車を購入する際は、一括購入もしくはローンを組んで毎月返済していく方法があります。車は安い買い物ではないため、多くの方はローンを組んで長期間かけて返済を行うでしょう。
しかし、すでにほかの借り入れがある場合はローンが組めるのか心配です。
そこで、この記事では借金がある場合でも車のローン審査を通過できるのか、借金がある場合の対処方法、購入以外の選択肢などを紹介していきます。
借金があると車のローンは組めない
基本的に借金があると車のローンは組めないと考えておきましょう。
ほかに借金があり現在返済中であれば、車のローンを組むことで収入に対しての返済負担率が上がってしまいます。返済負担率が高ければ遅延や滞納のリスクが高まるため、ローンの審査に通りにくくなると考えられます。
しかし、借金があっても事前に完済したり、一部返済したりすることで審査に通りやすくなる可能性もあります。
借金をしないことが一番ですが、すでに借り入れてしまっている状況の場合は対処法を実践して、ローン通過の可能性を高めましょう。
車のローンの審査基準
車のローンを組むときは長期間の返済が滞りなく行えるかどうかを審査されます。収入は安定しているか、現在返済している借り入れがないかも重要な項目です。
ここからは、車のローンの審査基準について詳しく解説していきます。
車のローン審査では、ローンの返済能力があるかを判断するために収入金額を確認します。
一般的な年収の審査基準は、前年度の年収が200万円以上あることです。年収が200万円に満たない場合は、連帯保証人を求められるケースもあります。また、一般的な借入可能額の目安は年収の3分の1ほどです。
しかし、車のローン審査では年収以外の項目もチェックして総合的に判断されます。借入金額が小さくても別の要素から審査に受からない可能性もあるため注意しましょう。
一定以上の年収があっても毎月の収入が安定していない場合は審査に通りにくくなる可能性もあります。ローンは毎月返済していくものなので、月の収入が重要視されます。
年齢や雇用形態、家族構成も車のローン審査において重要な判断材料です。
車のローンでは、利用者の年齢を制限している機関もあります。例えば、申込時の年齢が満18歳以上~満66歳未満、ローン完済時の年齢が満70歳未満などの制限です。
年齢が高くなってからローンを借りると、完済前に定年を迎え収入が不安定になる可能性があるため年齢の上限が設けられています。申込時点で上限年齢に近い場合は、長期のローンに受かりにくい可能性があるでしょう。
次に雇用形態も収入の安定性を確認するうえで重要な項目です。非正規社員や自営業、アルバイトなどは十分な収入があっても安定性が低いとみなされ審査で不利になる可能性があります。
また、個人収入だけではなく世帯収入がどれくらいあるかを確認するために、家族構成もチェックされる場合があるでしょう。例えば、夫婦で正社員として働いている場合、利用者本人の収入よりも世帯収入が高いかつ安定していると判断できるため、審査に通りやすくなる可能性が高くなります。
車のローンの審査を受ける時点で他に住宅ローンや消費者金融からの借金があり、多くの債務を抱えている場合は返済能力が低いと判断されて審査に通りにくい可能性があります。
借金だけではなく、携帯電話のローンや歯科治療のローン、クレジットカードのリボ払い残額なども判断の対象です。
収入に対して他の債務が多いと車のローンを返済する余裕がないと判断されてしまうため、可能な限り車のローンを受ける前に繰り上げ返済しましょう。
過去に支払い遅延があったり、借金をしていたりすると、車のローン審査で不利になる可能性があります。
過去に金融事故を起こしていると、その情報が一定期間信用情報機関に登録されます。5~10年以内の自己破産や返済遅延があると審査に通りにくくなるでしょう。
信用機関に登録される金融事故には、ローンの長期延滞や債務整理、代位弁済、強制解約などがあります。このような信用情報が残っていると、以前のように支払い遅延を起こす可能性があり、返済能力が低いと判断されやすいでしょう。
信用情報は5~10年と長期間保管されます。そのため、将来車のローンを組んで購入しようと考えている場合は、忘れがちな携帯電話の利用料金や税金の支払いなどの遅延や滞納も起こさないよう注意しましょう。
借金がある場合の車のローンの組み方
