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カーリースは頭金を必要とせず、月々の支払いも定額になるため、十分な購入費用が用意できない場合や維持費などの付帯費用も抑えたい人におすすめのサービスです。
しかし、条件によってはカーリースの審査に通らず、サービスを利用できない場合もあります。
この記事では、カーリースの利用を検討している方に向けて、カーリースの審査に通らない場合の対処法やカーローンとの違いについて紹介します。
この記事を読むことで、カーリースの審査の仕組みや対処方法が分かります。
カーリースの審査に通らないのには理由がある
カーリースは新車を購入する際に必要な頭金や税金などの諸費用を準備することなく利用できるお得なサービスです。月々の支払いも定額に抑えられるため家計管理もしやすい点が魅力です。
しかし、カーリースを利用したくても審査に通らなければサービスを利用できません。審査に通らなかった場合は何かしらの理由があります。その理由を知り、対策を立てることでリース契約を目指しましょう。
カーリースの審査に通らない理由は3つ
ここからは、カーリースの審査に通らない理由を3つ紹介します。
ここで紹介した内容をもとに、審査に通るための対策を講じましょう。
①支払い遅延歴など信用情報に問題がある
カーリースの審査に通らなかった場合、信用情報に問題があるかもしれません。過去、クレジットカードの支払いや公共料金の支払いを延滞・滞納したり、携帯電話の利用料金を支払っていなかったりしたことが原因として考えられます。
信用情報は、カードの申し込み・契約のタイミングやカードを利用した際に信用情報機関へ登録されます。登録された信用情報は、カードローンや住宅ローン、リース契約の申込みのタイミングで、金融機関やリース会社と提携している信販会社から信用情報機関へ問い合わせすることで開示されます。
リース契約に限らず、ライフステージのタイミングごとで基準に該当しないよう、日々注意して支払いが大切です。
②ローンなどで既に高額の借入れがある
リースの審査時に他社での借入金額が年収に比べて高額過ぎる場合、審査に通らないかもしれません。
カーリースはリース会社が用意した新車に対して、リース会社へ利用料を支払うことで車に乗れます。そのため、高級車をリースしてもらう場合、利用料も高額になりがちです。
他社で借り入れている金額が多ければ、借入額に対する月々の返済額も高額になるため、リース利用料の支払いが難しくなるのではないかと判断されます。
リース利用料の支払いを不安視されてしまえば審査は通りにくいでしょう。
③年収が低く200万円未満である
年収が低い場合、支払い能力を不安視されてしまい、審査に通らないかもしれません。
一般的に、カーローンの返済比率が年収に対して1/3以内に収まっていなければ、ローンの審査に落ちる可能性は高くなります。
カーリースに関しては、ローンの考え方が当てはまらないものの、年収が200万円に満たない場合は支払い能力に難があると判断されて利用を断られる可能性が高くなります。
また、転職したばかりで勤務年数が短い場合も低めの年収になりがちですので注意しましょう。
カーリースの審査内容は3つ
ここからは、カーリースの審査内容について3つ紹介します。
前述した審査に通らない原因と、これから紹介する審査内容を学べば、審査に通るための対策は立てやすくなるので参考にしてください。
年収や資産
審査内容の1つ目は年収や資産です。
年収が低い場合、リースの審査に落ちる可能性が高くなりますが、資産を多く持っていれば、審査に通るかもしれません。資産の具体的な例は次の通りです。
- 不動産資産:持ち家や土地など
- 家庭用財産:家具や家電、衣服など
- 固定資産:車(リース車は除く)など
- 金融資産:株式や債券など
支払いが滞った際に売却できれば利用料金の担保になるため、審査に通過できる場合があります。
しかし、上記の資産を担保として判断しないリース会社もあるため、必要に応じて担当者へ問い合わせましょう。
雇用形態
2つ目は雇用形態です。現在就業している職場での雇用形態が正規か非正規かによっても審査の通りやすさは変わってきます。
正規雇用されていれば安定的に収入を得られるとみなされ、審査は通りやすくなります。一方で、非正規雇用であれば収入が安定しないため審査には不利に働きます。
