カーローンの審査に通らない原因として、信用情報に問題が生じている可能性が考えられます。

それでは、信用情報とはどのようなものでしょうか?

この記事では、信用情報とは何かや、その確認方法について解説し、信用情報が悪化するとどのような弊害があるのかについても詳しく紹介します。

さらに、ブラックリストに載ってしまった場合の取り組みについても解説するため、ローン審査になかなか通らない場合の参考になるはずです。

信用情報とは?

信用情報とは?
信用情報とは、金銭に関係する個人的な行動の記録です。例としては、クレジットカードや各種ローン、携帯電話料金の支払い状況などが挙げられます。

この情報は、クレジットカードやローンの申請者が信用できる(支払い能力がある)かどうかを判断するために、銀行その他の金融機関によって利用されます。

また、信用情報は専門の信用情報機関に登録されており、各金融機関で共有されるため、お金に関する行動には慎重にならなければならないのです。

信用情報が登録される機関

日本で、個人の信用情報を管理している指定信用情報機関は以下の3つです

  • 全国銀行個人情報センター(KSC)
  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC)

自分の信用情報を確認したい場合は、これらの機関で本人開示を受けられます。

ここからは、各信用情報機関における情報開示方法を紹介します。

全国銀行個人信用情報センター(KSC)

全国銀行個人情報センター(KSC)では、インターネットと郵送による開示請求に対応しています。

インターネットによる本人開示を申請する場合は、PCやスマートフォンを使って以下のステップで進めます。

  1. メールアドレスを登録し、申込情報を入力する
  2. Webカメラ機能を利用して、オンラインで本人確認を行う
  3. 決済サイトにて手数料(1,000円)を支払う
  4. ダウンロードにより開示報告書を受け取る

郵送による手続きの場合は、申込書に必要事項を記入し、本人確認書類の写しと本人開示申告手続利用券(1,679円〜1,800円)をセンターに郵送します。それに対し、開示報告書は書留郵便による返送です。

全国銀行個人情報センターでは、ローンやクレジットカードの取引情報を契約期間および契約終了日から5年以内、債務整理等については当該決定日から7年以内、情報が保存されます。

株式会社シー・アイ・シー(CIC)

株式会社シー・アイ・シー(CIC)でも、インターネットと郵送の両方で開示請求を受け付けています。

インターネットによる開示請求は、以下のような流れで進行します。

  1. 指定の電話番号に電話し、受付番号をもらう
  2. 受付番号と電話番号を入力し、SMSで認証コードをもらう
  3. 必要事項の入力
  4. 手数料(500円)を支払う
  5. パスワードを入力し開示報告書を閲覧

郵送による手続きの場合は、開示申込書に必要事項を記入し、コンビニで購入した開示利用券(1,500円)と本人確認書類(2点)を同封して郵送開示センターに郵送します。約10日で開示報告書が届くはずです。

CICでは、ローンやクレジットカードの取引情報を契約終了後5年以内、破産開始決定や免責決定についても決定後5年以内の登録・管理を原則としています。

株式会社日本信用情報機構(JICC)

株式会社日本信用情報機構(JICC)での信用情報開示は、スマホアプリと郵送による方法があります。

専用のスマホアプリを使った開示請求の流れは以下の通りです。

  1. アプリをダウンロードし、トップ画面で「信用情報を開示する」を選ぶ
  2. 本人認証の方法を選択する
  3. 必要情報を入力する(氏名・生年月日等)
  4. 手数料1,000円を支払う(クレジットカード・コンビニ決済・キャリア決済を選択可)
  5. スマホアプリか郵送で開示結果を受け取る

株式会社日本信用情報機構では、延滞など返済状況に関する情報を契約継続中または契約終了後5年以内保持し、債務整理や強制解約・破産申立なども同様です。

ただし、債権譲渡の事実に関する情報の場合、当該事実が発生してから1年以内保持します。

合わせて知りたい「クレジットヒストリー」

合わせて知りたい「クレジットヒストリー」
クレジットヒストリーとは、クレヒスとも呼ばれていて、クレジットカードやローンの利用履歴に関する情報を指します。

クレジットヒストリーというとクレジットカードの利用履歴を指すものと誤解される場合がありますが、クレジット(信用)に関する様々な情報の履歴であると考えてください。

以下では、クレジットヒストリーについて詳しく解説します。

クレジットカード以外の情報も含まれる

クレジットヒストリーには、クレジットカードの履歴以外にも各種ローンの契約内容や支払い状況、短期間での複数申し込みなど、個人の信用情報が記録されています。

クレジットヒストリーは、先述した3つの信用情報機関に記録され、それぞれの機関で定められた期間保持されます。

銀行や他の金融機関は、これらの信用情報機関に登録されたクレジットヒストリーを個人の信用や返済能力のために参照するのです。

支払いの延滞や短期間でクレジットカードを複数申し込む行為などは、返済能力を疑われる原因となり、クレジットヒストリーに悪影響があります。

クレジットヒストリーを含む信用情報の悪化は、後述する様々な弊害を発生させるため、支払い延滞などや使いすぎに十分注意しましょう。

信用情報はすべての機関に共有されますか?
クレジットカードや各種ローンの利用履歴または返済状況などの信用情報は、主に3つの信用情報機関で共有されます。そのため、金融機関は申込者の信用情報を迅速かつ適切に参照できるようになっています。

