車を運転していている時や駐車している場合でも、外に車を置いている以上、汚れが付着することは仕方ありません。
しかし、その車がリース車だった場合、ひどい汚れをつけてしまうとどのような対応をしなければならないのでしょうか?
この記事では、リース契約中の車を汚してしまった時の対処法やリース契約の注意点、汚れを防止する方法やグッズなどを詳しく解説していきます。
リース車を利用する際やリース契約を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
リースする車は「業者の所有物」
車のリース契約は、契約者の希望する車をリース会社が手配し、貸し出してくれるサービスです。
そのため、車の所有者は「リース会社」ということになり、車検証にも所有者欄にリース会社の名義が記載されます。そして、契約者は「使用者」という扱いになります。
イメージとしては、月々の契約料を支払って車をレンタルしている状態です。契約者の所有物ではないため、契約に基づいて車は丁寧に使用することが求められます。
リース契約中に車を汚してしまうとどうなる?
車を使用していると、どうしても汚れが付着してしまうでしょう。
例えば、室内における食べこぼしや飲みこぼしなどでシートを汚してしまうことがあります。
軽度な汚れに関しては、特に問題なく契約終了時に返却できます。しかし、ひどい汚れやにおいが残っている場合は注意が必要です。
車のリース契約では、免責の範囲を超えた汚れやにおい、車内での喫煙やペットの同乗を禁止している会社もあります。そのため、禁止事項を守らずに使用していると違約金を請求されるケースもありますので、注意しましょう。
車の汚れはどのようなものがある?
車の汚れに関して、どのような部分がポイントになるのでしょう?
リース契約をする際にチェックして日々気を付けながら車を使用すれば、違約金を支払わずに済むかもしれません。
ここからは、車の汚れについて注意する箇所を詳しく解説していきます。
車内で飲食をすると食べ物や飲み物をこぼしてシートが汚れてしまうことがあるでしょう。
その他にも、お子様が後部座席で足を蹴り上げ、フロントシートの後ろ側に靴の泥汚れを付着させてしまうこともあります。
また、ペットを乗せていると毛がシートに付着して取り除くのが大変なこともあります。
どんなに気を付けていても、シートを汚してしまうことは多いので注意が必要です。
シートの隙間には細かいゴミが溜まりやすいため、掃除が必要になります。しかし、掃除機で綺麗にしようとしても、隙間は行き届かないケースが多いです。
また、座席の下回りは土足で乗車するので、雨の日は泥汚れが目立ってしまうことがあります。
これらの部分は常に汚れるので、定期的に掃除しておくことを心がけましょう。
運転中にドリンクホルダーにある飲み物が天井に飛んでしまうこともあるため、見つけたら拭くようにしましょう。
特に天井は、黄ばみや汚れが同乗者に目立つ部分でもあるので、注意しておくことが大切です。
フロントガラスは運転時に状況を確認するため、汚れを発見しやすく、綺麗にする方も多いでしょう。
しかし、サイドウインドウは湿度が高い時にガラスが曇ると汚れに気づくことが多いので、つい見落としてしまいがちです。また、犬のヨダレ跡がついたり、お子様が手をつけたりして汚れることもあります。
車外のガラスにも砂埃が付着して薄汚れが分かることもあるので、安全運転のためにも注意しておきましょう。
車内のにおいは、特にタバコを吸う方は注意しなければなりません。基本的に窓を開けてタバコを吸う方が多いかもしれませんが、それでもにおいは気になるところです。
一昔前の車は灰皿を標準装備していることが大半でしたが、現在販売されている車は灰皿を装着していないことが多いです。
また、ペットや芳香剤のにおいも注意が必要です。車内のにおいはシートに付着しやすく、残りやすいと言えます。そのため、定期的に消臭剤などを利用することをおすすめします。
車内のにおいは査定額にも影響を受けやすいです。特にリース車では禁煙にしているリース会社も多くあるため、注意しましょう。
車をリース契約する際の注意点とは?
ここまで、車の汚れやすい箇所についてお伝えしてきました。
では、車をリース契約する時に注意する点とは、どのようなことでしょうか?
