車のローン審査は安定した収入を得ていない場合、通過が難しいと言われています。

実際に車は新車や中古車に関わらず、100万円以上のお金を支払うことがあるため、収入の確保が困難な場合、購入は難しいでしょう。そのため、無職の場合は車の購入に不安を感じるかもしれません。

この記事では、車のローンを検討しており、現在職についていない方向けに、ローン審査通過の可否やその他の選択肢を紹介します。

車のローン審査に通過できなくとも、カーリースの選択肢もあるため、あわせて紹介します。

車のローンは無職だと通りにくい

結論として、無職の状態で車のローン審査は通りにくいと言えます。

車のローンは銀行や信用金庫、ディーラーなど様々な機関で行えますが、無職の場合は収入を保証できないことから審査の通過に支障をきたします。

カーローンはどの機関も収入が審査項目に入るため「収入がない」という場合は難しいでしょう。

無職の方が車のローン審査に通りにくい理由

無職の方が車のローン審査に通りにくい理由
ここからは、車のローン審査で無職が不利になる3つの理由を紹介していきます。

具体的な理由としては、支払い能力と社会的信用への懸念から審査に通りにくい傾向があります。

収入源がない

無職の場合、ローンの支払いに求められる収入源が無いと判断され、審査に通らない可能性があります。

ローンでは車の代金を月々に分割して支払います。金額は車種や回数により前後しますが、数万円の支払いが発生することから収入源がない場合「本当に毎月支払えるのだろうか?」と各ローンの申込み機関から懸念されてしまうでしょう。

家賃収入など安定した収入がある場合以外は、収入源がないと審査に通りにくくなるでしょう。

収入の安定が見込めない

収入が安定しない場合もローン審査の通過が難しいでしょう。

例えば、無職の場合だけでなく単発のアルバイトで生計を立てている場合もあてはまります。「毎月の収入が3万円しかない。だけど時々30万円程度得られることもある」といった場合は、どれだけ収入が大きい月があっても安定していないことから審査で不安視されることがあります。

ローンでは継続して支払いを行うため、収入の安定が求められます。

社会的信用が低いとみなされる

無職の場合は収入面だけでなく、社会的信用の観点からも不安視されます。

一般的に就労をしていると社会的信用度があるとみなされる傾向にあります。仕事についていないとどうしても厳しい目で見られ、ローン審査においてもやはり懸念事項と捉えられてしまいます。

事情があって現在働いていない状態であっても客観的には「何か問題があるのではないか?」と考えられてしまうでしょう。

転職活動中でも車のローン審査は通りにくいですか?
転職活動中であっても無職であると捉えられるため、審査通過が難しいでしょう。ただし、すでに内定をもらっていたり直近で勤務開始が決まっている場合、申込み機関によって加味してくれることもあります。一度確認してみるのが良いでしょう。

無職の人が車のローン審査を通過する方法

無職の人が車のローン審査を通過する方法
ここからは、現在無職の方が車のローン審査に通過する方法を5つ紹介します。

ローン審査の懸念点は支払い能力と社会的信用のため、それらを解消することが審査通過につながります。

就職する

自身でローンを組みたい場合、就職して安定した収入を得る方法がおすすめです。就職して半年〜1年程度経過してローンを申請すると通る可能性が高まります。

また、就職して一定の収入を得られると、カーローン以外にもできることや購入できるものの選択肢が増えます。

配偶者名義でローンを組む

就職が難しい場合は配偶者や家族名義でローン審査を組む方法があります。配偶者や家族が安定した収入を得ている場合に有効です。

しかし、ローンを依頼する方には丁寧に説明したうえでお願いすることが大切です。また、ローンを代わりに組んで貰う場合は完全に頼りきりになるのではなく、自分でも支払う姿勢を意識しましょう。

すべての支払いが困難であっても「月々◯万円は支払いを行う」といった行動が重要です。くれぐれも「名義貸し」にならないよう注意が必要です。

収入源がある場合は機関で説明する

現在、無職であっても不動産の家賃収入があったり株式の配当金があったりする場合は収入源を証明すると、審査に通る可能性があります。

収入を証明する方法としては、納税証明書や確定申告の控え、所得証明書などが必要です。

なお、不労所得がある場合は車を一括購入することも検討しましょう。

現金で車を購入する

無職であっても預貯金にゆとりがある場合、また不労所得がある場合は現金で車を購入する方法がおすすめです。ローン審査への不安や書類の提出など様々な手続きを減らせます。

また、一括購入の場合は車の名義を自身の名前にできる利点もあります。ローンの場合は返済終了まで車の名義がローン会社やディーラーになるため、購入時から車を自分の資産にできるのは大きなメリットです。

ローンの借入金額を大幅に減らす

頭金を用意してローンの借入金額を減らす方法もあります。

例えば、300万円の車を購入する場合に頭金として半分以上の金額を用意するとローンの借入金額を大幅に減らせます。

借入金額を減らすと、これまで審査に通らなかった場合でも、通過する可能性が高まります。今すぐに頭金の用意が難しい場合は、少しずつ資金を貯めてからローン審査に臨むことも検討しましょう。

