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ブラックリストとは「信用情報に傷がつくこと」を指します。ブラックリストに傷がついた場合、クレジットカードを使えなかったり、ローンを組めなかったりと日常生活において様々な支障をきたします。
特に、結婚という大きなライフイベントにおいてブラックリストになったまま結婚すると、住宅や車を購入する際に悩むこともあるでしょう。
この記事では、ブラックリストに情報が登録されたまま結婚する際の危険性や注意点を紹介します。これから結婚をお考えの方は一度、支払いに対しての見直しを行いましょう。
ブラックリストに載ったまま結婚は危険
結論として、ブラックリストに乗ったままの状態で結婚するのは危険といえます。特に、相手にブラックリストに載っていることを隠したまま結婚すると、その後の夫婦関係に悪影響を及ぼす可能性もあります。
結婚する際はお互いに同意の上、同じ人生を歩んでいくために、様々なプランを決めていきます。しかし、秘密を持ったまま結婚し、後からローンが組めないと分かり、ブラックリストに載っていることが発覚すると、相手からは「なぜ先に話してくれなかったんだろう」と疑問を持たれ、不信感につながります。
ブラックリストに載っていることを正直に伝えた上で、結婚の話を進めていきましょう。
ブラックリストとは?
ここからは、ブラックリストについて紹介します。
ブラックリストの概要、ブラックリストに載ると起こることの理解を深めていきましょう。
「ブラックリスト」というリストは実際には存在せず、信用情報機関に支払いの事故情報が登録されることを一般的に「ブラックリストに載る」と表現しています。
信用情報機関は3つあり、そのいずれかに自分の未払いや滞納、債務整理など様々な情報が登録されると、事故情報としてブラックリスト入りします。
ブラックリストに登録されると、その後の支払い関連のタイミングで支障をきたします。
ブラックリストに掲載される期間は、自分の情報によって様々ですが、5年から10年程度と言われています。
特に、過去に債務整理を行った場合は、10年と長めの登録期間を設ける期間が多いことから、結婚してからしばらくの間は支払いで悩むことになるかもしれません。
結婚前に支払いに関するトラブルを抱えた場合は注意が必要です。
例えば、「携帯電話の料金が未払いの時期があった」「滞納して督促状が来たことがあった」など、支払いが滞った経験をお持ちであれば、結婚前に一度ブラックリストに載っていないか情報開示するのがおすすめです。
自分では後から料金を支払ったんだし、問題ないと考えていても、実はブラックリストに載る条件に当てはまっており、登録されていたという可能性もゼロではありません。
ブラックリストに登録されていると、カーローンや住宅ローンなど、必要なタイミングで審査が通らず、車が買えなくなったり住宅を購入できなくなったりする可能性もあります。
例えば、自分がブラックリストに載っていることに気づかず「子どもが生まれてファミリーカーを購入しようとローン審査に進んだものの通らなかった」といったケースが見られます。
また「たくさんの頭金を用意して住宅ローンの契約に行ったけれども、ブラックリストに載っていたからそもそも審査が通らず、結局賃貸で過ごすことになった」というケースもあるのです。
結婚後は車や子どもの教育、住宅などまとまったお金の出費が続くことから、ブラックリストに登録されていると、生活スタイルそのものを見直す必要もあるでしょう。
ブラックリスト入りは名字が変わると消えるのか?
結婚して苗字が変わるとブラックリストはどうなるのでしょうか?
結婚して苗字が変わると、元の姓では銀行口座や各種サービスを利用できず、名義変更を行うことになります。その場合、ブラックリストにおいても名義変更を行わなければ問題ないと考える方もいるでしょう。
ここからは、名前が変わった後のブラックリストについて解説します。
結論として苗字が変わったとしても、ブラックリスト情報は抹消されません。
車や住宅のローンを組む際は必ず旧姓を確認されます。そのため、苗字が変わったからといってブラックリストから消えることはないといえます。
自分がブラックリストに登録されていたとして、車のローンをパートナー名義で組むのであれば問題ありませんが、自分でローンを組む場合は苗字が変わったとしても、ブラックリストの登録情報は特定されるため、審査に通らなくなるでしょう。
パートナーがブラックリストに登録されているか確認する方法はある?
