目次
うっかりしていて入金を忘れていただけだからと、クレジットカード支払いの滞納を軽く考えていないでしょうか。
クレジットカードの支払いを滞納すると、些細な問題のように思えても、実はその後に深刻な影響を被る可能性があります。
この記事では、支払いを滞納した場合の具体的なリスクを紹介し、支払いを遅延した際の対処法も解説します。
さらに、滞納を未然に防ぐ方法についても紹介し、クレジットカードを安心して利用するための総合的な情報を提供しますのでぜひ参考にしてください。
クレジットカードの支払い滞納は危険
クレジットカードの支払いが遅れても、後から入金すれば大丈夫だろうという考えは危険です。
支払いを滞納すると事故情報として信用情報に記録され、新規カードが作れなくなったり、ローンの審査に通らなくなったりと様々な不利益を被るでしょう。
最悪の場合、カードの強制解約や財産差し押さえにもつながりかねません。
クレジットカードの支払い滞納が続くとどうなるの?
支払い期限までに入金せず、そのまま放置してしまった場合、どのくらい時間が経つと財産の差し押さえにまで発展するのでしょうか。
滞納してしまったからといって、すぐに深刻な事態に発展するのではなく、進行は段階的です。
ここからは、支払いが滞納してから財産が差し押さえられるまでの流れを大まかな時間を目安にして解説します。
クレジットカードの引き落としが行われなかった場合、カード会社によって違いはありますが数日ほどで連絡がきます。自動送信メールによる通知もありますが、電話やハガキでの連絡も珍しくありません。
連絡の内容は、支払いが遅れている料金を期限までに振り込んで欲しいといった内容で、別途振り込み用紙が送られてくる場合もあります。
引き落とし日から1週間ほどの延滞であれば、大きな問題にはなりませんが、遅延による利息もあるため、すぐに支払うのが得策です。
クレジットカード会社から支払い遅延を知らせる連絡がきたにも関わらず、それでも料金の支払いに応じない場合は督促状や催促状が送られてきます。
督促状が送られてくる時期については支払い期日から1か月程度が一般的ですが、会社によってはそれより早い場合もあるでしょう。
督促状が送られてくる段階までくると、信用情報に遅延の記録が残ってしまうため、督促状がくる前に未払い分の料金を完済するのが鉄則です。
督促状による支払い要請にも従わず、さらに滞納を続けるとクレジットカードを強制解約させられる可能性が出てきます。
強制解約までは支払い期日から1か月以上滞納した場合が多いようですが、あくまで目安であり、利用者の支払い履歴によって様々です。
強制解約されたクレジットカードは、それ以降使用することができません。また、同じクレジットカード会社や系列会社では、新規クレジットカードの発行や各種ローン申請もできなくなるでしょう。
クレジットカードを強制解約されたとしても、それで支払い義務が消滅するわけではなく、未払い分の料金は当然支払わなくてはなりません。
この時点で当初の支払い期日から1か月以上が経過しており、未払いの代金は一括で請求されるのが一般的です。
一括での支払いにも応じない場合は、裁判所から内容証明郵便で督促状が送られてきます。
強制解約や一括請求になる前に、クレジットカード会社に事情を話して、返済計画を実行するのが何より重要です。
裁判所からの督促さえも無視していると、ついには財産を差し押さえられてしまいます。ここまで滞納していると、その期間は約3か月以上は経過しているでしょう。
財産差し押さえが行われると、不動産や車などの財産を自由に処分できなくなり、資金繰りはさらに苦しくなります。その後は強制執行により差し押さえられた財産は、強制的に取り上げられ、返済に充てられます。
差し押さえの際は裁判所による自宅調査が行われ、勤務先には差し押さえ通知が届くため、周囲にも大きな影響を及ぼすと考えられるでしょう。
クレジットカードの支払いが遅れた際の対処法
いくつもの支払いが重なってしまったり、失業してしまったりなどで現金が足りなくなり、クレジットカードの支払いが遅れてしまうという事態は起こり得ます。
様々な理由により支払いが遅れてしまったとしても、すぐにブラックリストや差し押さえなどの深刻な状況にはなりません。
ここからは、クレジットカードの支払いが遅れた際の対処法を紹介します。適切に対処するために参考にしてください。
自動引き落としで支払うタイプの場合は、残高不足で引き落とされていない可能性があるため、その事実に気づいたらすぐに入金しましょう。
