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キャッシュレス決済が当たり前になった今、クレジットカード以外の選択肢として注目を集めているのが「デポジット型クレジットカード」と「デビットカード」です。
どちらも現金を使わずにスムーズに支払いができる便利なツールですが、実はその仕組みや使える範囲、信用情報への影響には大きな違いがあります。「どちらを使えばいいのか」「クレジットヒストリーに影響するのか」と迷う人も多いはずです。
この記事では、2つのカードの特徴・メリット・デメリットを初心者にもわかりやすく解説し、あなたのライフスタイルに合った最適なカード選びのヒントをお届けします。
デポジット型クレジットカードとデビットカードの違いを理解しよう
デポジット型クレジットカードは、保証金を担保に利用する信用取引の仕組み。対してデビットカードは、口座残高から即時に引き落とす現金決済に近い方法です。
どちらも便利なカードですが、目的や信用情報への影響を踏まえたうえで使い分けることが、賢いキャッシュレス生活の第一歩になります。
デポジット型クレジットカードとは何か

「クレジットカードを作りたいけれど、審査が不安」そんな方に注目されているのが、デポジット型クレジットカードです。
一見するとクレジットカードやデビットカードと似ていますが、実は仕組みがまったく異なります。
ここでは、デポジット型クレジットカードの基本から、一般カード・デビットカード・プリペイドカードとの違い、そして気になる保証金(デポジット)の仕組みまで、わかりやすく解説していきます。
一般のクレジットカードは、カード会社が利用者の信用情報をもとに審査を行い、利用限度額を決定します。
それに対して、デポジット型クレジットカードは、申し込みする時にあらかじめ保証金を預け、その金額がそのまま利用枠になります。
例えば、保証金として10万円を預けた場合、その10万円の範囲内で買い物や支払いが可能です。保証金があるため、カード会社としてもリスクが少なく、一般のクレジットカードに比べて発行のハードルが低くなっています。
また、支払い方法はどちらも「後払い」ですが、デポジット型クレジットカードではキャッシングや利用枠の一時増額ができない点に注意が必要です。
使える店舗や支払いの仕組みは、一般のクレジットカードとほぼ同じなので、普段使いにも不便はありません。

デビットカードとの大きな違いは「支払いのタイミング」です。
デビットカードは買い物をした瞬間に、銀行口座から即座にお金が引き落とされます。
一方、デポジット型クレジットカードは、月ごとに利用金額をまとめて後日引き落とす後払いの仕組みです。
また、デポジット型クレジットカードは審査があり、申し込みは18歳以上(または20歳以上)などの年齢条件があります。一方で、デビットカードは基本的に審査がなく、15歳以上や未成年でも発行できる場合が多いのが特徴です。
プリペイドカードとの大きな違いは「お金の入れ方」です。
プリペイドカードは、使う前にチャージしておく必要があります。
一方、デポジット型クレジットカードは毎月の支払いが完了すると、自動的に利用枠が元通りになります。そのため、毎回チャージをする手間がなく、使い勝手はクレジットカードとほぼ同じです。
また、デビットカードと同様にプリペイドカードも基本的には審査がありません。
デポジット型クレジットカードでは、カードを作る際に保証金を預ける必要があります。この保証金が、カードの利用可能枠として設定される仕組みです。
利用していたカードを解約する際は、未払いの金額を差し引いたうえで、残りの保証金が返金されます。返金の方法はカード会社によって異なりますが、一般的には銀行口座への振込などで行われます。
ちなみに「デポジット」という仕組みは、日本ではまだ新しいものの、海外ではごく一般的です。ホテルのチェックイン時に、宿泊費とは別に「デポジット(保証金)」を預けることがありますが、それと同じ考え方です。サービスを安心して提供するための保証として扱われているのです。
ただし、キャッシングや手数料支払い分などはポイント対象外の場合もあるため、申し込み前にカード会社の公式情報を確認しましょう。
デポジット型クレジットカードが向いている人
デポジット型クレジットカードは、一般的なクレジットカードに比べて審査のハードルが低く、保証金を預けることで利用できるという安心の仕組みが特徴です。
そのため、これまでクレジットカードを作りたくても審査に通らなかった人や、信用情報に不安がある人にとって、再びクレジット機能を持つための有力な選択肢となります。
ここからは、特にどのような人にデポジット型クレジットカードが向いているのかを、具体的にみていきましょう。