前述の通り、一般的には年収200万円を一つの基準として判断されますが、パートやアルバイト、主婦や主夫であったとしても、担保が確保されていたり、保証人がいれば審査に通りやすくなります。
また、雇用形態だけでなく職業によっても審査が不利になる場合もあります。次のような職業については、収入が不安定になりがちと判断されてしまい、審査に通りにくくなるかもしれません。
- 自営業
- 個人事業主
- フリーランス
支払いをリース期間が満了するまで問題なくできるかどうか、年収や収入は必ず確認されるでしょう。
信用履歴
3つ目は信用履歴です。前述のようなカードの支払い遅延や滞納してしまうと「ブラックリスト」に登録されてしまい、信用情報に傷がついてしまいます。
信用情報は各信用機関によって保存期間が定められているものの、年単位で保存されているため、一度傷ついてしまえば長期間情報が残ってしまうことがデメリットです。
もし心配であれば、信用情報は個人で確認できるため、事前に確認しておきましょう。
カーリースの審査に通らない場合の対処法
ここからは、カーリースの審査に通らない場合の対処法について紹介します。
これまでの内容で審査に通らない原因と審査のポイントが分かりました。今までの内容をおさえた上で理解を深めていきましょう。
滞納がある場合は清算する
カーリース契約を結ぶ場合、すでに何かしらの支払いについて遅延や滞納があれば、必ずリース契約前に支払っておきましょう。
よくある支払いの遅延や延滞が起こりやすい項目として、次の内容が挙げられます。
- カードローンやクレジットカードの利用料金
- 携帯電話の利用料金
- 賃貸物件の家賃
- 各種公共サービス(電気・ガス・水道など)の利用料金
これらの項目は遅延や滞納が発生した際、速やかに信用情報機関へ信用情報が登録されるため注意しなければなりません。
リース料金の安い会社を検討する
カーリースの利用を検討している場合、各リース会社を比較検討しましょう。
リース会社の中には、リース料金を安く設定している会社や車両を用意しているところがあります。利用料金を安く抑えられると多少年収が低めであったとしても審査に通りやすくなるかもしれません。
また、軽自動車やコンパクトカーと比べると高級車の利用料金は高額になりがちです。そのため、リース契約を結ぶ場合は価格を抑えた車種を選択する方が審査に通る可能性は高くなります。
信用情報を確認する
信用情報に不安を抱える場合、リース契約の審査前に一度確認しておくことも重要です。
信用情報を事前に確認するメリットは、自分でも気づいていない支払いの遅延や滞納が見つかる可能性があることです。
信用情報はCICやJICCの各信用情報機関へ開示請求することで確認できます。不安に思うことがあれば確認しましょう。
JICC:https://www.jicc.co.jp/kaiji
CIS:https://www.cic.co.jp/mydata/online/index.html
・インターネットでの開示請求:1,000円
・郵送での開示請求:1,000円
・窓口での開示請求:500円
カーリースの審査に通るために意識したい3つのポイント
ここからは、カーリースの審査に通るために意識しておきたい3つのポイントを紹介します。
①審査前の転職を避ける
1つ目は、リースの審査前は転職を避けることです。
カーリースの審査には、ローン審査と同じように現職の勤続年数が判断基準に含まれています。転職後、勤続年数が1年を経過していなければ、収入が不安定とみなされ審査に通らない可能性が高くなります。
審査に落ちる原因に収入面の不安定さが含まれている通り、支払能力を証明するためにも、カーリースの利用を検討しているのであれば、審査前の転職はできる限り避けましょう。
②普段から支払状況をクリアにしておく
2つ目は、普段からカードローンや公共料金の支払いなど、各種支払い状況をクリアにしておくことです。
よくあるパターンとして、カーリースの審査が通らなかったことで初めて支払いの滞納に気づくことがあります。すでに乗っていた車を手放した後にこのような状況に陥ってしまえば、その後の生活にも悪い影響を与えてしまうため、日ごろから支払いや滞納しないように意識して生活しておくことが重要です。
もし、過去の支払い状況に不安を感じているのであれば、事前に信用情報機関へ信用情報を開示請求して、過去の支払い状況を把握しておきましょう。
③収入アップの方法を試してみる
3つ目は、収入アップを試みることが挙げられます。
