カーリースで使っていた車を売るには、契約終了時に車を買い取るか、最初から車がもらえるプランを選んでおくかの2つの方法があります。

そこで、買い取りにはどの位費用がかかるのか、手続きはどうなっているかをここでは見ていきます。

また、リース車を売る場合、少しでも高く売りたいと思う方も多いでしょう。車を高く売るためのお役立ち情報も紹介するので、参考にしてください。

リース車の所有者はリース会社

リース車の所有者はリース会社
カーリースでは、リース会社が契約者本人に代わってディーラーから車を購入します。リース会社は、リース車を貸し出す代わりに契約者からリース代を受け取るという仕組みです。

あくまでレンタルという形をとっているので、車の所有者も名義もカーリース会社になっています。

カーリース契約者は車の使用者という立場にあるので、契約期間中は基本的にリース車を売ることはできません。社用車としてカーリースを利用している場合も同様です。

契約中に無断でリース車を売ると犯罪になる

契約期間中だけ借りている物を所有者に無断で売ってしまうことは、法律に反します。

例えば、レンタル中の服やバックなどを所有者の許可なく売り渡し、利益を得る行為はれっきとした犯罪と言えるでしょう。

リース車の場合は所有者がカーリース会社なので、通常であれば、名義人ではないカーリース契約者が勝手に売却することはできません。

売買契約を行う際は、必ず車の名義人を確認します。

しかし、もし相手方を騙すなどの方法によりリース車を売ることができた場合であっても、横領罪に該当します。横領罪となれば、5年以下の懲役が科されるか、もしくは罰金の支払いを命じられる可能性があります。

契約終了時の選択肢

契約終了時の選択肢
カーリースでは、契約終了後にいくつかの選択肢を選ぶことができます。

一般的には、リース車を返却して契約を終わらせるというパターンが多いです。

また、同じリース車を引き続き借りたいということなら、延長という形で再リース契約を結ぶこともできます。

他にも、同じカーリース会社で新たに別の新しい車を用意してもらい、改めてカーリース契約を締結するという選択肢もあります。

そして、リース車を買い取って自分の車にすることも可能です。買い取る場合は、ある程度まとまった資金が必要となりますが、気に入った車を自分の所有車にできるというメリットがあります。

ただし、リース会社によっては買取不可としている場合もあります。買い取りができるかどうかは予め確認しておきましょう。

\契約終了後は自分のクルマになる!/

リース車を買い取れば売ることは可能

リース車を売るためには、所有者になっているリース会社を自分に変えなくてはいけないので、名義変更の手続きが必要です。

リース車を自分名義にするには、カーリース契約終了時に車を買い取らなければなりません。

カーリースは、契約時に契約終了時のリース車の予想価格を「残価」として算出し、車両本体価格から差し引いています。そして、契約終了時に車を返却する際、残価とその時点での査定額との間に差額があれば、支払う決まりになっています。

車を返却せずに買い取るということなら、残価を支払って買い取ることができます。

リース車を買い取り、名義をカーリース会社から契約者に変更すれば、その後は自由に売ることも可能です。

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買取時にかかる費用

買取時にかかる費用
リース車を買い取る際は、様々な費用がかかるので知っておくべきです。

まず、契約終了時の買い取りには、契約時に設定した残価を支払わなければなりません。

また、カーリース会社が車をディーラーから購入する際にリサイクル料を支払っているので、カーリース契約者に請求がいく場合がほとんどです。

また、通常自動車税は1年分を、自賠責保険料は車検ごとに数年分をまとめて支払っています。

例えば、契約満了が年度の途中であれば、残りの期間分の自動車税は既にかーリース会社が負担していることになります。自賠責保険料の同様のことが言えるでしょう。

そのため、本来は返却するはずのリース車を買い取るとなると、カーリース会社が負担している税金や自賠責保険料分をカーリース契約者が負担しなければなりません。

また、車を買い取って自分の所有物にするには、名義変更手続きが必要ですが、手数料がかかります。

そして、契約期間中の買い取りは、原則不可となっています。ただ、やむを得ない理由で解約できたとしても、残りのカーリース期間のリース代を一括で支払うように請求される場合もあります。

つまり、リース車の買い取りには、「残価もしくは残りのリース代」「自動車税や自賠責保険料」「リサイクル料」「事務手数料」などの費用がかかるということです。

車がもらえるプランなら契約終了後に車が自分のものになる

カーリースでは、契約時に契約期間終了後はリース車をもらえることを前提としてプランを打ち出すリース会社もあります。

契約期間は7年もしくは9年というように比較的長期のプランになります。

車がもらえるプランは、契約終了時に車両購入にかかった費用を毎月のリース代で支払い終えている形です。

「元から残価を設定しないプラン」もしくは「差額の精算がないクローズドエンドリースの契約方式」を採用しています。

さらに車の傷や凹みなどの対する原状回復費や、設定された走行距離の上限を超えた場合の追加金などの精算もありません。

カーリース契約終了時に車の名義をリース会社から変更するだけで、そのままリース車が自分の物になります。その後は自由に売ることが可能です。

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名義変更しないと売却できない

名義変更しないと売却できない
もともとリース車は、契約者に代わってリース会社がディーラーから購入し、契約者に貸し出すという形をとっています。

名義はリース会社になっており、そのまま契約期間がきたら車を返却して終わります。しかし、車を買い取るという選択をした場合は、名義をリース会社からリース契約者に変更する手続きが必要です。

