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車が欲しいけど出来るだけ安く所有したい!自己所有とカーリースはどっちがおすすめなの?
東京や大阪に居住されている人は交通網がしっかりしているのであまり必要とされない方も多いかと思いますが、少し地方になると交通網が不便であったり、どうしても車が必要になる場合が多いです。そのため、出来るだけ費用を抑えたいと思うのは自然なことだと思います。
この記事では車を自己所有するパターン(新車、中古車)と、マイカーリースを比較し、どうようなパターンの人であれば、自己所有、マイカーリースがおすすめなのか詳しく解説します。
また、特定のカーリース会社、自動車会社をおすすめする記事ではありませんので、純粋にまず自己所有が自分に合っているのか、はたまたカーリースなのかが中立的に分かります。
そもそもカーリースとは?
自己所有とは自分で車を購入し、所有することであるのはみなさんご存知だとは思いますが、マイカーリースに関してはよく分からないと思っている人も多いのではないでしょうか?
「マイカーリースとは車のサブスクリプションである!」と言うのが、一番わかりやすいと思います。
このサブスクリプションの車版がマイカーリースなのです。
このマイカーリースの最大の特徴は将来の車の維持費が明確になることがあげられます。「車代」「車検代」「税金」「メンテナンス代」が毎月のリース代の中に含まれているためにリース契約中は常に一定の金額で車を所有することが出来ます。
これはカーリースが賃貸借契約であるから可能であることで、自動車ローンでは不可能なことです。
また、レンタカーなどと違い、車の使用者は自分になるので、感覚的には自己所有と変わらないのもメリットの一つでしょう。
自己所有VSカーリースにかかる費用
マイカーリースの特徴は分かりましたが、自己所有はどうなのでしょうか。気になるところです。
そこで、自己所有とマイカーリースにかかる費用を比べてみました。
- 頭金
- 環境性能割
- 登録代行費用
- 車庫証明代行手数料
- 預かり法定費用(印紙代)
- 納車費用
- ナンバープレート取得費用
- リサイクル料金
なし
- 車両価格の分割払い(自動車ローンで購入の場合)
- 任意保険料(月々払いの場合)
- ガソリン代
- メンテナンス代
- 車体利用料
- 環境性能割
- 登録代行費用
- 車庫証明代行手数料
- 預かり法定費用(印紙代)
- 納車費用
- ナンバープレート取得費用
- リサイクル料金
- 自動車税
- 車検費用(プランによる)
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- メンテナンス代(プランによる)
- ガソリン代
みなさんお気づきだと思いますが、自己所有とカーリースではトータル的にかかる費用は同じです。
自己所有の場合は月々の出費にばらつきがありますが、カーリースでは一定料金であるというだけの違いなのです。
自己所有VSカーリース初期費用の違い
前述の通り、毎月一定の金額で車に乗れるカーリースに対して、タイミングによっては金額の増減のある自己所有。
初期費用の内訳はわかったけど、よく分からず支払っている人がほとんどだと思います。そして、この費用についてある一定の理解ができれば安く抑えることも可能です。
まずは、自己所有の場合に初期費用にかかる費用がなぜこれだけ必要なのか詳しく解説していきます。
これは車両そのものの価格です。
自己所有の場合、頭金として車両価格の一部を支払うか、頭金なしで全額ローンで支払うことも出来ます。
マイカーリースの場合、残価設定した場合にこの車両価格を引いたものが車両価格として提示されます。詳しくは後述しますが、残価設定とはリース終了後「使った車は最低限このくらいの価格で売れるであろう!」とカーリース業者が設定したもので、もし車両価格が下がってしまうような使い方をしてしまえば、追加料金(違約金)を支払う必要があります。もしそうなった場合は実質的に自己所有と金額差はあまりないと言えるでしょう。
これは自動車取得時に収めなければならない税金で、燃費性能に応じて課税されます。
この税金は燃費性能によって増減し、登録車で0〜3%、軽自動車で0〜2%課税されます。電気自動車に関しては0%です。
カーリースはこの税金も毎月の料金に含みますので特別気にする必要はありません。
これは車を購入すると陸運局へ検査登録を行う必要がありますが、これを購入者に代わって販売会社が行う際にかかる代行手数料です。
税金のように都道府県や国に支払うものではなく、販売会社に支払うもので、車体価格に関係なく15,000円〜30,000円程度が相場となっています。
カーリースはこの費用も毎月の料金に含みますので特別気にする必要はありません。
これは車を購入する際に必ず必要となる車庫証明を販売会社に代行してもらう費用です。車庫証明で登録する住所を管轄する警察署に提出することになりますが、これを販売会社に代行してもらうということになります。
当然、代行費用なので税金ではありません。10,000円〜20,000円が相場になります。
車庫証明の取得自体は個人で行うことが出来ますので、自分で行った場合はこの費用はかかりません。所轄の陸運局や警察署にて申請が可能です。
これは検査登録者車庫証明取得のための必要な印紙代金です。
車庫証明代行手数料とは異なり、必ず必要となる法定費用となります。