結婚する際にパートナーが負債を抱えていたり、ブラックリストに登録されていないか、気になることもあるでしょう。
ここでは、相手のブラックリストを確認できるかについて解説します。
これまでのクレジットカードやローンの利用履歴は「クレジットヒストリー」といいます。
このクレジットヒストリーは本人にしか確認できないため、相手がブラックリストに載ってるかどうかを他者が確認することはできません。そのため、結婚した後に家族が情報を探ることはできないでしょう。
しかし、たとえ確認できなかったとしても、ローンを組む際にブラックリストに登録されているかどうか分かる可能性は高いでしょう。
ブラックリストに登録された状態で結婚するリスク
ここからは、ブラックリストに登録された状態で、相手に隠して結婚するリスクを紹介します。
結婚前に隠し事をして話を進めると、後になって大きなトラブルになる可能性が高いでしょう。
ブラックリストに登録されると「信用がない」と判断されることから、カーローンや住宅ローンを組めません。そのため、「そろそろ家を建てようか」「新しい車を買おうか」といったタイミングで申し込みを行う際、ローンの審査に通らず家族から不審に思われます。
その結果、実はブラックリストに登録されていたことがバレてしまう可能性があるでしょう。
また、パートナーがライフプランの中で「家をこのタイミングで建てたい」とイメージし、お金を準備している場合、「ブラックリストに載っていたせいでプランを達成できなくなった…」と恨まれてしまうかもしれません。
住宅ローンにおいては、パートナーの収入がローン審査に通過する金額であれば問題ありませんが、ペアローンを組む必要があったり、自分自身でローンを組む必要がある場合は、ブラックリスト抹消まで住宅の購入を待つ必要があります。
ブラックリストに登録されると分割払いができません。そのため、今後スマートフォンを購入する際は、現金一括払いでの購入になります。
近年はスマートフォンも値段が高騰しており、10万円を超えるものがほとんどです。そのため、新しくスマートフォンを買う資金を家族に相談する必要もあるでしょう。
スマートフォンは生活における必需品です。そのため、買わないという選択肢はなく、購入の際にパートナーに「実はブラックリストに載っていて、分割払いができない」と伝えることになるかもしれません。
ブラックリストに登録されると保証人にもなれません。
保証人は、契約者に代わって支払いや賠償責任を負う役割のため、一定の支払い能力や社会的地位が求められます。勤続年数や債務の状態だけでなく、信用情報も確認されるため、ブラックリストに載っていると家族や友人の保証人を引き受けられないでしょう。
特に、子どもが大きくなってくると車を購入することもあります。その際に「お父さんお母さん。保証人になってくれる?」と聞かれ、ブラックリストに載っている場合は快く引き受けてあげられません。
ブラックリスト入りを家族に隠したらどうなる?
ここからは、ブラックリストに載っていることを家族に隠した状態で結婚する際の危険性を3つ紹介します。
ブラックリストに載っていることがバレてしまうだけでなく、家族に隠し事をしていたという事実が大きなトラブルへと発展するでしょう。
まず、ブラックリスト入りを家族に隠していた場合、ネガティブな事実を隠していたということから、パートナーや家族の信頼を失い、最悪の場合は離婚問題に発展するかもしれません。
結婚する際は、お互いの性格や価値観、収入など様々な情報を知った上で、一緒に長い人生を過ごしていけるかを判断します。しかし、お金という大きな項目で隠し事をされていた場合、「この人と長く生活をしても大丈夫なのだろうか」と不信感をもたれる可能性もあります。
また、ひとつ隠し事をしていると「まだ他にも何か隠しているのではないか」と疑われる可能性もゼロではありません。
これからの結婚生活において、不信感を持たれると様々な影響を与えるでしょう。
ブラックリストに登録されたまま隠して結婚すると、各種ローンを組めず、ライフプランに支障をきたします。
例えば、住宅を購入するつもりがないから、ブラックリストのことは伝えなくても大丈夫だろうと考えていても、子どもが増えて賃貸では手狭になり、家を建てようとなる可能性もあります。その場合、ローンの審査に通らず、やがて家族にブラックリストの件を伝える必要があるでしょう。
また、カーローンについても同様です。車は住宅よりは金額が低いものの、数百万円の買い物です。そのため、現金での購入は難しく、ローンを組む可能性が極めて高いです。
