カーリースは契約すればすぐに利用できると思われがちです。しかし、納車までに様々な過程を経なければならないので、ある程度の期間が必要です。
実際にリース車が自分の元に届いて使えるようになるまで、どの位の時間を要するか知っておく必要があります。
また、具体的にどのような手順を踏んでいくのかを知らない方も多いかもしれません。
そこで、納車までの流れを説明しますので、利用を考える際の参考にしてみましょう。
カーリースはすぐに納車されるの?
できる限り早く車を使いたいという方の場合、カーリースのリース車が手元に届くのはいつか気になるところです。
しかし、カーリースの申し込みをしても、リース車がすぐに届くというわけではありません。
というのも、契約者が希望する車の在庫があるとは限らないからです。在庫がないと注文して生産しなければならないので、ある程度の時間を要します。
さらに、カーリース契約を結ぶのに、支払い能力の有無を確認するための審査も必要になります。審査も申し込みをしたその日に終わるわけではありません。
他にも車を公道で走行させるための車両登録や、契約者が車を保管するための車庫証明の取得などの手続きも必要です。こういった手続きも即日で終わるわけではないので、期日を要します。
このように、リース車の手配や審査、諸々の手続きには、ある程度の日数がかかってしまいます。
カーリースでは、利用者の希望にマッチした車をカーリース会社が代わりに購入してくれます。車種や色、グレードやオプションなどの細かな組み合わせが必要な場合も多いでしょう。
希望の車がディーラーに在庫としてあれば良いのですが、ほとんどの場合ぴったり当てはまる車はありません。そうなると、生産の発注をかけることになります。
工場で生産し、安全のための検査を行い、輸送するとなると、かなりの時間を要します。
また、すぐに生産してもらえれば良いですが、繁忙期や人気が高い車種などの場合、生産数が増えると希望車の生産自体予約待ちになるということもあるかもしれません。
オプションが多い、もしくは取り付けなどが複雑で手間がかかる場合もあります。そのため、希望の車を準備するだけでも数ヶ月かかる場合もあります。
希望の車が割と早く準備できたとしても、契約前の審査に時間を要する場合もあります。
カーリース契約期間中には、定額のリース代を毎月支払い続けなければなりません。これから契約しようとするお客さんにリース代を支払い続けるだけの経済力があるかどうかは、リース会社にとっては重要です。
審査では、職業や年収、勤続年数や資産状況、信用情報などの基準を設けて、細かくチェックしていきます。
安定した収入を得ているか、年収はリース代を支払うのに十分な額か、他からの多額の借り入れをしていないかなどがポイントとなります。
支払い能力があると判断されれば、審査を通過し、契約の手続きに入ることが可能です。
カーリース契約が成立しても、契約者の元にすぐに車が届いて利用できるわけではありません。
まずは、車を公道で走行させるためにはナンバープレートが必要です。そのため、車両登録をしてナンバープレートを発行する手続きを行わなければなりません。
車両登録は、必要な書類が揃えば陸運局などで手続きし、その日にナンバープレートが交付される場合がほとんどです。
さらに、リース契約者はリース車を自分で保管や管理することになるので、車の保管場所が必要となります。この保管場所を証明するために、車両証明書の取得手続きが必要です。
車庫証明の取得ができるのは、管轄の警察署交通課の窓口です。申請書は郵送で送ってもらうことも可能ですが、申請や交付は窓口で行います。
申請してから交付されるまでは、数日はかかるとされています。
カーリースの納車までの流れ
リース車が納車されて日常生活で使えるようになるまでには、実はいくつかの過程を経なければなりません。申し込めばすぐに車が準備されるというわけではないです。
まず、乗りたい車を探してリース候補となる車を決めるのが先決です。
そして、乗りたい車を扱っているリース会社やプランをいくつかピックアップして、プランの内容や料金などを比較してみましょう。
次は、料金のシミュレーションを行い、車とプランが決まったら、今度はリース会社や信販会社の審査を受けることになります。審査に通れば契約に必要な書類を記載し、リース契約が成立します。
駐車場を確保して車庫証明を取得し、車両登録手続きをしてナンバープレートが交付されたら納車日を決め、車が納車されるという流れです。
カーリースを利用する上で、まず始めに行うのが自分がリースしたい車を決めることです。メーカーのホームページやカタログなどを参考にして、車種を選びましょう。
