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車には定期点検が欠かせず、様々な場面で維持費がかかります。少しでもランニングコストを抑えるために何か工夫しなければならないと感じている人も少なくないでしょう。
節約のために重要なことは、まず何にどれだけかかるのか把握することです。
この記事では、車の法定点検にかかる費用と金額の抑え方について解説します。また、点検を受けられる場所についても紹介します。
この記事を読めば車の維持費を節約できるコツが身につくでしょう。
カーリースなら車の法定点検の費用が含まれているプランもある
車を使っていると1年ごとに受けなければならない点検があります。カーローンを利用して購入した場合、月々の返済に加えて点検費用を捻出しなければならず、維持費を確保することに頭を悩ますケースも少なくありません。
そこで、カーリースを検討してみましょう。豊富な料金プランが特徴であり、月額料金に法定点検の費用が含まれているケースがあります。お得にカーライフを楽しむために活用してみるのがおすすめです。
車の法定点検とは?
1年ごとに受けなければならない車の法定点検は、車を運転している際に部品の故障による事故を引き起こさないように細かく状態を確認しています。
同じようなイメージのある車検とはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、法定点検の内容と車検との違いについて紹介します。
法定点検と車検はともに法律で定められた検査です。とはいえ、実施する目的が異なります。
車検は車の性能や状態が国の定めた基準に適合しているか確かめることを目的としています。基準には環境基準や品質基準があり、基準をクリアしていれば問題ありません。そのため、検査を通過したとしても、次のタイミングまでに車が故障しないことを担保するわけではない点に注意しましょう。
法定点検は車が安全に公道を走行できる状態か確かめることを目的としています。そのため、各パーツに不具合や破損が見受けられれば、チェック後に修理しなければなりません。
法定点検にかかる費用
法定点検は、車の種類や事業用か自家用かの違いによって受けるタイミングが様々です。それぞれの内容や費用も異なっており、違いを知っていれば自分が受けるべき点検の理解も深まります。
ここでは、法定点検にかかる費用について紹介します。
3ヶ月ごとに点検するタイミングでは、事業用の中型や小型トラック、レンタカーなどが対象に含まれています。
不特定多数の人を乗せる仕事に従事する車や、多くの荷物を積み込んで運搬する車は事故を起こした際の影響が計り知れません。そのため、事故が起きないように安全性を高める必要があります。
費用相場については、積載できる重量によって金額が異なります。例えば、1tの荷物を積載できる車は9,900円の点検費用を要します。2tの場合は11,000円、3tの場合は13,200円、4tの場合は14,300円です。
6ヶ月ごとに点検するタイミングでは、自家用で使える自動車が対象です。例えば、貨物を運送するような中型トラックや特殊用途に用いる大型・小型トラックなどが挙げられます。また、幼稚園や保育園の送迎用バスなども対象に含まれるようです。
これらの車も多くの荷物や不特定多数の人を乗せるような車であるため、パーツの故障などによって事故を起こさないようにメンテナンスしなければなりません。
費用の相場については、車両の形によって金額が異なりますが、おおよそ9,900円~13,200円です。
12ヶ月ごとに実施するタイミングにおいては、多くの人が自分で使う乗用車が対象です。また、配送用や特殊用途の軽トラック、バンタイプの軽自動車も対象に含まれます。
これらの車種は業務でメインに使われるため、事故の影響も比較的低いと考えられています。そのため、1年ごとの点検で問題ないと判断されているのでしょう。
点検費用は、普通自動車であれば9,900円~16,500円、軽自動車であれば8,800円が相場です。
24ヶ月ごとに実施するタイミングにおいては、すべての車が対象に含まれます。各タイミングで定期的に実施していれば2年目も該当するためです。
また、2年も走行していると車体の様々な部分にダメージが蓄積してきます。故障による事故につながりやすいタイミングでもあるため、必ずチェックを受けましょう。
検査項目は多くの車種で変わりません。普通自動車であれば項目数が多くなるため、費用相場は20,000円~50,000円とされています。
とはいえ、法定点検を受けないと、車のどこかが故障していたとしても分かりません。そのような場合、安全性が低下した車に乗ることになるため、事故を起こすリスクが高い点に注意しましょう。