一般のクレジットカードは、過去の支払い履歴やローン返済状況など、いわゆる「クレジットヒストリー(クレヒス)」をもとに審査を行います。そのため、過去に支払いの遅延や延滞があった場合、審査に落ちやすくなるのが現実です。
例えば、携帯電話の分割払いを滞納してしまったり、複数のカードに同時に申し込みをしてしまったりすると、信用情報がマイナスに評価されることもあります。
その点、デポジット型クレジットカードは、あらかじめ保証金を預ける仕組みのため、カード会社にとってのリスクが低く、審査が通りやすい傾向があります。つまり、信用情報に少し不安がある方でも、クレジットカードの便利さを再び手にするチャンスがあるということです。
自己破産や債務整理をすると、その情報が信用情報機関に登録され、5〜7年ほどは「金融事故」として記録が残ります。この期間中は、ほとんどのクレジットカードの審査に通らなくなってしまうのが一般的です。
しかし、デポジット型クレジットカードは、保証金を預けることでカード会社がリスクを回避できるため、自己破産や債務整理を経験した方でも発行できる可能性があります。
実際に、破産手続きから数ヶ月〜1年ほど経過した段階でカードを作れることもあります。もちろん審査はありますが、一般のクレジットカードに比べて格段にチャンスが広がるカードです。
このカードを上手に使って支払い実績を積めば、再び信用を回復していくきっかけにもなります。「もう一度、クレジットヒストリーを築きたい」という方にとって、心強い一枚といえるでしょう。
ただし、一部の特殊な取引(例えば一時的なデポジットが必要なレンタカーや一部のガソリンスタンドなど)では、利用できないケースもあります。また、キャッシング機能や分割払いなどは利用できないカードも多いため、申し込み時にカード会社の案内を確認しておくと安心です。
デビットカードが向いている人
デビットカードは、銀行口座の残高の範囲内で利用できる「即時引き落とし型カード」です。クレジットカードのように後払いではなく、利用した瞬間に口座から代金が引かれるため、使いすぎの心配が少なく、誰でも安心して使えます。
また、デビットカードは審査不要で発行できるケースが多く、年齢や職業を問わず申し込める点も特徴の一つです。
ここからは、どのような人にデビットカードが向いているのかを詳しくみていきましょう。

「今すぐキャッシュレス決済を始めたい」「クレジットカードの審査に不安がある」という人にとって、デビットカードは最適な選択肢です。
デビットカードは、クレジットカードのようにカード会社が利用金額を立て替える仕組みではないため、支払い能力を確認するための厳しい与信審査が必要ありません。そのため、学生や専業主婦(夫)、アルバイト、無職の人でも、銀行口座を持っていれば発行できるケースがほとんどです。
信用情報に不安がある人や、過去にクレジットカードの審査で落ちた経験がある人でも利用できる可能性が高く、「誰でも持てるカード」として人気があります。
申し込みから発行までの手続きも比較的簡単で、インターネットや銀行アプリから申し込めば、すぐに利用を開始できるカードもあります。「とにかく今すぐ使えるカードがほしい」という人にとって、デビットカードはスピーディーで便利な選択肢です。
デビットカードは、支払いと同時に銀行口座から利用金額が引き落とされるため、家計管理をしたい人にもぴったりです。クレジットカードのように月末にまとめて支払いが発生することがないため、今どれくらい使ったのかを常に把握できます。
利用履歴はリアルタイムで口座に反映されるため、「気づいたら使いすぎていた」ということが起こりにくく、節約意識を高める効果もあります。
また、キャッシュレスでの支払いが中心になるため、現金を持ち歩く必要がなく、支出の記録が自動で残るのも大きな利点です。
「お金の管理が苦手」「クレジットカードだとつい使いすぎてしまう」という人は、デビットカードを活用することで自然と支出コントロールができるようになります。
デポジット型クレジットカードのメリット・デメリット
デポジット型クレジットカードは、保証金を預け入れることで利用枠が設定される、少しユニークなタイプのクレジットカードです。一般のクレジットカードと同じようにショッピングやネット決済に使えるうえ、審査にも通りやすいという特徴があります。
一方で、デポジットを準備しなければならないなどの注意点もあります。ここでは、メリットとデメリットの両面から、その特徴を詳しくみていきましょう。