多くの金融機関では、支払い期日に引き落としがかからなくても、複数回にわたって引き落としをかけてくれる機能があります。すぐに入金し翌日に反映されると特に問題なく済んでしまうケースもあるでしょう。
自動引き落としのミスが頻発すると、信用情報の悪化につながる場合もあるため、再発防止の努力は必要です。
自動で引き落とされるタイプでなければ、未納に気づいた時点ですぐにクレジットカード会社に連絡を取り、入金方法や期日などの指示を仰ぎましょう。
入金の遅れに気づいたら、クレジットカード会社側が連絡してくるだろうと受け身でいてはいけません。なるべく早く自ら連絡し、すぐに支払う意思があると伝えてください。
その後は、指定された方法で速やかに入金し、念の為に入金が反映されているか確認する必要があります。
事情があってすぐに入金できない場合は、その旨を伝え、いつまでであれば入金できるのかを伝えておきましょう。
支払わなければならない金額が自分の支払い能力を超え、どうしても支払いが困難である場合には、債務整理も検討しなくてはなりません。
債務整理には、自己破産や特定調停、任意整理などの方法があり、負債の総額や個人的な事情により選ぶべき方法は異なります。
しかし、どの方法を選んだ場合でも債務整理をすると信用情報に傷がついてしまうという点には注意が必要です。それにより、クレジットカードを作れなくなったり、様々なローンが利用できなくなったりと、多くのデメリットがあることを理解しておきましょう。
クレジットカードの滞納を防ぐ方法
クレジットカード支払いの滞納は深刻な事態を招く可能性がありますが、いくつかの点に留意しておくだけで、事前に防止できます。
しかし、支払い期日を確実に覚えておき、それまでに十分な金額を用意できない場合もあるでしょう。
ここからは、クレジットカードの滞納を防ぐ4つの対策方法について解説します。
自分が利用しているクレジットカードの引き落とし日を把握して、スマートフォンのリマインダー機能により、期日の2〜3日前に通知が鳴る設定にすることをおすすめします。
通知が鳴ったら、直ちに銀行残高を確認し、請求金額が確実に引き落とされるようにしておきましょう。
リマインダーの設定で、毎月決まった時期になると通知が鳴る「繰り返し設定」にしておくのもおすすめです。毎回設定する必要がないため、払い忘れの防止に効果があります。
ただし、毎月の支払い日を確認するのを忘れないようにすることも大切です。複数の引き落としがある場合は、定期的に残高を確認する習慣をつけ、うっかりミスによる払い忘れをしないよう注意しましょう。
高額な商品やサービスを購入する場合は、一括で購入せずに分割払いを検討するのがいいでしょう。
クレジットカードの支払いの月額上限を自分の中で決めておき、上限を超えそうな場合は分割払いを利用する方法も有効です。
金融機関によっては、一括払いで購入したものを後からリボ払いに変更できる場合もあるため、支払いが滞りそうなときには利用するのも良いでしょう。
ただし、分割払いは分割回数に応じた利息がかかり、総額が多くなる可能性があるため注意が必要です。また、複数の分割払いが重なった結果、支払いできなくなる事態にならないよう計画的な利用を心がけましょう。
クレジットカード会社によっては、メールでその月の支払額や引き落とし日をお知らせしてくれる設定があるため、通知設定することで滞納防止に効果があります。
上記のサービス以外にも、設定した金額を超過した場合にそれをお知らせしてくれるサービスもあり、一定金額以上の支払いを防止できる点がメリットです。
クレジットカード会社の通知機能は、使い過ぎや払い忘れを防止するのに効果があるため、滞納が心配な場合に利用してみてはいかがでしょうか。
クレジットカードで支払う金額の予算を決めて使用すると、引き落とし日にお金が足りないという事態には陥りにくくなります。
設定金額を上回らないために、カードを使った金額をメモする、またはカード会社によるお知らせメールを設定するなどして、予算内でクレジットカードを使用するよう徹底しましょう。
ただし、カードの支払いを滞納する人は、自分がその月にどのくらいの金額を使ったのかを把握できていない場合も少なくありません。
どうしてもクレジットカードで使った金額を管理できないのであれば、限度額自体を下げるという方法もあります。
クレジットカードの支払いを滞納するとブラックリストに登録される
支払い勧告や督促を無視し続けていると信用力が著しく低下し、「ブラックリスト」と呼ばれる状態になってしまいます。この状態は長いと10年以上も続き、生活において様々な弊害をもたらすでしょう。