これはメーカーから販売会社に到着した車を自宅まで納車してくれるための費用です。
この費用は販売会社から自宅の距離に応じて増減することが多いので相場は分かりませんが、経験から5,000円〜30,000円程度である場合が多いです。
自宅までの納車費用ですので、販売会社に直接取りに行けばカットできる費用です。
車を登録すればナンバープレートが交付され、取得費用が発生します。さらに、字光式ナンバープレートや希望ナンバー、オリンピック、パラリンピックの柄の入ったナンバープレートにする場合は別途費用が発生します。
一回標準のナンバープレートを発行してもらい、途中で変更する場合はナンバープレートを一度、陸運局に送る必要があり、その間は車を使用することが出来ないので、購入時にしっかり考えて申請する必要があります。
車購入の際には必ずリサイクル料金も支払わなくてはなりません。これは購入した車を最終的に廃車にする時に必要となる料金となり、購入時に1度限り支払う費用です。
リサイクルする為の費用であるだけに、車の装備、大きさによって料金は異なります。
車をもつのであれば、必ず加入する必要があるのが自賠責保険です。この保険は任意保険とは異なり、法律で加入が義務つけられているもので、強制保険と言われたりもします。
自賠責保険に加入していない車は車検に通らないほど重要なもので、車を購入する際には必ず必要な費用です。
これは車を所有している限り毎年納めなければならない税金です。毎年4月か5月に納付書が届き、期限内に納付する必要があります。
当然車の購入時にも必要で、登録車の場合は、購入した月に合わせて月割りで納付し、軽自動車の場合は月割りにはならないので、12月に購入した場合でも1年分の税金を納付する必要があります。
税額は軽自動車は一律の金額ですが、普通車の場合は排気量によって増減します。また一定の条件を満たした普通車はエコカー減税が適応されるものもあります。
これは車両の重さに比例して加算される税金です。したがって自動車の車両重量が重くなるほど高額になっていきます。
よく勘違いされる人も多いのですが、車両総重量に対して課税ではなく車両重量に課税されます。普通車では0.5トンごとに税額が上がっていきます。
この税金も一定の条件を満たせばエコカー減税が適応されます。
自己所有VSカーリース維持にかかる費用の違い
初期費用にはかなり多くの税金や手数料、法定費用がかかることが分かりました。
しかし、車の購入時だけではなく、維持するにも費用が発生します。初期費用ほど多くはないですが、急に大きな費用が発生し、慌てることがないように詳しく解説していきます。
自動車税は車の購入時にもかかった税金ですが、車を所有している限り毎年納めなけれななりません。
一年に一度、4月か5月に書類が送られてくるのでその書類に書いてある金額を納付する必要があります。これは普通車だけではなく、軽自動車にも課税されるため、同じく納付が必要です。
重量税も初期費用の中に入っていましたが、車検時に車検費用と一緒に支払う必要があります。
この税金はエコカー減税対象なので、燃費がいい車でエコカー減税対象の車両は税金が軽減されます。
この保険無くして車に乗ることが出来ないほど大切な自賠責保険。こちらも車検時に車検費用と一緒に支払う必要があります。
次回の車検時までのぶんも自賠責保険を掛けておかないと、車検に通らないほど重要なものです。また、任意保険を掛けている方は、別途で保険金が必要となります。
車検とは公道を走る上で絶対に必要となるもので正式名称を継続検査とも言います。ディーラーや整備工場にお願いする場合でも自分で車検場に持ち込むユーザー車検でも継続検査は必ず実施する必要があります。
この継続検査時に、「自賠責保険」「自動車重量税」を必ず払う必要があり、整備工場にお願いする場合は別途で「定期点検費用」も払う必要があります。
また、保安基準に適合しない箇所があった場合は、継続検査に通りませんので整備や交換をする必要があります。
車に乗る上で月々の負担が一番大きいのがガソリン代でしょう。車の使い方や燃費にも左右されるため、個人差も大きくなりますが、車を維持していくためには欠かせないものです。
エコな運転を心がけることで、ある程度は燃費をよくすることはできますが、最も大きい手段は最初から燃費の良い車に乗ることです。
また、トリップメーターなどをうまく使用し、今月の走行距離を確認しながら、運転していれば大体一月にどれくらいのガソリン代がいるのかが分かってくると思います。
この費用に関しては、カーリースも自己所有も変わらずかかる費用になります。
住んでいる地域によって金額の差が大きい駐車場代。
車を維持していく上で必要な経費ですが、車がある以上あまり車を使わなくても定額で支払う必要があります。自宅に駐車場やガレージを作る場合でも初期費用がかかりますし、駐車場を借りても月々の費用がかかります。
この費用に関しては、カーリースも自己所有も変わらずかかる費用になります。
車検代とは別にオイル交換やタイヤ交換などの費用が随時かかってきます。
カーリースの場合、オイル交換などは月々のリース代に入っている場合もありますが、自己所有の場合は実費となります。
また、予期せぬバッテリー上がりでのバッテリー交換や、エアコンやバッテリーに電気を溜める為のオルタネーターを駆動している補機ベルトも定期的に交換する必要がありますが、これらの工賃や部品代はカーリースであっても実費となるパターンが多いです。
なぜカーリースの方が安いのか?その理由とは?