信用情報に傷がついていると起こる事態

信用情報に傷がついていると起こる事態
支払いの延滞や債務整理(任意整理や自己破産など)などの事故情報が記録されることを「信用情報に傷がつく」と表現します。

信用情報に傷がつくと、どのような事態が起こるのか気になる人もいるでしょう。

ここからは、信用情報に傷がついたために起こりうる事態について、詳しく解説します。不便を避けるためにも事前にトラブルについて理解を深めましょう。

借り入れができなくなる

信用情報に傷があると、住宅ローンやカードローンなど新規の借り入れを申し込む際に審査が厳しくなり、借り入れができなくなる可能性があります。

金融機関は、過去の返済状況や現在の借り入れ状況からその人の返済能力を判断するため、信用情報に問題がある場合は貸してもらえなくなるのです。

信用情報を見てどう判断するかは、その会社(ローン会社やクレジットカード会社)によるため一概には言えませんが、信用情報に傷がある場合、新規の借り入れは断られるケースが多いでしょう。

クレジットカードの新規作成・更新ができない

信用情報に事故情報が記録されていると、クレジットカードの新規作成や更新も難しくなります。

事故情報とは、料金の滞納や自己破産などのネガティブな信用情報であり、カードの新規発行や更新時に行われる審査で不利になるのは間違いありません。

クレジットカードが使えないと基本的には現金払いの生活になるため、オンラインショッピングや海外旅行中の支払いに不便が生じる場合があります。

分割払いができない

分割払いの適用を受けられなくなる点も、信用情報に傷がついてしまった場合のデメリットと考えられます。

分割払いができなくなると、高額な商品やサービスの購入をする際に現金一括で支払う必要があるため、1度に大きな現金が手元からなくなり、大きな負担となってしまうでしょう。

特にスマートフォンは高価なので分割で購入することが多く、現金一括では購入が難しいケースもあるかもしれません。

保証人になれない

信用情報に傷がある場合、保証人になれない可能性があります。

保証人とは、借主が返済できなくなったとき代わりに返済する義務があるため、信用情報に問題がある場合は保証人として不適格だと判断されてしまうのです。

例えば、親がブラックリストに載っている場合は保証人になれないため、子どもの奨学金が借りられないという事態も生じる可能性があります。

いざというときに、家族や親族のために保証人になれないのはデメリットと言えるでしょう。

信用情報は人間関係にも影響をもたらす

信用情報は経済的な問題に直結するため、傷がつくと結果として人間関係にもネガティブな影響が出てしまいます。

それでは、具体的にはどのような問題が生じると考えられるのでしょうか。

ここからは、信用情報の悪化が人間関係にもたらす影響について具体的に解説します。

家族との関係性が悪化する

信用情報に傷がついた状態であるならば、家計の収支も不安定な状態であることが予想できます。そのような経済状況では、家族からの信頼を得られず、家族関係が悪化する可能性があるでしょう。

金銭的な余裕がない場合にはストレスを抱えやすく、家族に対してもストレスを与える場合があります。返済計画や今後の家計管理方法について、家族と相談し解決策を一緒に考えることが重要です。

収入を増やすために、他の家族が働くなどの選択肢も検討する必要があるかもしれません。

友人との関係性が悪化する

経済状況に問題を抱えていると、友人との関係性にも亀裂が生じる恐れがあります。

滞納が続くような状況で収支が安定していない場合、周囲の友人からの信頼喪失にもつながりかねません。そのような状況の人は、友人に借金の提案をしてくる可能性もあるからです。

友人同士での金銭貸借は大きなトラブルの元となるため、そのような事態を避けるために、ブラックリストに載っている人と距離を置きたいと考える人は多いでしょう。

友人に信用情報はバレますか?
自分から言わなければ、信用情報が友人にバレる心配はありません。信用情報は主に金融機関が個人の信用力を判断するために用いる情報であり、友人などの第三者は個人の信用情報を閲覧できません。

ブラックリスト解除に向けてできる取り組み

ブラックリスト解除に向けてできる取り組み
記録されてしまった事故情報は自力で削除できませんが、ブラックリストに載らないように日ごろから注意できることもあります。

それでは、ブラックリストに載らないようにするために、具体的にはどのような点に気をつけるべきなのでしょうか。

ここからは、ブラックリストに載らないための取り組みについて紹介します。

家は賃貸で新たにローンを組まない

ブラックリストに登録されていると新規でローンは組めないため、引越しする場合は賃貸の物件になります。

賃貸契約にも審査があり、ブラックリスト入りしていると通らない場合もありますが、それでも諦める必要はありません。数は多くないものの、信用情報機関に登録されている情報ではなく、別の基準で審査する独立系の保証会社を通す物件があります。