まずは、車検証を確認してみてください。名義がリース会社のままだと、買い取っても車を売ることはできません。

買い取りとなると、ほとんどの場合はリース会社から名義変更の手続きに関して案内が来るでしょう。

もし買い取りが完了したのに名義がリース会社のままだったら、自身で名義変更の手続きをする必要があります。

名義変更の手続きでは手数料が発生しますが、費用はほとんどの場合、自己負担となります。

契約方式によって買取不可の場合もある

契約方式によって買取不可の場合もある
リース車を買い取りたい場合は、リース契約方式がどのようになっているかを確認しましょう。

契約方式は「オープンエンドリース」と「クローズドエンドリース」の2つに分けられます。

オープンエンドリースとは?

オープンエンドリースは、契約時に残価を決めてリース契約者にも公開します。契約終了時に残価よりも車の査定額が高くなれば差額分を請求され、逆に査定額が下回ると差額分を受け取ることができるという仕組みです。

そして、オープンエンドリースでは残価を支払えば契約終了時に車を買い取ることができます。

クローズドエンドリースとは?

クローズドエンドリースは、残価をリース契約者に公開しません。そのため、契約終了時の差額の支払いも受け取りもありません。

クローズドエンドリースは、車の返却や再リースが一般的です。そのため、買取不可となっている場合も多いので事前に聞いておくことをおすすめします。

買取は費用が高く損する場合もあるので注意

リース車の買い取りにかかる費用の中で、大きなウェイトを占めるのが「残価」もしくは「残りのリース期間のリース代」です。

オープンエンドリースの場合、契約終了時に車を返却する場合でさえ、残価が高いと査定額との差額を支払わなければなりません。

残価はプロの目で判断した中古車市場での予想価格です。そのため、残価を支払って車を買い取っても、残価より高く売るのは簡単でないとされています。

また、契約途中の解約による買い取りも、契約期間によっては残りのリース代が多額になり、なおかつオープンエンドリースなら残価の支払いまで上乗せされます。

結果的に車を売っても損をしてしまうかもしれません。

ただし、中古車市場で人気が高く、価格が上がっている車なら場合によっては得することもありえます。買い取って売るという選択肢は必ずお得とは言えないので、慎重に行いましょう。

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契約途中でも解約すれば売ることは可能

契約途中でも解約すれば売ることは可能
基本的に、カーリース契約終了時の選択肢の一つとして買い取りは可能です。ただ、契約途中であっても解約して「解約金」を支払えば車を自分の物にできる場合もあります。

カーリースでは、途中解約は原則としてNGとなっています。ただ、場合よってリース会社と相談すれば途中解約できることもあります。

ただ、多額の解約金を支払わなければならないので、解約してリース車を自分の物にし、後で売却するより損をしてしまうかもしれません。そのため、契約満了まで使ってから買取後、売却した方が良いでしょう。

リース車を売るときのポイント

「買い取る」もしくは「もらえるプラン」により、リース車が自分の所有となった場合、その後に車を売りたいという方もいるかもしれません。

リース車を売るなら少しでも高く売れた方が良いでしょう。そのためには、少しでも高く売るポイントを抑えておく必要があります。

まず、中古車は「売り時」「よく売れる時期」があるのでタイミングを知り、逃さないようにすることが大事です。

さらに、車のボディや内装を少しでもきれいに、新車に近い状態に保っておくことも高く売るコツとなります。

また、売却先や査定額の比較なども重要なので少し時間をかけてやってみましょう。

売却のタイミング

売却のタイミング
中古車を売るベストタイミングは、中古車販売店の決算期である「2月~3月」と「8月~9月」が狙い目となります。

決算期は、中古車販売店は少しでも売り上げを得るために、中古車を大量に仕入れて在庫を増やそうと動きます。そのため、多少値段が高くても買い取ってもらえる可能性が高いです。

3月や9月は就職や進学、転勤などで新生活のために車が必要となり、中古車の需要も高まる時期です。多くの方が中古車を求めるので、その需要に伴い仕入れの方も必然的に増えていきます。

また、車のモデルチェンジのタイミングも買取価格に影響します。モデルチェンジされる車は、旧モデルの車の査定額が下がる可能性があります。

新モデルの車を買いたいという方が増え、旧モデルの車の人気が下がるからですが、モデルチェンジされる場合は早めに買い取ってもらうように動くことが少しでも高く売るポイントです。