車を購入する時と比べて、リース契約した車では制約があります。
ここからは、車をリース契約する時の注意点について詳しく解説していきます。
リース契約をするなら、残価設定について知っておきましょう。
残価とは、リース契約が終了した時点での車の査定額を予想したものです。
リース契約をした時の料金は、車両価格からこの残価を差し引いた金額をもとに決定されます。そのため、車のリースでは残価を引いた金額を支払えばいいので、支払合計額が安く済むケースが多くなります。
ただし、メンテナンス料や手数料も加算されますので、合計額でメリットがあるかどうかは確認するようにしましょう。
注意点の2つ目は、車の価値を下げてしまう乗り方をしないことです。
リース契約では、前述した残価が契約終了時に車の価値としてあるかがポイントとなります。そのため、車の価値が当初の予想よりも低くなると、加算金を支払わなければなりません。
車の価値を下げる原因としては「走行距離」と「車の状態」が挙げられます。
走行距離は基本的に上限が決められており、その距離を超過した場合は追加で請求される可能性が高くなります。各リース会社によっても異なりますが、1kmあたり3~10円程度に設定されているのが一般的です。
大幅に走行距離を超過してしまうと、返却時に追加費用が多くなりますので注意しましょう。
また、車の状態が悪いと査定額が低くなります。車内の汚れやボディの損傷があれば、その分を請求されます。
注意点の3つ目は、契約期間終了時に原状回復を求められることです。
一定期間車を使用していると年数による劣化は避けられませんが、リース車を契約時とほぼ同じ状態で返却することが取り決められています。それが、原状回復です。
残価が補填できるかどうかがリース会社として重要になってきますので、中古車としての価値を維持することを求められます。そのため、車の改造や車内の汚れやにおい、ボディの傷や凹みに関しては、追加費用がかかる可能性が高くなります。
価値を下げないためにも、きれいな状態で使用することが求められます。
通常であれば、残価よりも車の価値を下回れば、その分清算をしなければなりません。しかし、残価が0円で設定されているリース車は、返却時に査定額が下がったとしてもそのまま返却することが可能です。
そのため、走行距離や車の状態(汚れ、傷、凹み)についてもあまり気にせずに乗ることができます。
もし、使用状況で走行距離や車の状態を担保できない時は、残価0円のリース車と契約するのがいいでしょう。
ただし、通常のカーリースと比べて月額料金は高くなることが多いため、きちんと確認してから契約することをおすすめします。
リース会社は月々の料金を契約期間から算出して設定しています。そのため、中途解約をする時は、残りの契約期間分を一括で支払わなければいけなくなります。この時、高額請求となる可能性が高いため注意しましょう。
例えば、車が全損するような事故を起こしてしまったケースでは、使用することが困難になるため中途解約せざるを得なくなります。
しかし、契約期間内はリース車を手放したとしても料金を全額負担することが原則となるので、そのことを納得した上で契約するようにしましょう。
車の汚れを防止する方法や便利グッズ
リース契約が終了してから追加費用を支払わないようにするには、車を綺麗に使用することが重要となります。
では、そもそも車を汚れないようにする方法はあるのでしょうか?