車の使用目的や家族構成、将来的なライフプランなどあらゆる条件を考慮に入れて選ぶ必要があります。
例えば、結婚して家族が増える予定があれば、チャイルドシートを搭載しやすいミニバン、子供が独立して夫婦だけの場合はコンパクトカーで十分になるといった感じです。
ただ、車種が同じでも車の大きさやドアのタイプ、数など作りが違うので自分のライフスタイルに合ったものを慎重に選ぶことが大事です。
車種が決まれば、後はカラーやグレードなどを好みに応じて選んでください。さらに、ナビやオーディオ、タイヤのホイールといったオプションをつけるかどうかも決めます。
国産車なら各自動車メーカーの全車種を扱っているリース会社も多いです。また、輸入車を扱うリース会社もあります。
自分が決めた車を扱っているリース会社を探し、いくつか候補を上げていきましょう。
カーリース会社にはいくつかプランが準備されています。プランは、メンテナンス込みか無しかに大きく分けられます。
メンテナンス込みのプランに含まれるものを挙げると、車検や法定点検にかかる費用、エンジンオイルの交換といった消耗部品の交換などです。
メンテナンスつきのプランでも、メンテナンスの回数や内容によっていくつかにプランに分けられている場合があります。まずは、内容や回数と料金を比較してみてください。
そして、自分が必要とするメンテナンスと予算に見合ったプランをいくつか選びます。
また、セルフメンテナンスができる、車検や点検は自分で業者を探して依頼するという方は、メンテナンスを含まないファイナンスリースを選ぶという手もあります。
利用するカーリース会社やプランがある程度決まったら、今度は実際にいくら位リース代がかかるかを把握しておくと安心です。
カーリース会社のホームページでは、プランを選ぶと契約年数と車種やグレード、色を入力すれば総額のリース代や月額リース代がすぐに見積もりできる機能がついています。
簡単に料金のシミュレーションができるので、リース計画が立てやすいと言えます。
また、契約年数やグレードなどを変えて複数見積もりをとってみましょう。各カーリース会社では、それぞれいくつかのプランで料金のシミュレーションをすることで、かかる費用がどの位違うかを比較できるためとても便利です。
リース車やプランが決まったら、いよいよリース契約を結ぶ段階へと進みますが、その前に審査を受けなければなりません。
審査というのは、契約者がリース代を最後まで支払えるか判断するために行います。
審査では、職業や勤続年数、年収などが基準となります。また、ローンなどの借り入れ状況や支払い遅延、滞納などの信用情報も重要なポイントです。
多額の借金をしている、返済が滞っている、もしくは度々遅れているという現状だと、リース代の支払い能力がないと判断されることもあるでしょう。
ただし、本人だけでは審査通過は無理でも、安定した収入を得ており信用情報もクリーンな方が連帯保証人になるなど審査に通るための術はあります。
リース車はカーリース会社が所有者ですが、実際に使うのは契約者であり、車の保管、管理が必要です。そのためには、リース車を保管しておく駐車場を確保しなければなりません。
自宅にガレージがあれば良いですが、なければ近くに駐車場を借りることになります。ただし、駐車場として認められるには、自宅などから駐車場までの距離や駐車場に続く道路の幅員など条件が決められているので、駐車場を見つける際は注意しましょう。
また、駐車場が見つかれば、今度は車庫証明を取得する手続きを行います。車庫証明は警察署の交通課窓口で手続きができます。
カーリースの場合、手数料を支払ってリース会社が代行してくれることが多いので確認しておいてください。
車庫証明は申請後、交付までに1週間~10日程度かかるのが一般的です。
審査が無事に通っていれば、かーリース会社からリース契約書が郵送されてきます。書類に目を通し、必要事項を記載する必要があります。
今一度、契約内容に間違いがないかをきちんと確認しておきましょう。
また、審査によっては連帯保証人をつけなければならない場合もあるので、必要なら早めに連帯保証人を見つけ、書類への署名や捺印をお願いしなければなりません。
書類が整ったら、記入漏れがないかを見直して返送します。契約書を作成して返送すると、もう契約内容は変更できないので、くれぐれも間違えないように注意が必要です。
カーリース契約が締結すると、新規での車両登録を行います。通常であれば、必要書類を持参して陸運局に出向くことになるでしょう。
しかし、カーリース契約者が自分で手続きしなければならないというわけではありません。カーリース会社が代わりに手続きしてくれるのが一般的です。