デポジット型クレジットカードの大きな魅力は、信用情報の回復に役立つ点です。
クレジットカードの利用履歴や支払い実績は、信用情報機関に記録される「クレジットヒストリー(クレヒス)」として蓄積されます。過去に支払いの延滞や債務整理などがあり、一般のカード審査に通らない人でも、デポジット型なら保証金を担保に発行できる場合があります。
このカードをきちんと使い、毎月の支払いを遅れずに行うことで、信用情報に「良い履歴」を積み上げられます。つまり、再び一般のクレジットカードを作りたい人にとっては、クレヒスを回復するための「再スタートカード」として最適なのです。
現金払いだけでは信用情報が蓄積されないため、デポジット型カードを活用することで、将来の金融取引にもプラスの影響を与えられます。
もう一つのメリットは、「使いすぎを防げる」という点です。デポジット型クレジットカードは、あらかじめ預けた保証金の範囲内でしか利用できません。
例えば、5万円を預けた場合、その金額が利用上限となるため、つい無駄遣いしてしまう心配がありません。クレジットカードのように後払いではありますが、保証金という目に見える上限があることで、支出管理が自然と身につきます。
また、収入が不安定な人や、ついカードを使いすぎてしまう傾向がある人にとっては、安心して使える仕組みになっています。
デポジットの範囲内であれば、一般のクレジットカードと同じようにショッピング・公共料金の支払い・ネット決済などに対応している点も魅力です。
一方で、デポジット型クレジットカードには注意点もあります。最大のポイントは、カード発行時に保証金を預けなければならないことです。
この保証金がそのまま利用限度額になるため、例えば10万円分の利用枠を設定したい場合は、同額の保証金をあらかじめ準備する必要があります。
保証金は解約時に返金されるとはいえ、手元の資金を一時的に拘束される形になるため、すぐに現金を動かしたい人にはやや負担に感じるかもしれません。また、キャッシング機能がないカードが多く、高額な買い物をしたい場合は保証金の追加入金が必要になることもあります。
デビットカードのメリット・デメリット
デビットカードは、銀行口座にあるお金をそのまま使えるキャッシュレス決済の一つです。クレジットカードのように「後で支払う」方式ではなく、利用と同時に銀行口座から引き落とされるため、現金感覚で使えるのが大きな魅力です。
口座にあるお金の範囲でしか使えないため、借金のリスクがなく、使いすぎを防ぎながら安全にキャッシュレスを楽しめます。
ここでは、そんなデビットカードのメリットとデメリットをみていきましょう。