24ヶ月点検で点検費用以外に必要になる項目と金額について
前述のとおり、2年ごとに実施する点検においては項目数が増えるうえ、車検と同じタイミングで検査するケースが多いです。そのため、予想以上に費用が高額になる可能性もあります。
ここからは、24ヶ月点検を実施するタイミングで点検費用以外に必要な項目や金額について紹介していきます。
点検の結果、部品に故障やダメージがあると分かれば交換しなければなりません。そのため、部品の交換費用がかかるでしょう。
この費用の内訳は、交換する部品の商品代金だけでなく、入れ替え作業の技術料、修繕費用が含まれています。
状態に問題がなければ、これらの費用はかからないため毎回必ず発生する費用ではありません。
部品の交換費用の金額は点検を受ける場所によって様々です。ディーラーであれば純正部品と交換するため比較的高額になりがちです。その他、カー用品店やガソリンスタンドなどを利用すると金額は抑えられます。
24ヶ月点検は、車検と同じタイミングで実施するケースが多いため、車検のための事務手数料が発生する場合もあります。この費用は、業者が運輸支局で車検証の更新手続きを行う際にかかる料金です。
基本料金の中に含まれがちな項目であるため、事前にそのような費用がかかることを知っていなければ見落としやすい項目といえます。
金額は依頼する業者のサービス内容や料金体系によって変動します。一般的にはディーラーの方が高く、その他の業者であれば低いとされています。
自動車重量税は車検時に数年分をまとめて支払う金額です。また、普通車と軽自動車で初年度登録以降の経過年で料金は異なります。
例えば、新車から12年目までは、普通車の場合0.5tごとに4,100円/年で計算されます。軽自動車であれば一律3,300円/年です。
13年経過すると金額が上がります。普通車であれば5,700円/年、軽自動車であれば4,100円/年です。
18年を過ぎるとさらに金額は上がり、普通車が6,300円/年、軽自動車は4,400円です。
自賠責保険は交通事故などで相手側に対して適用される保険です。車を所有するのであれば全員加盟しなければなりません。
支払期間は自分で設定できるものの、車検に合わせて2年(24ヶ月または25ヶ月)とするケースがほとんどでしょう。
検査手数料は、いわゆる印紙代金です。車検の手続きをするうえで印紙は購入しなければならないため、必ずかかる費用といえます。
車のナンバーで金額は異なり、相場は以下の通りです。
- 3ナンバー…1,800円(印紙400円、証紙1,400円)
- 5ナンバー…1,700円(印紙400円、証紙1,300円)
- 軽自動車…1,400円
法定点検を受けられる業者の特徴について
法定点検はディーラーで受けるケースがほとんどかもしれませんが、他にも受けられる業者はあります。
お得に済ませるためには、どこに任せればいいのでしょうか。業者にはそれぞれに良い点があるため、自分に合ったところを選びましょう。
ここからは、法定点検を受けられる業者の特徴について紹介していきます。
ディーラーはメーカーから販売を委託されて運営している販売店です。点検においてはメーカーから直接講習を受けているため、取り扱っている車に対する知識や経験、技術は他の業者より群を抜いて優れています。
また、それ以外のスタッフの質も高く、整備以外の面でも高いサービスを受けられます。総合的に優れた品質で点検を受けたい場合はディーラーを選びましょう。
民間の整備工場でも法定点検は受けられます。とはいえ、国の認定工場になっていないところでは点検を受けられない点に注意しましょう。
個人で運営しているところで受ける場合、技術力がまちまちである点には注意しましょう。また、手元にない部品を交換しなければならない場合、部品の取り寄せに時間を要する場合もあります。
さらに、予約が立て込んでいる場合は即日で受けられない可能性もあるため、時間に余裕があるタイミングで検討すると良いでしょう。費用は安く抑えられます。
ガソリンスタンドでも点検は受けられます。
この場合においても対象車種が点検を受けられるかは事前に問い合わせた方が良いでしょう。必要な部品や専用工具がない場合もあるため、受け入れを断られるケースもあるかもしれません。
とはいえ、点検費用は抑えられます。まずは故障の起きにくいタイミングである1年目の点検時に利用してみてはいかがでしょうか。うまくいけば最寄りのスタンドで済ませられるため負担が減るでしょう。
また、利用することでガソリン代が割引してもらえるなど、特典を用意しているケースもあるようです。
車検専門店は整備用の設備を整えているため法定点検も受けられます。車検も安く済ませられるため、点検費用も比較的安く抑えられています。