そのため、カーリース会社に印鑑証明書もしくは住民票、車庫証明書や印鑑などを持参してカーリース会社に出向き、手続きする場合が多いです。
リース契約者は、車両登録の手続きをリース会社に任せるという委任状にも署名、捺印することになります。
リース会社は必要書類と委任状を持参し、陸運局で車両登録手続きを済ませ、ナンバープレートの交付がされ、車に装着されます。
リース車の登録手続きを終えれば、ここにきてやっと納車の準備は完了です。後はリース会社と納車日を決めます。
ただし、納車場所がディーラーから遠方の場合は、車の運搬などの日数が多少かかる場合もあります。
運搬用の車の手配もあるので、すぐには納車してもらえばい場合もあるため事前に確認しておきましょう。また、運搬費用に関しても問い合わせておくと安心です。
納車日にリース車が届けば、いよいよカーリースライフが始まります。
リース車の納車までにかかる日数
納車までにどのぐらい日数がかかるかは、車種やつけるオプションなどによって変わってきます。
リース車の在庫がある場合は概ね1ヶ月程度で全ての手続きが済み、納車ができると言われています。
逆に在庫がない場合は、生産しなければならず納車までに3ヶ月程度はかかるのが一般的です。
ただし、人気車種の場合や国内の在庫がなく、海外から輸入しなければならない場合などは納車までに半年以上はかかる可能性はあるでしょう。
また、審査もすんなり通れば良いですが、信用情報などに問題があって連帯保証人が必要となれば、時間を要することもあります。
いずれにせよ、どんなに早くても審査や各種手続きが必要となる以上、すぐには納車してもらうのは難しいと言えます。
カーリースは、一般的に契約した即日に納車してもらうことができません。少しでも早くリース車を使いたいという方にとっては、時間がかかり過ぎるのは困るでしょう。
しかし、リース会社によってはもっと早く納車してもらえる所もあります。審査や手続きなどに時間を要するので数日での納車は無理ですが、通常は1ヶ月以上かかる納車までの期間を2、3週間に短縮することは可能です。
例えばディーラーもしくはカーリース会社にちょうど希望する車種、色の新車があり、オプションも不要ということなら審査と手続きだけで済みます。
ただし、どうしても早く欲しいという方なら、逆に在庫から選ぶということもできます。その場合、車種や色、オプションなどにこだわらない方というのが条件です。
急いでリース車が必要な場合は、リース会社に相談してみてください。
中古車なら新車より納車が早い場合もある
リース会社の中には、中古車をリース車として提供している所もあります。
新車のリース車で契約が終わると、車が返却されて中古車市場などで売却されますが、リース会社が中古のリース車として貸し出すために在庫として抱えている場合もあります。
車が返却された時点で、中古車リースで使われるためにきちんとメンテナンスされているはずです。そのため、新車ではなく中古車をリースしたいとなれば、すぐにでも納車できるような状態になっている場合が多いでしょう。
カーリースでは納車までにある程度期間が必要な場合も多いです。その間に通勤や通学などで、どうしても車が必要となると困ってしまう方もいるかもしれません。
納車までの間に車が必要でも、残念ながらリース会社から代車を借りることはできません。
ただし、一部のリース会社では代車の貸し出しを行っている場合もあるので、問い合わせてみることをおすすめします。
代車が借りられないので、納車までは自分で車を準備しなければなりません。レンタカーは数時間もしくは1日単位で借りることができるので、多少費用はかかりますが利用しやすいでしょう。
納車までの期間はケースバイケースなので、きちんと確認して代替移動手段を確保しておくことが大事です。
計画的にカーリースを利用しよう
車をすぐに毎日の通勤に使いたいと思っても、カーリースの場合は最短でも数週間はかかるのが一般的です。人気の車種だとさらに時間がかかってしまうことも想定しておく必要があります。
始めに希望の車を探し、注文して生産してからオプションをつけるという段階までで、割と時間を要します。さらに、リース契約前の審査や車庫証明などの手続きを経てからでないと納車されません。
契約すればすぐにでも車が納車されると思っていると、車がない期間ができてしまいます。リース車の利用は計画的に、車が必要になる時期から逆算し、時間に余裕をもって進めていくことが大事です。
人気の車種だと生産も予約待ちになるので、長いと数ヶ月から半年位は待たされることもあります。かかる期間については、予め把握しておいた方が良いでしょう。
まとめ
カーリースに関してのエキスパート集団です。カーリースに関する様々な疑問にお答えしていきます。