合は、薄い黄色のヤニ汚れでも目立ってしまいます。白い洋服でも黄ばみが見られるとそれだけで清潔感が失われ、見た目にも良いとは言えません。
丁寧にふき取りを行うことで、思った以上に汚れが改善されるはずなのでやってみましょう。
ただし、シートの素材によっては専用クリーナーが使えない場合もあります。逆に専用クリーナーを使うとシートが剥げてしまう可能性もあります。シートの素材とそのクリーナーが使えるかどうかをよく確認してから行うことをおすすめします。
タバコの臭いの原因となる煙に含まれる粒子は、微細なのでエアコンの中にまで侵入しています。エアコンを作動させると、風がタバコ臭いということはよくあります。
タバコ臭の風が車内に充満すると、せっかく掃除しても再び車内にタバコに臭いが付着してしまいます。車内を清掃しても、エアコンの中までしっかりクリーンにしておかないと、やはり喫煙車として残価が下がるかもしれません。
エアコンの中は忘れがちなので一度チェックしてみましょう。
エアコンの送風口をまずウエスでしっかりふき取ります。
エアコンのフィルターを交換することで、ある程度タバコの臭いを消すことは可能です。エアコンフィルターは助手席のコンソールボックスの奥に設置されている車が多いので、車の取扱説明書で確認してください。
新しいエアコンフィルターをカー用品店などで購入し、取扱説明書を見ながら作業を進めれば比較的簡単に交換可能です。
また、フィルターの奥にエバポレーターという空気を冷やすパーツが取り付けてあります。長期間にわたり喫煙をしていると、エバポレーターにもタバコの粒子が付着している可能性があります。
エバポレーターは専用の洗浄剤で洗浄できますが、いくつかのパーツを取り外さなければならず、素人には難易度が高いかもしれません。
もしフィルターを交換してもタバコの臭いが消えなければ、エバポレーターの洗浄が必要となるのでその際、慣れていない方はプロの手を借りた方が無難です。
カーリースでタバコの臭いや汚れが除去できなければプロの手を借りる
自分で車内を清掃しても、タバコの臭いや汚れが落ちないという場合もあります。長年にわたって車内で喫煙していると、臭いや汚れがこびりついてしまうので簡単には落ちないものです。
そんな場合は、無理をしないでカークリーニングのプロに任せるのがおすすめです。カークリーニングの費用は、業者によっても汚れ具合によっても違ってきます。
ただ、クリーニング代よりも原状回復にかかる費用の方が高額になるなら、あらかじめクリーニングを依頼してきれいにしてもらった方がお得だと言えるでしょう。
また、汚れや臭いは蓄積されてしみこむことで落ちにくくなるという性質もあります。そのため、ひどく汚れてから清掃するのではなく、日頃からこまめに車内を掃除しておくのがおすすめです。
また、定期的に換気して臭いがこもらないようにする、強力な消臭剤をおいて臭いがしみこまないようにするなどの対策が大事です。
契約終了時に車を買い取るもしくはもらう契約にする
カーリース契約では、契約終了時に車を返却する、再リース契約を行うなどの選択肢があります。そして、カーリース会社によっては、残価を支払うことで買取可能としている所もあります。
車内で喫煙し、原状回復費用などが気になる場合は車を買い取る選択をすれば問題ありません。また、はじめからリース期間が終了したら、車がもらえる、所有者がカーリース会社からカーリース契約者に移るというプランを打ち立てているリース会社もあります。
いずれにしても車を返却するという選択をしなければ、原状回復の心配もないので気兼ねなくタバコが吸えるということになります。
まとめ
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