ここからは、借金がある状態での車のローンの組み方を紹介します。
基本的に借金があると返済能力が低いと判断されるため、車のローンの審査には受かりにくくなります。しかし、ローンの組み方や借金の対処方法によっては通過する可能性を上げられるため、車の購入を諦めずにまずは実践してみましょう。
自分名義では返済能力が低いと判断され、車のローンの審査に通らなかった場合は、家族名義でローンを組む方法があります。
パートナーが正社員として勤務しており、安定した収入がある程度確保できている場合は、パートナー名義で審査を受けてみましょう。
なお、ローンを利用して車の購入をした場合、主な利用者は申込者本人とする必要があります。名義を貸してもらうパートナーや親族がほとんど車を運転しない場合は、罰則を受ける可能性があります。
家族の名義を借りて車のローンの審査を受けるのであれば、ファミリーカーとしてお互いが利用する場合にとどめておくと良いでしょう。
車のローン審査を受ける時点で複数の借金がある場合は、審査前に完済しましょう。
車のローン審査では現在の借入金額の総額を審査の対象にする場合があるため、完済が難しくても可能な限り繰り上げ返済して現在の借金を減らしましょう。返済比率を下げることでローン審査に通りやすくなる可能性があります。
家電製品や医療ローンなども審査の対象になるため、できるものから返済しましょう。
収入の安定性や借金の返済などがすぐに行えない場合や、家族名義でのローンの審査が難しい場合などは、車の購入を諦める選択肢も必要です。
借金の返済で家計がギリギリな状態で車のローンを組んでしまえば、結局支払いを遅延・滞納してしまい借金を増やすことにつながってしまいます。複数の返済が長期間滞れば、結局資産である車を手放す必要性も出てきてしまうでしょう。
そのため、車のローンの審査を受けようとした時点で、複数の返済があり年収が上がる見込みがない場合は、車を所有する選択肢を諦めることも大切です。
車を購入しなくても、別の方法で車自体の利用はできるので、購入せずに利用する方法を検討しましょう。
車を買わない場合の選択肢
ここからは、購入しなくても車を使うことができる選択肢を紹介します。
現在、車を利用できる様々なサービスの形が存在します。各サービスの特徴やメリット・デメリットを把握して、自分に合った方法を選びましょう。
カーシェアリングとは、会員登録しているメンバー間で車を共有し利用するサービスです。
短い時間からの利用が可能で、数時間であればレンタカーより安価なサービスも多いため、日常の買い物や家族の送迎などちょっとした用事で車を利用したいときにおすすめのサービスです。短時間かつ高頻度で車を利用する人に適しています。
また、カーシェアリングで利用する車のガソリン代や保険料、維持費などの支払いは必要ありません。まとまった初期費用もかからないため、いつでも気軽に利用できる点が魅力的です。
しかし、カーシェアリングは出発地点に車を返却する必要があるため、別の場所への乗り捨てができません。引っ越しといった別の地域まで荷物を運ぶ場合、作業が完了したらまた元の位置に車を返しに行かなければならないため、利用目的によっては別の選択肢を検討しましょう。
車の使用頻度が低く、スポットでしか利用しない場合はレンタカーの利用も一つの手段です。
日常的な買い物は公共交通機関を使い、土日のドライブや旅行のみで車を使用する場合におすすめの方法です。
レンタカーは維持費がかからず、レンタル費用・保険代・ガソリン代だけで車を利用できる手軽さがあります。スポット利用であるため、車の購入では手が届かないような上級グレードの車に乗ることも可能です。
ただし、レンタカーは営業時間が決まっているため、24時間いつでも利用が叶わないのはデメリットといえるでしょう。
車の利用頻度が高い場合はカーリースの利用も視野に入れましょう。
カーリースは、初期費用がかからずに新車に乗れる魅力があります。また、一定の月額料金のみで利用できるため、家計管理がしやすいです。
車を購入すると税金やメンテナンスなどの維持費や手間が発生します。カーリースであればプランによって全て月額料金に含めることができるため、急な出費が発生しにくい点もメリットです。
ただし、カーリースを利用するためには審査があります。借金が多い場合は審査に通らない可能性もあるため注意しましょう。
カーリースのメリット
ここからはカーリスを利用するメリットを紹介します。