車のローン審査でチェックされる3項目

車のローン審査でチェックされる3項目
ここからは、車のローン審査でチェックされる3項目を紹介します。

これまで紹介した収入面以外にも、属性や信用情報を確認されます。

①収入

収入はローン審査通過においてもっとも大切な要素です。安定していて、ある程度の収入があるとローン契約を結んでも支払えると判断されます。

ローンの目的は「車を購入したい方が一括で支払えない場合に月々返済していく」というものなので、安定した収入は欠かせないポイントです。

②年齢や家族構成

車のローン審査においては年齢や家族構成などもチェックされます。年齢はどれくらいか、扶養家族はいるか、なども審査内容に含まれます。

例えば、無職でなくとも新卒で働き始めたばかりの方の場合、勤続年数が浅く審査で不利になる可能性があります。また、年齢に問題がなくとも働き始めたばかりの場合は「すぐに辞める可能性もある」と考えられ、不利に傾く可能性もあるでしょう。

③信用情報

ローン審査では申込者の信用情報も確認されます。

信用情報とは、クレジットカードの作成やローンの申し込みなどの実績を客観的に登録されたものを指します。ここにはこれまでの借入実績や返済履歴等が記載されています。

具体的な機関としては、「シー・アイ・シーCIC」「日本信用情報機構(JICC)」「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」があります。

もしもこれまでに支払いの延滞実績がある場合や、何らかの金銭トラブルが登録されている場合は信用情報に問題があると判断されます。そのため、ローン契約が難しい可能性があるでしょう。

なお、信用情報は要件にもよりますが。5〜10年程度掲載されます。気になる場合は信用情報機関での情報開示を行いましょう。

信用情報は無料で確認できますか?
信用情報は多くの場合、手数料がかかります。ネットでの開示だけでなく、送付による開示も行えますが数千円かかると考えておきましょう。情報開示にも費用がかかるため、慎重な判断がおすすめです。

車のローンに通らない場合はカーリースを検討しよう

車のローンに通らない場合はカーリースを検討しよう
現在、働いておらず車のローン審査通過が難しい場合は、カーリースを活用する方法がおすすめです。

カーリースは車をリース業者から3年や5年、11年など一定期間借りるサービスです。

ここでは、カーリースの仕組みをメリット・デメリットと絡めて紹介します。

カーリースのメリット

カーリースは車を自身で所有するのでなく、リース業者から借りて使用する仕組みです。メリットとしては下記が挙げられます。

  • 車を月額料金で使用できる
  • メンテナンスにかかるまとまった費用を抑えられる
  • 期間を設定して見通しを持って車に乗れる
  • メンテナンスの段取りを自分で行う必要がない

カーリースは「月額〇〇万円」と固定金額で車に乗れるサービスです。そのため、毎月の支出が明確で自身の支出に見通しを持ちやすいでしょう。

また、月額料金には車両代金だけでなく車検や自賠責保険などの維持費も含まれています。

さらに、期間を決めてリース契約を交わすため乗り換えまでのスケジュールも明確です。

カーリースでは車検や定期的なメンテナンスの時期になるとお知らせもしてくれるため、車両の管理も安心して行えます。特に、車に詳しくない方やメンテナンスの日程管理等が煩わしいと感じる場合にカーリースはおすすめです。

カーリースのデメリット

メリットが豊富なカーリースですが、下記のデメリットも把握しておきましょう。

  • 車種によっては月額料金が高額になる
  • 車のカスタマイズができない
  • 返却時に原状復帰が必要
  • 車を資産として保有できない

カーリースの月額料金は車種により大きく異なります。軽自動車の場合は1万円程度で乗れるケースもありますが、人気のSUVやミニバンの場合はグレードにより月々10万円程度の支払いが発生する可能性もあります。

また、カーリースの車はあくまで借り物のため、カスタマイズができません。車高を下げたりパーツを取り替えたりなどはできないため注意が必要です。

カーリースでは返却時に車がもらえるプランもありますが、返却する場合は原状復帰が求められます。その場合、汚れがひどかったり傷が目立つ場合は別途コストがかかります。

また、カーリースは車の所有者がリース会社で契約者は使用者という立場にあたります。そのため、車を資産として持つことにはならないため理解が必要です。

カーリースが適している人

カーリースが適している人
ここからは、カーリースの契約が適している人の特徴を4つ紹介します。

カーリースは車のローン審査に通らない人だけでなく、車の扱いをできるかぎり簡略化したい人にとっても適しています。

車のローン審査に通らない人

現在、定職についていなかったり働いていない場合など、ローン審査に通らない人はカーリースを検討しましょう。

カーリースにも審査がありますが、車のローンと比較してハードルが低く、契約できる可能性が高まります。

カーリースであれば月々1万円程度から使用できる車種やプランも見られるため、出費を最低限に抑えながら車を使用できます。

車に詳しくない人

車にあまり詳しくない人にもカーリースはおすすめです。

車を保有すると車検以外にもオイル交換や定期的なメンテナンスが必要です。そのため、車に詳しくない場合はオイル交換を忘れてしまったり、細かなパーツのメンテナンスまで気が回らないこともあるでしょう。

