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クレジットカードは財布に入れておけば、現金を用意していなかったとしても、高額の支払いを済ませられるため「お金をおろし忘れた」といったシーンでも対応できます。また、分割払いを使うと家電や家具など高めの買い物もスムーズです。
しかし、支払いしやすいがゆえに使いすぎて滞納してしまい、やがてブラックリストに登録されてしまうといった可能性もあります。
この記事では、クレジットカードのブラックリストに載った場合の危険性や信用情報に傷がついてしまった場合の対処法などを紹介します。
クレジットカードの利用は見通しを持って行いましょう。
クレジットカードの支払いを滞納するとブラックリストに登録される
結論として、クレジットカードの支払いを滞納するとやがてブラックリスト入りして住宅ローンやカーローンを組めなくなったり、クレジットカードそのものを利用できなくなります。
ブラックリストに登録されるということは、支払いに関する信用情報が著しく低下していることになります。そのため、後払いに該当するクレジットカードの利用やローンが利用できなくなります。
クレジットカードのブラックリストとは?
クレジットカードの滞納をするとブラックリストに登録されるということが分かりましたが、実際にブラックリストが何かわからない方もいるでしょう。
ブラックリストは一般的な呼称で、実際にブラックリストというリストは存在しません。具体的には信用情報機関の事故情報を指しています。
信用情報機関はクレジットカードやローン契約など、様々なお金にまつわる情報を登録しており、トラブルがあった際に記録されます。その結果、今後ローン契約やクレジットカードの支払いにおいて「信用情報に傷がついた状態」になり、様々な支障をきたします。
信用情報機関とは?
ここからは、信用情報機関について紹介します。
信用情報機関は3つあり、それぞれ加盟する団体に特徴があります。
CICは、クレジットカード会社が共同出資を行い昭和59年に設立された信用情報機関です。
割賦販売法および貸金業法に基づく指定の信用情報機関として指定されている唯一の機関である点が特徴的です。
加盟会員としては信販会社や百貨店、流通系クレジットカード会社、銀行系クレジットカード会社などが挙げられます。一部の銀行や消費者金融会社、携帯電話会社なども含まれており、加盟店のジャンルは様々です。
JICCは昭和61年に設立された信用情報機関です。銀行や消費者金融などをはじめとした様々な金融機関が加盟しており、加盟数の多さが特徴的です。
また、元々は消費者金融が中心になって設立された信用情報機関でもあります。
情報開示の際、アプリで行える点も特徴的です。
JBAそのものは銀行の健全な発展や日本経済の成長を目的に設立された協会で、前進となる組織は明治10年と非常に古くから存在しています。現在の全国銀行協会になったのは、2011年と比較的新しい特徴を持ちます。
信用情報の登録や開示だけでなく、消費者取引の推進や銀行業務の円滑化など様々な役割を担っており、加盟店はメガバンクや地方銀行などです。
なお、JBAは加盟する条件が最も厳しいとされてます。略称としてKSC(全国銀行個人信用情報センター)として呼ばれることもあります。
「1つの機関に事故情報が登録されていたとしても、他の機関に登録されていなければローン契約を結べるのでは?」と考える方もいるでしょう。
しかし、滞納や未納の情報は機関同士で共有されています。そのため、1社でも事故情報が登録されているとクレジットカードの利用やローンの契約が難しくなります。
また、滞納の情報は各機関に情報開示を行うことで確認できますが、情報開示を行う場合は1箇所だけでなく複数箇所で確認すると、より正確な情報を得られるでしょう。
支払いを滞納するリスク
ここからは、クレジットカードの料金滞納で起こりうるリスクを7つ紹介します。
クレジットカードの料金滞納はただカードを使えないだけでなく、日常生活における様々な支払いにおいて影響を与えます。リスクを知り、滞納を防止しましょう。
第一に支払いを滞納すると、遅延損害金の支払いが発生します。
遅延損害金は一般的に下記の計算で求められます。
この利率は上限が決められており、15%~20%が上限の相場として知られています。