車の購入を検討している方は利用頻度が高い場合が多いでしょう。そのため、購入に変わる選択肢としてはカーリースが活用しやすいと考えられます。
カーリースの具体的なメリットを理解して、自分に適しているかを判断しましょう。
カーリースの利用にも審査が必要ですが、車のローンの審査に比べると通過しやすい傾向があります。
カーリースは毎月発生する一定料金の支払いができるかが重要なため、年収が低くてカーローンの審査には通らなかった場合でも、カーリースではプランや車種、グレードによっては審査に通る可能性が高い傾向にあります。
年収が低い場合は月額料金や支払い総額が低いプランを選ぶと審査に通りやすくなるでしょう。
カーリースの審査でチェックされる項目は、年収や勤続年数、雇用形態、資産、債務履歴、借入状況など、基本的にはカーローンと変わりません。
カーリースは頭金不要かつ毎月一定の料金を支払うだけで車を利用できるサービスです。そのため、購入の場合にかかるまとまった初期費用を確保する必要はありません。
リース会社が購入した車の本体料金を月額料金で支払っていく仕組みです。契約期間が決まっており毎月定額制のため、支払いの計画が立てやすいメリットがあります。
また、固定費として記録できるため、毎月の家計管理の負担にもなりにくいでしょう。
カーリースでは税金や保険料、車検代などの維持費も毎月の支払い金額に含まれています。都度、資金を用意する手間が必要ない点も魅力の一つです。
プランによってはメンテナンス費用も月額料金に含められるため、さらに手間をはぶけます。
カーリースのデメリット
ここからは、カーリースのデメリットを紹介します。
頭金不要、毎月定額の支払いで利用しやすいカーリースですが、利用目的や方法によっては不便に感じる部分もあります。
車を購入する代わりとしてカーリースの利用を検討している方は、デメリットにも目を向けてから利用するかどうかを判断しましょう。
カーリースを契約した車の所有者は、あくまでもリース会社です。そのため、車を資産として保有できない点にデメリットを感じる方もいるでしょう。
基本的に、カーリースは契約期間が完了したら車を返却する必要があります。月額料金を支払い続けても車の所有権はもらえませんが、プランによっては契約満了時に車をもらえるプランもあります。
返却するプランと車をもらえるプランでは、同じ車でも月額料金が変わる可能性があります。基本的には返却するプランの方が月額料金が安い傾向にあるため、目的と費用のバランスを見て、どちらのプランにするか決めましょう。
カーリースは毎月一定額で車を利用できますが、月額料金は車種やグレードによって大きく異なります。
ファミリーカーとしてミニバンを利用したい、購入では手が届かない高級車に乗りたいなどの場合、定額に変わりはありませんが金額は高くなるでしょう。
場合によっては月額料金が10万円を超えるケースもあるため一定金額だからと安心せず、自分が支払える金額であるかを契約前に確認しましょう。
カーリースは原則途中解約ができません。やむを得ず解約が必要な場合は違約金が発生する場合もあるため、契約時に契約内容を必ず確認しましょう。
カーリースの月額料金は総額を契約月数で分割して算出しています。契約期間中に契約内容を変更したり、中途解約したりしてしまうと算出した金額分の支払いが行われなくなってしまうため、カーリース会社側の負担が増えてしまいます。
そのため、中途解約する場合は違約金の支払いが発生するという仕組みです。
車のローンの審査で借金はバレる?
ここからは、車のローンの審査時に借金がバレてしまう理由を紹介します。
ローン会社側は利用者に借金がある場合、返済が滞る可能性があると考えます。審査時に現在の借金状況を把握するために調査を行うため、借金を隠したままにするのは難しいといえるでしょう。
車のローンの審査において、まず他の借り入れがあることを申告しなければなりません。
借金があるにも関わらず申告を怠ったことが後に発覚すれば、信頼性が失われローンの利用は難しくなるでしょう。
車のローンの審査では利用者の信用情報の照会が行われます。そのため、申告時に伝えなかったとしても信用情報の調査で借り入れ状況を調べられるため、隠し通すのは難しいです。
まとめ
カーリースに関してのエキスパート集団です。カーリースに関する様々な疑問にお答えしていきます。