カーリースの場合はメンテナンスパックなど別途プランをつけることで、日々のメンテナンスをサポートしてもらえます。車への知識がなくとも車に安心して乗れる点は大きなメリットでしょう。

「車は乗るだけにしたい」「メンテナンスはおまかせしたい」という場合に適しています。

車を一定期間しか乗らない人

カーリースは車を一定期間しか乗らない人にも適しています。

例えば「単身赴任先で3年の任期内だけ乗る」「大学に通う間だけ乗る」といった場合が挙げられます。

カーリースでは3年や5年、7年、11年など様々な期間を設定して契約ができます。そのため、必要な期間だけ車を保有して、不要になったら手放すことで無駄なコストや手間を省けるでしょう。

特に車を県外に持ち出す場合は移動や手続きに手間がかかるため、移動を伴うライフスタイルの変化に適しているでしょう。

車にこだわりがない人

車に対してあまりこだわりがない人にもカーリースは適しています。

カーリースでは車のカスタマイズができないことから、こだわりを持っている人には不向きとされています。しかし、「車は最低限の装備で良い」「安全に乗れる車なら車種はあまり気にならない」という方は、カーリースでも十分満足できるでしょう。

なお、カーリースはあまり選択肢がないとイメージされることが多いですが、ディーラーのサブスクやカーリース会社によっては車種が充実していることもあるため、選択の幅があるでしょう。

カーリースを途中で解約できるケースはありますか?
カーリースは原則として途中解約ができません。それはカーリースの月額料金が契約期間から算出されているためです。なお、契約者が亡くなった場合や車が盗難被害にあった場合などは解約できる可能性もあります。具体的な解約条件は各リース会社によって異なるため、確認しておきましょう。

ローン審査に落ちない方法とは?

ローン審査に落ちない方法とは?
ここからは、車のローン審査において注意したいポイントを3つ紹介します。

車以外のローン審査においても、仕事の勤続年数や信用情報は重要になるため、収支バランスを意識したマネープランを目指しましょう。

仕事は勤続年数を意識する

現在無職でこれから就職を検討する場合、勤続年数を考慮して仕事選びがおすすめです。

車のローンを始めとした大きなお金が動くタイミングでは必ず収入について問われます。そのため、普段から収入が安定するよう、長く働ける職場選びを行いましょう。

自分が不得意な仕事や人間関係が複雑な職場などは仕事を長く続けるにあたり課題となる事柄です。そのため、「長く続けられそうな会社か」「苦手意識を持たずにできる業務内容か」を意識して仕事探しを行いましょう。

なお、仕事探しが難しいと感じる方は、ハローワークや転職サイトなど外部のサポートを受けながら進めると不安を軽減できます。

信用情報を意識する

普段から信用情報に傷がつかないようにすることも大切です。「必要以上に借入をしない」「収入の範囲内で買物をする」など、支払いの延滞につながらないようにしましょう。

信用情報に傷がつくと5年や10年など長期にわたりローン契約で不利にはたらきます。

現在、働いておらずかつ借入がある場合は滞納しないよう返済を行う、そして安定した収入を目指すことを意識しましょう。一度、支払いに関してクリアな状態を作る意識が大切です。

普段から収支の確認をする

普段から必要以上に借入れしない習慣とあわせ、収支のバランスも意識したいポイントです。

収入と支出のバランスが取れていない場合は見直しから行いましょう。具体的には、「必要以上に衣類を購入して光熱費の支払いが滞っている」という場合は月々光熱費の予算を設定して、残った費用で衣類や趣味のお金をまかなう、といった方法があります。

特に現在仕事をしていない場合は収入が限られるケースが多いため、収支のバランスが取れていないと金銭的に困窮する可能性が高いでしょう。そのため、月々の支出を確認して減らせる箇所は削減し、車の購入や生活費など必要な箇所にお金を回せるよう習慣づけが大切です。

無駄を見直すと車購入の可能性が高まるでしょう。

まとめ

①無職の場合、車のローン審査は通過できない可能性が高い
②車のローン審査は収入を重視されるため、安定した収入がないと返済能力がないとみなされることがある
③無職でも不労所得で資金にゆとりがある場合は車の一括購入がおすすめ
④ローンが組めない場合は配偶者や家族にローンを組んでもらう方法や借入金額を減らして審査に臨む方法もある
⑤ローン審査に通過できない場合はカーリースで車を購入する方法も検討しよう

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グーネット定額乗りマガジン編集部
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