その際に審査に通らず、車を所有できなかったり、パートナー名義でローンを再審査する際に「なぜあなたは通らないのと?」理由を聞かれ、ブラックリスト発覚につながるでしょう。
ブラックリストに登録された情報は5年や10年などで抹消されます。しかし、結婚後も家族に隠して様々な料金を滞納していた場合、再びブラックリストに載る可能性があるでしょう。
ブラックリストに載るようなお金の使い方を続けていた場合、子どもが大きくなり、大学に進学する際の奨学金にも影響を及ぼします。
子どもが大学に行く際、奨学金を借りるとなると保証人が必要になります。一般的に親が保証人になる機会が多いですが、ブラックリストに登録されていると、保証人になることができないため、そのタイミングで発覚するでしょう。
ブラックリストに登録されているか確認する方法
ここでは、自分がブラックリストに載っているかを確認する方法を紹介します。
ブラックリストの情報確認は「開示請求」という手続きを行います。開示請求は各機関によって方法が異なるため、把握しておきましょう。
一般的に信用情報を管理している機関は下記の3つです。
- CIC
- JICC
- KSC
3つの機関はそれぞれ特徴が異なり、CICはクレジットカード会社が多い傾向にあります。一方で、JICCは消費者金融が多い傾向にあり、KSCは銀行や信用組合が多く加盟している特徴を持ちます。
それぞれ独立して運営しているだけでなく、情報の共有を行っているため、場合によってはいくつかの機関で自身の事故情報が登録されている可能性もあります。
開示請求は機関によって方法が異なります。
- CIC…インターネットもしくは郵送郵送
- JICC…スマートフォンのアプリもしくは郵送
- KSC…インターネットもしくは郵送
手続きを簡単に済ませたいのであれば、インターネットもしくはアプリからの申請がおすすめです。
開示請求には手数料がかかります。500円~1,500円程度と差があり、郵送の場合は手数料が高めの傾向です。
なお、支払いについてはクレジットカードやキャリア決済のほか、コンビニチケットや定額小為替など、機関によって異なるため、公式ホームページを確認し、開示請求手続きを行いましょう。
ブラックリストに登録されて状態で結婚する際の注意点
最後に、ここではブラックリストに登録された状態で、結婚する際に知っておきたい注意点を紹介します。
ブラックリストに登録されていることを隠すと、後ろめたい気持ちを抱えたまま結婚生活をスタートすることになります。
結婚したいと思った際は、早めに自分の信用情報について伝えましょう。
大前提として、ブラックリストに登録されていると分かっている場合は伝えた上で結婚の話を進めましょう。
例えば、交際していく中で結婚について話題が上がったタイミングで「結婚について考えているけど、1つ伝えておきたいことがある」と、自分がブラックリストに登録されていることを伝えます。
この時にネガティブな情報を伝えるだけでなく、どれぐらいでブラックリストの登録が解除されるか、また現在は負債を抱えていないといった情報も併せて伝えましょう。
パートナーの視点で考えると「今後もブラックリストに登録されたままなのか」という点が気になるポイントです。そのため、ブラックリスト登録はどれぐらいで抹消されるか、また今後ブラックリストに登録されるような行いはしないという意思を誠意を持って伝えましょう。
結婚後は自分のお金ではなく、家族のお金として収入をやりくりしていきます。そのため、お金の使い方を結婚前に話し合っておくことをおすすめします。
例えば、お互いの収入がどれくらいで生活費はいくらかかるのか、ローンを組むとしたら、どれぐらいまでなら可能なのか、といったライフステージに合わせたお金の話をしてみましょう。
お金は一般的にあまり話したくないものというイメージが強いものの、長い結婚生活の中で必ず話し合わなければいけません。そのため、お酒を飲みながらやカジュアルな雰囲気の中で、お金について話し合ってみるのも良いでしょう。
お金について丁寧に話し合うと、価値観のすり合わせも行えます。
もしも現在、登録抹消までの期間が分からない場合は、開示請求を行い、自分の情報を確認しましょう。
登録が抹消されるまでの期間が分かると、車や住宅ローンのプランを綿密に組めます。また開示請求の情報をパートナーと確認し、お金について話し合うのも良いでしょう。
まとめ
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