また、点検にかかる時間も短くスピーディに済むため、手軽に済ませたい場合におすすめです。ただし、部品交換が必要な場合は追加費用が発生するケースもあるため、見積もりを取ったうえで費用を検討しましょう。
カー用品店はディーラーよりも価格が安くコストパフォーマンスが優れたところです。幅広い部品を取り扱っているため、部品交換時にも速やかに対応してもらえます。
また、部品交換がある場合、店舗の在庫の中から純正品と同じ性能を有する代替品を使用して費用を抑えてくれる点も嬉しいポイントです。
ただし、整備スタッフの技術力は人によってまちまちです。費用や所要時間も場所によって異なるため、事前に確かめておくと良いでしょう。
法定点検の費用を抑えるコツ
部品交換も含めて点検はまとまった金額が発生しがちです。そのため、費用を抑えるためにいくつかのポイントを知っておけば自分でも工夫できることはあります。
ここからは、法定点検の費用を抑えるコツとして4つのポイントを紹介します。
1つ目のポイントは業者ごとの費用を比較検討することです。
価格は業者によって異なるため、安い店舗を探すと良いでしょう。ディーラーはサービスレベルが優れているものの、価格は高く設定されています。一方で、車検専門店やカー用品店であれば費用は低く抑えられています。
業者によって費用は千差万別であるため、事前に調べて安い業者へ依頼することが大切です。
法定点検は定期的にしなければいけないものの、年単位で期間があきます。とはいえ、車は日々消耗するため、次の点検までの間に故障する可能性は否定できません。
これを回避するためには日頃から自分でメンテナンスしましょう。簡単な内容でも問題ありません。
不具合の箇所をいち早く見つけられれば、都度修理ができます。後でまとめて部品を交換すると、点検費用も含めて大きな金額になるため、そのような状況を防ぐ効果が期待できるでしょう。
整備項目の中にはブレーキやタイヤのように安全に走行するために重要な部品もありますが、エアコンフィルターやワイパーのように交換にそれほど急を要さない部品もあります。そのため、必要な項目の優先順位を考えて依頼することをおすすめします。
例えば、最低限整備してほしいポイントを事前に伝えておいたり、整備項目を教えてもらって不要なものは省いてもらったりすると良いでしょう。
必要最低限の部品交換に留めて、自分でできることは自分ですると費用は抑えられます。
部品を交換しなければならない場合においても、純正品以外の部品を利用すると費用は抑えられます。
純正品であれば性能も担保されていたり、適合性も事前に分かっていたりと、安心して使えます。しかし、費用が高い点がネックです。そのような場合においては、中古部品や代替部品を使ってもらうよう交渉してみてはいかがでしょうか。
ディーラーは純正品以外の取り扱いが少ないため、整備工場やカー用品店を利用すると代替品を使ってもらえるケースもあります。費用を少しでも抑えたい場合は、一度担当者に相談すると良いでしょう。
日常的に点検しておきたい項目
点検費用を抑えるコツの一つに日常点検がありましたが、具体的にどのようなポイントを意識したら良いのでしょうか。
ここからは、点検時におさえておきたい項目について紹介します。異常をいち早く見つけられればまとめて部品交換するよりも結果的に費用は抑えられるため、こまめにチェックしておきましょう。
エンジンルームはボンネットを開ければ確かめられる部分です。
例えば、次のような項目をチェックしましょう。
残量をチェックし、不足していれば補充しましょう。
残量がMAXとMINの間にあるか確かめます。
残量がUPPERとLOWERの範囲内に収まっていることを確かめます。
残量がFULLとLOWの範囲内にあるか確かめましょう。
オイルレベルゲージを使ってチェックします。残量がHとLの間にあるか確かめましょう。
タイヤまわりは次の項目をチェックしましょう。
ガソリンスタンドでもチェックでき、指定空気圧であれば問題ありません。
亀裂や損傷、異常な摩耗がないか確かめましょう。
浅ければスリップする可能性があるため入念にチェックしましょう。
運転席まわりのチェック項目は次の通りです。
残りしろや踏みごたえを確かめます。利き具合もチェックしましょう。
引きしろや踏みしろを確かめます。
向きと高さが適切かどうか確認します。
きれいにふき取れるかを確かめましょう。
速やかに始動、回転するか。異音がないかチェックしましょう。
アイドリング時の回転状態やアクセルペダルの引っかかりがないか、エンストやノッキングの有無を確かめましょう。
まとめ

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