収入が低いことが原因でリース契約を結べなければ、乗りたかった車に乗れなくなります。そのような状況を避けるためにも、現在就業している職場での収入アップが見込めない場合は副業を試みたり、スキマ時間にアルバイトしてみたりと工夫することも重要です。
知っておきたいカーリースとカーローンの審査の違い
ここからは、カーリースとカーローンの審査の違いについて、知っておきたいポイントを紹介します。
カーリースとカーローンは審査の基準が異なります。
特に年収に関する条件が異なっており、カーローンについては具体的な年収の制限が設けられているのに対して、カーリースは年収の制限は設けられていません。
この理由はカーリースが車をリース会社から借りるサービス、カーローンはお金を借りて車を購入する仕組みといった違いがあるからです。
カーリースは、リース期間満了時の残価を設定し、車両価格から残価を差し引いた金額に対して支払いが発生します。一方で、カーローンは車両価格全体を月々の支払で返済していくため、必要な金額がカーリースと比べて多いです。
このように、必要な金額の大きさが異なるため、カーローンの方がカーリースに比べて支払い能力を推し量る年収の制限が厳しく設定されます。
審査内容の違いについては、カーリースとカーローンの目的の違いが影響を与えています。
カーリースはリース会社から車を借りるため、車を身軽に乗りたい方に向けたサービスです。その代わり、車をリースしてもらっている以上、カスタマイズができず、走行距離にも制限をかけられます。
一方で、カーローンは車をカスタマイズしたり、車を資産として保有したりしたい方に向けた仕組みです。
以上のような違いによって、カーリースの方がカーローンと比較して、車に乗り出した後の制限が重い分、審査が通りやすくなっています。
【参考】費用を抑えたいなら中古車リースも検討しよう
ここからは、新車のカーリースでは月々の支払いが苦しいと感じる方に向けて、費用を抑えるための選択肢である中古車リースについて紹介します。
中古車リースとは、リース会社が保有している中古車をリースさせてもらうサービスです。会社によっては、リース期間満了後に車の所有権をもらえるような会社もあるため選択肢の一つとして考えてみても良いかもしれません。
このような魅力的なサービスである中古車リースですが、次のようなメリットがあります。
①新車のリースと比較して、初期費用や月々の支払いが安く、納期が早い
②状態の良い中古車を探す手間が省ける
③メンテンナンス費用を含めた車の維持費がリース料金の中に含まれている
③に関しては、新車カーリースと同じ条件ではあるものの、①と②のメリットは中古車に特有のメリットと言えるでしょう。
①については、新車と比べて中古車の評価額は安くなるため、車両価格が低くなる点が影響しています。また、中古車と比べて新車は注文生産の車種もあるため納期が長くなりますが、中古車はすでに市場にでた車であるため、生産待ちの時間を短縮できる点が魅力的です。
②については、リースするために中古車の状態を会社が常に把握・メンテナンスできているため、品質が安定しており安心して運転できる点も魅力的です。
中古車リースのデメリットは3つあります。
①新車カーリースと比較すると、メーカー保証切れのリスクを抱えている
②月々の走行距離が制限されている
③原則、途中解約できない
②と③に関しては、新車カーリースと同じです。
①については、新車の保証期間が新車登録から3年間に対して、リースされる車が保証期間切れの可能性もあります。
しかし、リースまでの間に必要な検査やメンテナンスは十分にされているので、特に心配する必要はありませんが、上記のデメリットが気になる方はカーリースではなく購入をおすすめします。
中古車リースをおすすめするできる人は次のような特徴を持つ方です。
①月額利用料をとにかく下げたい人
②短期間で車種変更したい人
①について、中古車は新車と比較して車両価格が安くなりがちです。そのため、月額利用料も新車リースと比較すると安く抑えられます。さらに新車リースと同じように頭金も不要かつ諸経費も月額料金に含まれているため、コストを下げたい方、コストをあまりかけられない方に中古車リースはおすすめです。
②については、単身赴任のような短期間に車が必要といったような、短期間で車を変えたい人にとっておすすめです。
まとめ
カーリースに関してのエキスパート集団です。カーリースに関する様々な疑問にお答えしていきます。