カードの請求額が少ない場合「遅延損害金も少ないから問題ないだろう」と考える方も稀に見られますが、損害金が発生した時点でクレジットカード会社からの信頼は低下しており、カードが止められてしまう可能性も潜んでいます。
クレジットカードの支払いを滞納し、やがてブラックリストに登録されると、車や住宅ローンの契約ができなかったり携帯会社の審査に落ちてしまう可能性があります。
ローン契約は年収や属性、これまでの支払い経歴などを審査し「信用できる」と判断された際に契約を進められます。しかし、クレジットカードをはじめとした料金の延滞や未納がある場合は「確実に料金を支払ってもらえないだろう」といった不信感から審査に通過できません。
そのため、車を購入する場合は一括払いになります。また住宅においては数千万円の費用がかかりますが、ローンを組めない場合は購入を諦めることになるでしょう。
今後、マイホームを購入しようと考えているのであればクレジットカードの料金支払いにはより注意しましょう。家を購入できなければ自分だけでなく、家族にも影響が及び最悪の場合、家庭内不安につながるかもしれません。
さらに、携帯電話の分割払いもできない可能性があります。携帯電話の本体代金は10万円を超えるため、分割で毎月支払う方が多く見られます。しかし、信用情報に傷がついている場合は分割での支払いが難しく、本体代金をまとめて支払う必要があるでしょう。
信用情報はローン契約や携帯電話の支払いなど、私たちのライフステージや日常に大きな影響を及ぼします。
クレジットカードの支払いを滞納すると、今後の生活だけでなく、そもそもクレジットカードの利用が停止されてしまいます。
クレジットカードの支払いが行われていないにも関わらず、さらに利用されるとより滞納の金額が重なり、クレジットカード会社は不利益を被ります。そのため、一定期間が経過するとクレジットカードは使えない状態になり、やがては強制解約に発展することもあるでしょう。
クレジットカードの利用が停止されるまでの期間は各会社により様々です。支払いから数回引き落としを実施してくれる会社、支払いが滞ると数日で利用停止されるところなど様々なため、自分が利用しているクレジットカード会社の確認がおすすめです。
クレジットカード料金の支払いを行わない対応が続くと、やがて資産の差し押さえに発展します。
クレジットカードはもちろん、様々な料金は必ず支払う必要があり、支払わないのであればそれ相応の財産を支払いに充てることになります。
給与や銀行口座の預金、金融資産など様々なものが差し押さえられる可能性を秘めているため、支払いは確実に行いましょう。
クレジットカードの支払いを行わなければ、携帯電話だけでなく様々な分割払いが利用できません。
例えば、家電や家具、学習教材など高額な支払いも分割払いができないため、一括での支払いが求められるでしょう。
これまで分割払いで家庭のバランスをとっていたのであれば、分割払いが使えないと新たな商品購入が難しくなったり生活に支障をきたします。
分割払いを使わない収支バランスの見直しが求められるでしょう。
クレジットカードの支払いを行わず、やがてブラックリストに登録されると賃貸契約ができない可能性もあります。
賃貸契約もローン契約と同様に審査があり、年収や属性、これまでの支払い履歴が重要になってきます。
これまで支払いでトラブルを抱えていた場合は、希望する物件を契約できない可能性が高まります。
クレジットカードの利用料金を滞納し、カード利用停止になった場合、他の支払いも滞納してしまう可能性があるでしょう。
月々の公共料金を始めとした支払いを毎月行っている場合はそれらの料金も引き落としができなくなるため注意が必要です。
公共料金を滞納するとブラックリストに登録されないものの、督促状が届いたり、各ライフラインが止められたりと生活が立ち行かなくなります。
クレジットカードの影響は非常に大きいといえるでしょう。
クレジットカードの支払いを滞納したときの対処法
ここからは、クレジットカードの支払いを滞納してしまった場合、すぐに取りたい対処法を2つ紹介します。
滞納に気づいた時点ですぐにクレジットカード会社に連絡し、指示を仰ぎましょう。
手元に資金があり支払いを行えるのであれば、未払いの料金を支払いましょう。まだ滞納から期間が経っていない場合は、支払いを行った後カードが再び使える可能性があります。