ここまで自己所有とカーリースの費用について解説しました。
そして、結局のところ必要経費を月々一定にすることで毎月の変動が少なく、支払いの目安が立てやすいのがカーリースのメリットであることがわかりました。
けれど自己所有でも月々毎月きちんと予算立てしていれば、ある程度の変動を抑えられるので、きちんと予算編成をできる人にはあまりメリットがないと思います。
しかし、カーリースのホームページを見たらこんな謳い文句を見たことはありませんか?
「残価設定をすることで安く車に乗れる」
この残価設定とは、契約満了時に中古車として最低限このくらいで売れるだろう!と業者が予想したものを最初に引いてから販売しているだけです。
みなさんは車を自分で購入し次の車に乗り換える時はどうされますか?例えばカーリースの残価設定ローンで7年契約と同じく、新車を7年使用し、売却したとしたら売った金額は次の車の頭金などに使用出来ます。
カーリースの場合は、この中古車を売却したときの金額が最初に引かれているので月々一定の料金で乗るることが出来きるわけです。
カーリースのメリット・デメリットを比較
毎月一定の支払いで、かつ残価設定をすることで安く新車に乗れる。良いことだらけに見えるマイカーローンですが、デメリットも存在します。それは大きく分けて3つございます。
リース会社は最悪の場合を想定して残価を設定しているため、自己所有して7年後に売却するのと7年契約でカーリースで残価設定した場合、自己所有を売却まで含めて考えた場合、自己所有の方が安くなります。
もちろん同じ走行距離や使用感が同じ場合を仮定したときになりますが、自己所有の場合は下取りや中古車買取会社などいろいろな会社から見積もりを取ることでカーリースの残価分より高額の査定がでることが多いので、トータルで考えた時には自己所有の方がお得になります。
カーリース会社は契約終了時に最低限この価格で売れるであろう価格で残価を設定します。この価格が下がってしまうような行為については高額な追加料金を支払う必要があります(違約金)
- 車に傷をつけてしまった
- 子供がシートを汚してしまった
- タバコのヤニで室内が汚れてしまった
- 車高調やエアロパーツなどのカスタムをした
これらの行為は全て追加料金を支払う必要がある可能性が高いです。
タバコを吸う人、小さい子供がいる人、カスタムを楽しみたい人にとってはカーリースで車の保有はデメリットが多いと言わざるを得ません。
カーリースで軽自動車を契約していた場合に家族が4人から5人になったとき自己所有の場合は売却して自分たちに合った車を再度購入することが出来ますが、カーリースの場合は中途解約するのに追加費用を支払わなければいけない障害が出てきてしまいます。
7年契約の場合は7年間この車に乗り続ける!!という契約ですが、7年あれば生活の変化はあるものです。結婚した、子供を授かった、両親と同居することになったなどさまざまなパターンが想定されます。カーリースの場合はこの変化に柔軟に対応することが出来ません。
自己所有の方がメリットがある人のパターン
では、自己所有の方がメリットのある人はどのような人なのでしょうか?
- 走行距離が多い人
- 小さい子供がいて傷つけてしまったり室内を汚してしまう可能性がある人
- 車を改造(ドレスアップも含む)したい人
- 車を途中で買い替えないといけない可能性がある人(子供が増える可能性がある人など)
これらの人は自己所有の方がメリットがあります。
なぜなら、もしカーリースにすると残価設定、契約期間の設定などがあり、設定距離をオーバーしてしまったり、車に傷を付けたりなどで違約金が発生してしまいます。
契約期間の間は同じ車に乗り続ける必要があるため、それが足枷となる場合もあります。
カーリースの方がメリットがある人のパターン
ここまでくると、カーリースにメリットなんかないじゃないか!と思ってしまいますがメリットがある人もいます。
- 月にあまり車に乗らない
- 年間にどれくらいの維持費がかかるのか計算するのが面倒
こんな人にはカーリースがおすすめです。
カーリースの最大のメリットである月々の支払いを一定にすることを最大限に活かすことができるからです。
収入の十分の一は貯金しようと思っても、色々な理由で貯金出来ないことはありませんか?カーリースの場合であれば一定料金が毎月かかるので、家計の必要経費となり、必ず支払うはずです。
なかなか月々貯金をすることが難しい人にはメリットの方が多いでしょう。
まとめ
自己所有とカーリースの比較をしてみました。
初期費用、維持費に変わりはなく、毎月一定であるかそうでないかの違いの自己所有とカーリース。メリット、デメリットをしっかり把握し、適切な選択をしてより良いカーライフを過ごされてください。
カーリースに関してのエキスパート集団です。カーリースに関する様々な疑問にお答えしていきます。