デビットカード最大の特徴は、支払い時に銀行口座から「即時」に引き落とされる仕組みです。
例えばコンビニで買い物をすると、支払いと同時に口座残高から利用金額が差し引かれます。そのため、クレジットカードのように「後から請求が来て驚いた」ということがありません。
また、口座残高以上の支払いはできないため、使いすぎを自然に防げます。特に、家計をしっかり管理したい人や、キャッシュレス決済を安心して始めたい人にとって、デビットカードは心強い味方といえるでしょう。
リアルタイムで残高を確認できる銀行アプリと組み合わせれば、日々の支出を手軽にチェックできます。
デビットカードは、原則として「審査なし」で発行できるカードです。クレジットカードのように収入や勤務先などの情報をもとにした与信審査が行われないため、学生や主婦、無職の方でも気軽に申し込めます。
カードを発行するには、銀行口座を持っていることが前提ですが、15歳〜16歳以上(銀行によって異なります)であれば、多くの場合すぐに作ることが可能です。
ブラックリストに載っていてクレジットカードが作れない人でも、デビットカードなら発行できるケースがあります。
「まずはキャッシュレスを体験してみたい」「クレジットカードを使うのが不安」という人にとっても、デビットカードは安心して始められる第一歩となるでしょう。
一方で、デビットカードにはクレジットカードのような「支払いの自由度」はありません。デビットカードの支払いは基本的に一回払いのみで、分割払いやリボ払い、ボーナス払いといった支払方法は選べません。
また、利用と同時に口座からお金が引き落とされるため、支払いに猶予がない点にも注意が必要です。高額な買い物をしたい場合や、支払いを月末にまとめたい人にとっては不便に感じることもあるでしょう。
ただし、こうした仕組みは「お金の流れをその場で把握できる」という意味では、家計管理をしやすくするメリットにもなります。クレジットカードのように後払いで使いすぎる心配がないぶん、計画的にお金を使いたい人にはぴったりです。
カーリースでクレジットカードは使えるのか

車を「所有する」のではなく「借りて乗る」という新しい選択肢として、カーリースを利用する人が増えています。
では、毎月のリース料金はクレジットカードで支払えるのでしょうか?
結論からいうと、クレジットカード払いに対応しているカーリース会社もあります。ただし、すべての会社で利用できるわけではなく、「クレジットカード払いOKの会社」と「口座振替のみ対応の会社」に分かれています。
ここでは、カーリースの主な支払い方法と、クレジットカードやデビットカードを利用する際のポイントを詳しくみていきましょう。
カーリースの支払い方法は、大きく分けて「クレジットカード払い」と「口座振替」の2種類です。
クレジットカード払いは、毎月のリース料金をカード決済にできる方法で、カード会社のポイントが貯まるというメリットがあります。
ただし、対応しているカーリース会社はまだ限られており、利用できるカードブランドも会社によって異なります。例えば、VISAやMastercardは使えても、JCBには対応していないことも。
一方、口座振替はすべてのカーリース会社で利用できるもっとも一般的な方法です。毎月決まった日に指定口座から自動で引き落とされるため、支払い忘れの心配が少なく、安定して利用できます。
支払日が固定されている会社もあれば、10日・20日など複数の日付から選べる会社もあります。
クレジットカード払いの魅力は、なんといってもポイントが貯まることです。カーリースは契約期間が長く、月々の支払い金額も比較的大きいため、毎月の支払いをカードで行えば、ポイント還元がかなりの額になることもあります。
また、光熱費や携帯料金などとまとめて管理できるため、家計の支出を一元化できるのも便利です。
ただし、メリットだけでなく注意点もあります。まず、クレジットカード払いに対応していないカーリース会社も多く、「カードで払いたい」と思っても選択肢が限られてしまう可能性があります。
また、クレジットカード情報を登録する以上、情報流出や不正利用のリスクがゼロではありません。カードの盗難や紛失にも注意し、定期的に利用明細を確認することが大切です。
では、「デビットカード」での支払いはできるのでしょうか。
実は、カーリースではデビットカード払いに対応していない会社がほとんどです。その理由は、デビットカードが「即時引き落とし」型のカードであることにあります。
カーリースのように毎月決まった金額を自動引き落としする契約では、支払日当日に口座残高が不足していると決済が失敗してしまう可能性があるためです。
一部のカーリース会社では例外的にデビットカード払いを受け付けている場合もありますが、事前の確認が必須です。
もしデビットカードを使いたい場合は、「毎月の残高を確実に用意しておく」「引き落とし日を把握しておく」など、支払い管理をしっかり行うようにしましょう。
まとめ
カーリースに関してのエキスパート集団です。カーリースに関する様々な疑問にお答えしていきます。