走行距離は少ない方がよい

車の走行距離も少なからず買取価格に影響してきます。

年式が新しい車であっても、年式のわりに走行距離が多いとエンジンなどに負荷がかかります。部品が劣化している可能性が高いので、中古車市場では敬遠されがちです。

1年間に約10,000kmの走行距離が目安だとされています。年間10,000kmより多少多い位ならよいですが、大幅に超えていれば、走行距離が多いと判断されて査定額が下がる可能性が高いです。

逆に走行距離が目安より少ないと、多少なりとも買取価格が上がる場合もあります。

そして、走行距離が50,000km、100,000kmを超えると査定額が大幅に安くなってしまうとも言われているので、売却を考える際は気を付けましょう。

傷や凹みに注意し洗車もこまめに行う

傷や凹みに注意し洗車もこまめに行う
車のボディにひっかき傷や凹みなどがあれば、買取価格は下がる可能性が高いです。そのため、リース契約期間中も車を丁寧に扱い、傷をつけないように注意が必要です。

特に、車庫入れやドアの開閉時などは、気づかないうちに細かな傷がつくこともあります。

もし傷がついてしまった場合、自分で何とか修理しなくてはと思いがちです。しかし、特にカーリース期間中は勝手に車を修理すると、カーリース会社から指摘を受ける可能性があるので、まずは相談しなければなりません。

また、買い取った後であっても、傷や凹みを修理工場などで修理してもらうと費用がかかります。修理代の方が高くつく場合が多く、売却しても元がとれない可能性もあります。

ちょっとした傷であれば修理に出さないで、そのまま中古車買取業者に査定に出した方が良いでしょう。買取業者は自社の修理工場もしくは提携工場を持っているので、安く修理できます。

また、リース契約期間中からこまめに洗車するようにしてください。

車内もきれいな状態に保つ

車は外装だけでなく、内装の状態の良も買取価格を左右します。中でも、車内の臭いや汚れには注意が必要です。

特にタバコやぺットの臭いはシートや天井などに染み込みやすく、喫煙しない方やペットを飼っていない方にとっては気になる所です。できれば車内では喫煙しないで、禁煙スぺースなどを利用するようにしてください。

普段から消臭スプレーをこまめにかける、消臭剤を置いておく、窓を開けて換気するなどの対策をとっておくと、シートなどへの臭いの染み込みを多少は防ぐことができます。

また、車内でよく食事をとるという方も注意が必要です。タバコのヤニやペットの排泄物、食べかすなどが車内に付着するとシミになって落としにくいため、普段から汚さないように気を付けましょう。

臭いや汚れが付着するとクリーニングしてもらい、きれいな状態で売りたいと考える方もいるかもしれません。しかし、修理と同様に高くついてしまうリスクが高いので、そのまま査定に出した方が損はないと言えます。

車検切れの前に売りに出す

車検切れの前に売りに出す
リース車の車検期限が切れる前に買い取り、もしくはもらえるプランで自分の物とした場合、車検が切れると買い取りで不利になると思うかもしれません。

売る前に車検を通さなければと、急いで車検依頼する方もいるでしょう。しかし、実は車検を通して売ると車検代が自己負担となるので、損する場合が多いです。

車検には軽自動車も普通車も数万円以上、場合によっては十数万円かかることもあります。

自分で手配してお金をかけて車検を通しても、車検期間があるということで買取額が車検費用分上がるということはほぼないと考えて良いでしょう。

ただ、車検が切れてしまってから査定をし、売却すると公道を走行させることができないので要注意です。買取業者まで車を運転して運ぶことができず、レッカーの手配が必要となるので、そのぶん運搬代がかかってしまいます。

ディーラーではなく買取業者に査定を依頼する

リース車を買い取ってもらう際は、中古車販売店などの買取専門業者に査定を依頼しましょう。

例えば、車を購入する予定があり、リース車を売却する際にディ-ラーにそのまま下取りに出してしまう方もいるかもしれません。

効率的ではありますが、下取りだとどうしても価格はさほど高くないので損する可能性があります。

中古車買取業者では、中古車を販売する独自のルートがあります。刻々と変動する価格相場にもアンテナを張り巡らしているので、人気車種だと高い値段がつくこともあり得えます。

また、買取業者によって査定額も違ってくるので、いくつかの業者に見積もりを出してもらい、そこから3社ぐらいを選んで実際に査定に来てもらい、査定額を比較すればお得に売却することも可能です。

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まとめ

①リース車の名義はカーリース会社なので、契約期間中は無断で売ることはできない
②契約後の買い取りもしくは車がもらえるプランならば、リース車の契約終了後に自分の物になるので売ることが可能
③リース車の買い取りは、残価や税金などの支払いが必要
④リース車を高く売るには、売れるタイミングを逃さない、車のボディや車内をきれいに保つことなどが大事

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グーネット定額乗りマガジン編集部
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