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1年だけの短期間車が必要になった場合、車を調達する方法は色々あります。車の購入やカーリースなどの手段がありますが、どの方法が経済的なのかをまず比較してみましょう。
また、カーリースはリース会社が購入した車のリース代を支払って借りて乗り、そのあと返却するという仕組みになっています。
カーリースというと3年や5年の契約が多いですが、1年でも契約可能なカーリースのプランもあります。1年だけのカーリースを利用する際の注意点なども知っておくと役立ちます。
1年だけ車が必要な場合の調達手段と必要経費
転勤や進学などで、1年という短期間限定で車が必要となる場合もあるでしょう。そんな時はどのように車を調達しようか考える方も少なくありません。
その場合、車を所有するもしくは一時的に借りるかどちらかの手段になるはずです。新車もしくは中古車を購入して、1年後に中古車として売却すれば車を所有することも可能です。
さらに、カーリースやレンタカー、カーシェアリングなどの車を借りるサービスを利用すれば、車は所有できませんが車を手放す面倒もなくなります。どの手段を用いれば一番効率的で金銭的にも損が少ないかを確認していきます。
1年という短い期間でも、車を使うのに新車を購入するのも選択肢の一つです。
新車はキレイな車に乗れる、いつでも自由に車を使えるといったメリットがあります。ただ、やはり気になるのが費用面です。
車を購入するとなると、車両本体費用以外にも税金や自賠責保険料などの維持費がかかります。
車検費用にかんしては、1年なので車検前に車を手放すことになるためかかりません。ただし、購入時にまとまった資金が必要です。
また、新車を購入し、1年使用後に中古車として売却することになります。一般的に、新車登録から1年後で新車価格の3割程度まで価格が下がります。
例えば200万円で購入した車は、1年後140万円程度になるという計算です。経済的に余裕がある方ならいいですが、1年後に600,000円も価値が下がるとなると、損したような気分になるかもしれません。
中古車を購入して1年だけ使い、再び1年後に売却するという手段もあります。
中古車なので車両購入費用は新車より抑えることができます。ただし、自動車税や自賠責保険料などの維持費は新車同様に必要です。さらに、1年後に再び中古車として売却する際の価値も、購入時よりは下がることになるでしょう。
売却時の価格は、何年落ちの中古車を購入するかによっても変わってきます。通常新車は1年で約70%、3年で約60~40%、5年だと約30%の価値となり、それ以上だとほぼ価値がなくなるとされています。
例えば、3年落ちの中古車を100万円で購入し、1年後に売却するとなると500,000円程の価値になるかもしれません。新車ほどの損にはなりませんが、それでも数十万円の損失となってしまいます。
カーリースは、カーリース会社が契約者の希望の車を代わりに購入し、毎月リース代を支払って車を借りて使用するというカーサービスです。
リース代には車両本体価格と自動車税、自賠責保険料などの一部維持費が含まれています。
カーリースというと3年や5年、7年という契約年数が多いですが、1年単位で契約できるカーリースもあります。
1年間カーリースを利用するとなると、車種がグレードによって費用は異なりますが、プランによっては20,000円代からという安いリース代で使用できるのも魅力です。
契約期間が過ぎたらそのまま車をリース会社に返却すれば良いので、売却手続きや値段の心配はいりません。毎月定額のリース代を1年間支払えば車を使えるので、家計管理しやすいと言えるでしょう。
車を1年だけ借りて乗るカーサービスとしては、レンタカーという手段もあります。
レンタカーの場合は、年単位というよりは時間もしくは日数単位で利用することを前提としています。カーリースよりも、もっと短期間での利用に適していると言えるでしょう。
レンタカー会社や車種などにもよりますが、丸1日レンタカーを借りると10,000円前後の出費となります。1年間も借り続けるとなるとかなり多額の出費となるため、経済的な負担も大きいです。
年契約できるレンタカープランもありますが、月に100,000円近くかかるとされており、やはり経済的な負担が大きいと言えます。
カーシェアリングは、サービスの登録会員同士で車を共同で使用するカーサービスのことです。
使用した日時に予約を入れて、1日のうち数時間を使用することを目的としています。そのため、毎日車が必要な方にとっては不便さを感じるでしょう。また、他の会員が車を使っていて、車が空いていないと使えません。
他にも、カーステーションで車を借りて乗り、返却も同じカーステーションまで車を戻さなければならないといった独自のルールがあります。
費用面を見ると、1日利用すると6,000円位かかる場合が多いです。そのため、カーリースと比べてもリーズナブルだとは言えない部分があります。カーシェアリングを1年間使いたいとなると、レンタカー並みに費用がかかってしまいます。
また、1年間同じ車を借り続けるとしたら、車の空き状況から難しい場合があるかもしれません。
1年間だけ車を使うならカーリースが経済的
1年間だけ車を使用する方法は色々ありましたが、中でも短期のカーリースが経済的だと言えます。
車種やリース会社にもよりますが、自動車税や自賠責保険料込みでも月に20,000円代から利用できるプランもあります。
1年間のみの利用だと、車検も自家用乗用車の場合は法定点検もありません。走行距離にもよりますが、うまくいけばオイル交換などの消耗品の交換などメンテナンスが必要ないか、1回程度で済むでしょう。
メンテナンス費用もさほどかからず、なおかつ契約終了後は車をリース会社に返却するだけでです。