車の汚れを防止するグッズなども販売されているので、利用してみるのも一つの手です。
ここからは、車の汚れ防止の方法や便利グッズについて詳しくお伝えしていきます。
また、車体であればボディコーティングや車全体を覆うカバーを使うと、汚れを少なくすることができます。
後部座席の汚れに関しては、防水シートカバーがおすすめです。
特に小さなお子様が同乗する場合は、食べ物や飲み物をこぼしてシートを汚してしまうことが考えられます。その際、座席シートを包むタイプのカバーがあると拭き取りも楽になります。
汚れを防止するシートカバーは、レザーや合成皮革の素材を使ったものを選ぶのがよいでしょう。食べ物や飲み物をこぼしても滲みになりにくく、ウエットティッシュで簡単に取り除きやすい特徴があります。
近年は、シートカバーを装着することで車内の雰囲気を一新できることもあり、魅力的なデザインも増えています。汚れ防止だけではなく、快適な車内空間を演出するにも一役買ってくれるでしょう。
さらに、ペットの毛がシートカバーで保護できるので、シートカバーについている毛を掃除しやすいという利点もあります。
シートカバーで気に入ったものがないという場合は、水や油をはじくことができる「液体保護スプレー」がおすすめです。座席シートにスプレーしておけば、汚れを抑えることができます。
注意していても汚れる箇所として、座席の足元があります。土足で車に乗り込む場合が多いため、泥汚れが多く付着します。
それを簡単に解決する方法は、「フロアマット」を敷くことです。
フロアマットは立体構造になっているものが多く、防水加工も施されています。そのため、少々水が溜まったりしても、取り外して水を捨てることも可能です。
フロアマットには、ゴム製や布製などの素材の種類から、大きさや形など多くの種類があります。
安さで選ぶなら、ラバーマットがおすすめです。耐久性にも優れており、水にも強く簡単に取り外して水洗いができる点が魅力です。
また、高級感と乗り心地を重視するなら、テキスタイル(布製)のフロアマットもよいでしょう。ラバーマットと異なる点は、床全体を覆うように敷けるため、床全体の汚れを防止できる点です。デザインも豊富なので、お洒落な演出も行うことができます。
車の車体を汚しにくくする方法として、ボディコーティングを施す方法もあります。
車のボディコーティングは、塗装面上に被膜を作ることにより、塗装面を保護しながら色艶も長持ちさせる効果があります。
また、コーティング加工することで、細かい傷がつきにくく、微細な小傷も付着しづらくなります。水のはじきもよくなって汚れも付着しにくくなるので、洗車も楽に行うことができるでしょう。
コーティングしていない状態だと、車の塗装面は紫外線や雨、花粉など様々な汚れが付着し、年数とともに劣化していきます。そのため、ボディコーティングをしておけば、きれいに車を使用することができるでしょう。
コーティングの種類として「ポリマーコーティング」「ガラスコーティング」「セラミックコーティング」があり、施工金額や耐久性も異なります。また、施行する場所によっても金額は異なります。車の使い方や予算に合ったものを選ぶといいでしょう。
車庫などがあれば、駐車しても車体を保護できるので損傷も少なく雨風も受けずに済みます。
しかし、車を駐車する場所が青空駐車場だと、車体が痛みやすいとされています。そのため、車全体を覆うカバーをつければ、車全体の保護に繋がるでしょう。
例えば、鉄道沿線上に駐車すると鉄粉が飛んでくることもあり、塗装面がざらついてしまうこともあります。そこで車をカバーで覆ってしまえば、かなりの汚れを回避できます。
カバーを選ぶ際のポイントは「素材」です。車を保護する目的でカバーを使用しても、カバーをつけることで傷ができてしまっては意味がありません。
車体を保護するために、裏地に起毛があるカバーを選ぶことをおすすめします。これによって強風でカバーが煽られても傷がつかず、ボディが傷んでしまうリスクが軽減されるでしょう。
車を長持ちさせるためには、こまめに洗車することがおすすめです。車の汚れは、時間が経過すればするほど落ちにくくなります。
車のダメージを減らすなら、手洗い洗車がおすすめです。カーシャンプーを使うことで車体とスポンジの滑りがよくなり、摩擦を減らすことができます。塗装面にスクラッチ傷がつきにくく、車体の美しさを保つことが可能です。
そして、車を洗う箇所の順番も大切です。まず、タイヤとホイールから洗うことをおすすめします。
どうしても最初にボディ全体を洗車したくなりますが、ボディ全体に水をかけてしまうと水分が乾いてしまい、水道水に含まれる塩素やカルキが固着してシミがついてしまいます。
タイヤやホイールを洗ってからボディに水圧をかけて付着した砂利等を落とし、素早く全体を洗いましょう。その後は、マイクロファイバークロスで水分を拭き上げて完成です。
洗車はボディだけではなく、車内のシートなども当てはまります。汚れていると感じたら、こまめに洗車や清掃を行い、きれいな状態を保つことが大切です。
まとめ
カーリースに関してのエキスパート集団です。カーリースに関する様々な疑問にお答えしていきます。