支払える状態にも関わらず支払いを済ませなければ、遅延損害金の支払いが発生したり、より事態が悪化したりする可能性があります。
できるかぎり早めの支払いをおすすめします。
支払いが困難、またはどのように遅延分を支払っていいか分からないといった場合、カード会社に連絡しましょう。
クレジットカードの連絡はチャットボットやメール、電話など様々な方法がありますが、支払いが遅れている場合は電話連絡がおすすめです。
より早めに支払う意思を伝える意味でも大切です。
以前、滞納して何もなかった場合、まだ期間が浅かった可能性があります。一定期間を超えると差し押さえは行われるため今後は注意しましょう。
緊急時に使える貸付制度
ここからは、資金難になった場合に活用できる貸付制度を3つ紹介します。
自分で資金の捻出が困難になった場合、家族に頼ることはもちろんですが難しい場合は国や自治体、各種機関などの制度も活用しましょう。
やむを得ない事情から支払いが困難な場合は公的支援を受けられる可能性があります。
生命保険に加入している方の場合、利用者貸付を利用する方法もあります。
生命保険の利用者貸付(契約者貸付)とは、契約を解約した場合の返戻金を一定の範囲で貸付として活用できる制度です。ただし、定期保険や終身年金保険などいくつかの商品によっては貸付の制度がないため確認が必要です。
この場合、あくまで貸付であってお金がもらえるわけではないため注意しましょう。また、貸付を目的に生命保険に加入するのは控えましょう。
総合支援資金とは、失業をはじめとした様々な事情で生活に困窮した人が、今の生活を立て直して経済的な自立を行うために設けられている貸付制度です。社会福祉協議会やハローワークの支援が行われます。
原則として3ヶ月間、月20万円までの貸付が可能です。また、住宅入居費においては40万円までの貸付が可能です。
連帯保証人なしでも貸付を行えますが、連帯保証人がいない場合は年1.5%の利子がつくため注意が必要です。
緊急小口資金は、緊急時や生計の維持が難しくなった場合、少額の費用を貸してもらえる制度です。直近では新型コロナウイルス感染症の影響で収入の減少があり、生活が厳しい方向けに実施されていました。
貸付上限額は20万円以内で、いくつかの条件に該当する必要があります。なお、この緊急小口資金においては令和4年9月で終了となっているため現在は利用できません。
事故情報が登録されているか確認する方法
ここからは、自分がブラックリストに載っているかを確認する方法を紹介します。
いずれもオンラインと郵送で行えるため使い勝手の良い方法を選びましょう。
自分の支払い実績に自身がないのであれば費用がかかるものの、一度確認するのがおすすめです。
まずは、3つの信用情報機関それぞれの開示請求方法を確認します。
- CIC…インターネットもしくは郵送
- JICC…インターネット(アプリ)もしくは郵送
- JBA…インターネットもしくは郵送
かつて、信用情報機関によっては窓口請求を設けているところもありましたが、現在はオンラインか郵送の2択になっています。JICCにおいては専用アプリから情報を開示できるため、よりスムーズでしょう。
また、情報開示には手数料がかかり、500円~2000円程度の費用が必要です。
各種信用情報機関に開示請求を行い、実際に信用情報を確認できたら異動発生日を確認します。
何らかの問題がある場合は返済状況(異動発生日)の欄に記載があります。ただし、異動発生日の記載については各信用情報機関によって表示が異なるため、情報の読み取りが難しい場合は問い合わせが必要です。
ブラックリストに登録されてしまう金融事故の例としては下記が挙げられます。
- 借金や任意整理の踏み倒し
- 携帯料金の未払いや滞納
- クレジットカード料金の未払いや滞納
- 車や住宅ローンの未払いや滞納
公共料金の支払いが行われていない場合、ブラックリストに登録はされません。しかし、公共料金や各種税金の場合は、資産の差し押さえに発展するため、いずれも計画的な支払いが求められます。特に、自動車税は金額が大きいため注意しましょう。
まとめ
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