ブラックリストに載っていて審査に通りにくいことを、はじめから不動産仲介業者に打ち明けておくと、借りやすい物件を紹介してもらえるかもしれません。

車はリースを活用

新車や中古車の購入ではなく、車はカーリースを利用するのもおすすめです。

経済的に困窮していても生活に車が手放せないという場合は、車の購入にまとまった資金が必要となります。そんな時におすすめなのが定額で初期費用も抑えられるカーリースの利用です。

車が必須の生活でなければ公共交通機関や自転車での移動を検討するのも良いでしょう。都市部であれば、ある程度どこへでも公共交通機関で移動できます。

どうしても車が必要でなければ、一時的に手放して経済状況を改善してから再び購入するのもおすすめです。

ついで買いをやめる

支払いの滞納や未払いがあるなら、「ついで買い」などの浪費を止めることで、経済状況の改善につなげられます。

買い物に行くたびについで買いをする人は、気づかないうちに、かなりの金額を浪費していることに気づく必要があります。

例えば、買い物に行くたびについで買いをしていたら、1度の金額は数百円から千円程度だとしても、月額にすると数万円単位の金額になります。

ついで買いは1度の浪費としては小さいですが、その蓄積が支出を大幅に増やす原因です。「必要なもの以外は買わない」という習慣をつけ、日々の細かい浪費を自覚すれば滞納や未納を減らせるでしょう。

レシートを保管して家計簿をつける

経済状況を改善し、信用情報を傷つけない生活をするために、レシートを保管して家計簿をつけることは非常に有用です。

そもそも浪費が多く料金を滞納しがちな人は、大抵の場合において自分の支出を把握できいません。自分の支出の内訳がわかっていないため、どこを節約すればお金が貯まるのかがわからないのです。

レシートを保管して毎月の収支を家計簿につけておけば、無駄なお金を使わなくなり、金銭管理の面で少しずつ自制がきくように変わっていけるでしょう。

娯楽を見直す

ブラックリストに載らない生活をするために、娯楽にお金をかけすぎない習慣づくりも大切です。不健康でお金の浪費にしかならないような娯楽は、この機会に見直してみてはどうでしょうか。

例えば収支がマイナスになるようなギャンブルを毎月続けていたり、スマホゲームに何万円もかけたりするのは、健康面でも金銭面でもデメリットが多いと言えます。

毎月の固定費と生活費を確保し、いくらかの貯金をした上で娯楽にお金をかけるのは自由ですが、料金の滞納や生活費を借金で賄っている状況でそれをするのは推奨できません。

収入を増やす

家計簿をつけて固定費や浪費を減らしたにも関わらず、毎月のお金が足りないのであれば、収入を増やすことを考えなくてはいけません。

必要最低限に支出を抑えたとしても生活するお金が足りないのであれば、そもそも収入が少なすぎる恐れがあるからです。

収入を増やすには、大きく分けて働く時間を増やす方法と、時間あたりの収入を増やす方法があります。

働く時間を増やす方法では、残業や副業をしたり、空いている時間にアルバイトを入れたりする方法がありますが、単純に仕事量が増えるため負担も大きくなるでしょう。

時間あたりの収入を増やすには、より給料が高い仕事に転職したり、新たなスキルを獲得したりする方法があります。

家族の協力を仰ぐ

自分だけではどうしてもお金の管理ができない場合は、家族の協力を仰ぐという選択肢も残っています。

家族の存在が精神的な支えになるだけでなく、直接的な資金援助や節約のアドバイス、就職の斡旋など様々なサポートの可能性が広がるでしょう。

自分の状況を正直に打ち明け、改善に向けた相談をすることにより、周囲の協力が得られるかもしれません。

子どものカーローンの保証人にはなれますか?
ブラックリストに載っている人は子どものカーローンの保証人にはなれません。金融機関は保証人の返済能力を判断するために、その人の信用情報を必ずチェックするためです。ブラックリストに掲載されていると支払いの遅延や延滞が起きる恐れがあると判断されてしまいます。そのため、別の保証人を探す必要があるでしょう。

まとめ

①信用情報にはクレジットヒストリーを含む、個人の金融取引や信用状況の履歴が記録されている
②信用情報はKSC・CIC・JICCなどの機関で管理・共有されている
③信用情報は滞納や債務不履行などにより悪化し、新規借入やローン申請など、様々な場面で不利になる
④信用情報の悪化は、家族や友人との関係に悪影響を及ぼす可能性がある
⑤支出管理や収入増加により、信用情報の悪化を長期的に予防できる

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グーネット定額乗りマガジン編集部
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