ここからは、俗にいうブラックリストについて概要と登録される期間を紹介し、具体的なデメリットについて解説します。
ブラックリストに登録されるという表現を聞いたことがあるかもしれませんが、実際にそのようなリストが存在するわけではありません。
信用情報に料金滞納や債務整理など、返済能力を疑われるようなネガティブな情報が記録された状態を「ブラックリスト」と表現しているだけです。
信用情報は主に以下の3つの機関に登録・共有されています。
- 日本信用情報機構(JICC)
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC)
- 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
上記の信用情報機関に保管された情報を参照して、金融機関は個人の信用力を判断するため、事故情報が記録されているとローンやクレジットカードの審査に通りにくくなるのです。
ブラックリストに登録される期間は、それぞれの信用情報機関と内容によって異なりますが、業界内である程度は基準が統一されています。
料金の延滞に関する情報は、延滞が解消されてから5年以内で保管するのが一般的です。
自己破産の場合は、手続き完了から5〜10年以内で保管されるケースが多く、任意整理や個人再生では5〜7年以内で保管されます。
延滞に関しては完済後5年間がブラックリスト登録の目安であり、料金を払わなければブラックリスト登録はいつまで経っても解除されない点に注意が必要です。
料金の支払いをせずに延滞し続けたり任意整理や自己破産をしたりして、ブラックリストに登録されると、日常生活上でいくつかの制限を受ける事態になります。
ブラックリストに登録されるとできなくなることの具体例は、以下のようなものです。
- 住宅ローンやカーローンなどの各種借り入れ
- クレジットカードの新規作成・更新
- 分割払いの利用
- ローンの保証人になれない
上記の例以外でも、信用情報をチェックされるあらゆる場面において、様々な制限を受けるでしょう。
ブラックリストに登録されることのデメリット
ブラックリストに登録されてしまうと、生活上で多くのデメリットがあります。
主な弊害として、買い物をする際に現金払いが原則となるため、高額な買い物をする場合に負担が大きくなる点が挙げられます。
ここからは、ブラックリスト登録により生活に支障をきたすデメリットの具体例を紹介します。
ブラックリストに登録されると、カーローンの審査に通らなくなるため、車を購入する際に現金で支払う必要があります。
すでに車を持っている人や、車を必要としない生活を送っている人などは、さほどデメリットとは感じないかもしれませんが、日常生活や仕事で車が必須である人にとっては大問題です。
車のローンが適用できない場合は、安いグレードの中古車を探して現金購入する方法や、カーリースを利用して初期費用を抑える方法など、自分の状況に合った手段で車を入手しましょう。
信用情報に傷がついていると、自分以外が車を購入する際の連帯保証人になれないというデメリットがあります。
何らかの理由により家族もローンを利用できない場合は、連帯保証人を立ててローンを申請しますが、連帯保証人もいなければ車を現金で購入しなければならなくなります。
現金で購入するのが困難な場合にローンを組むのが一般的であるため、連帯保証人になれなければ、別の連帯保証人を探す必要があるでしょう。
家族や親族が保証人を必要としている場面で、自分が保証人になってあげられないのは大きなデメリットと言えます。
ブラックリストの状態では、クレジットカードの新規作成や更新ができない、または非常に困難になるため生活上や経済活動上で多くのデメリットが生じます。
クレジットカードが使えない場合は、原則として現金払いがメインとなり、オンラインショッピングやサブスクリプションサービスの利用にも弊害が出るでしょう。
また、レンタカーやホテルの予約、海外旅行などもクレジットカードが必要な場面は多く、大変不便に感じるかもしれません。さらに、クレジットカード利用によるポイント還元も受けられないため、経済的な機会損失にもつながります。
まずはブラックリストの解除に向けて、財政状態の改善に努めるべきです。一定の時間が経過し、ブラックリストから情報が削除されるまで待ってからローン審査を受けるのが現実的な方法と言えるでしょう。
まとめ
カーリースに関してのエキスパート集団です。カーリースに関する様々な疑問にお答えしていきます。