車を購入すると登録手続きなどにも時間がかかります。1年後に売却する際も価格が気になり、手続きも必要となるので時間も手間もかかり面倒だと感じる方もいるかもしれません。
カーリースなら手続きも楽で、基本的には毎月のリース代だけを支払えば良いので効率的です。
カーリースは3年以上のプランが多い
カーリースというと、1年2年の短期ではなく長期的なプランを採用しているリース会社が多いです。3年、5年、7年などのプランが主流で、10年というプランもあります。
長期プランの方がリース代が安くなるので、お得だと考えられています。車両本体費用に自動車税、自賠責保険料などの維持費を加算した金額を契約月数で割って計算するのが、月のリース代です。
また、車検や法定点検、オイル交換などのメンテナンス込みのプランなら、メンテナンス代も含まれることがあります。契約月数で割るので、長期にわたるリース契約をすれば必然的に月のリース代がリーズナブルになるのです。
ただし、カーリースは契約の中途解約を前提としていません。そのため、途中で車が不要となり解約した場合は残りのリース代や手数料などを違約金という形で支払わなければならない決まりになっています。そのため、短期リースの方が自由はききやすいと言えるでしょう。
1年から契約できるカーリースもある
カーリースの中には1年から契約できるリースプランを打ち出しているカーリース会社もあります。
カーリース会社によって費用は異なりますが、軽自動車だと月に15,000円~20,000円位から、普通車では月に20,000円代から利用できるプランもあります。
車種やグレードによってリース代も変わってくるので一概には言えませんが、さほどランクの高くない車にすればリーズナブルな料金で済むはずです。
ただし、諸経費として軽自動車は25,000円程、普通乗用車は30,000円程の支払いが必要となる場合もあります。
また、諸経費や保証金として契約時に数万円請求するリース会社もあります。保証金は契約終了時に問題なければ返金されるのが一般的です。
1年間のカーリースでもプラン内容な様々なので、きちんと確認しておきましょう。
新車カーリースを1年利用するメリットデメリット
新車のカーリースは自分の希望する車を選ぶと、カーリース会社が代わりに購入してくれます。そのため、好きな車に乗れる、車選びの選択肢が広がるというメリットがあります。さらに新車なので外観も内装もキレイで清潔感があるのも魅力です。
一方で、車種によりますが基本的に新車だと車両本体価格が高いというデメリットがあります。カーリース契約でもオープンエンドにすれば残価が契約者に公開されるので、相談すればやや高く見積もることも可能です。
ただ、1年後であっても残価は思った以上に下がってしまうので、差額が生じると契約終了時に請求されます。月々のリーズ代も高くなるでしょう。
中古車カーリースを1年利用するメリットデメリット
1年や2年など比較的短期のカーリースは、中古車を対象としているカーリース会社も多いです。
カーリースに中古車を選ぶことで、車両購入費が新車よりも安くなるので、月々のリース代を抑えることができるというのが大きな魅力です。
一方で中古車となると、その時中古車市場に出回っている、カーリース会社が準備できる車種からリース車を選ぶことになります。そのため、自分が望む車がない可能性もあり、車選びの選択肢が狭まるでしょう。
中古車ではありますが、車内はクリーニング済みであり、ボディの凹み、傷などがあってもきちんと直してあるのでキレイです。
ただ、一度は人が使った車なので、新車のような真新しさを求める方にとっては好ましくないと感じることもあるかもしれません。
カーリースを一年だけ利用する際の注意点
1年だけ車を使用する場合、経済的なカーリースを利用する際には気を注意したことがあります。
例えば、ほとんどのカーリース契約では任意保険は未加入なので、万一の事故や盗難などに備えて加入しておいた方が良いという点です。
さらに、カーリースには走行距離に上限を設けている場合がほとんどです。走行距離を超えると追加金を請求されるので、決められた走行距離の制限を超えないようにも気を付けた方が良いでしょう。
車の保険には法律で加入が義務付けられている自賠責保険と、加入はドライバーの自由意志による任意保険に分けられます。
カーリースでも自賠責保険は自動的に加入しており、保険料はリース代に含まれています。一方で、任意保険込みのプランでなければ通常のカーリースでは任意保険は未加入の状態です。
わずか1年という短期のカーリースで合っても交通事故のリスクは十分にあります。自賠責保険は対人賠償を対象としており、交通事故で相手側が亡くなったもしくはケガをした場合の補償しかされません。
任意保険により加害者側の死亡もしくはケガをした場合や、双方の車の損傷、建物やガードレールなど物の損害に対し補償がなされます。
万一、カーリース契約中に交通事故で物が壊れてしまっても、任意保険未加入だと修理代などは自己負担となってしまいます。場合によってはかなりの経済的な負担となるので、任意保険に加入しておくと安心です。
カーリースのリース契約では、車の走行距離に上限が設けられている場合がほとんどなので注意しましょう。
カーリース契約が終了すると、返却されたリース車は中古車として売却もしくは、中古のリース車として使われます。その際に走行距離が多いと、車の価値も下がり故障のリスクも高くなってしまうためです。
走行距離が多いというのは、そのぶん車が使われてていることを意味し、タイヤやエンジンなどに負荷がかかり同じ年式で走行距離が少ない車よりも性能が落ち、メンテナンスが必要となってしまいます。
1ヶ月当たり約500㎞~1,500㎞までと、カーリース会社やプランによって上限は変わるので確認しておきましょう。
もし契約終了時に走行距離の上限を超えていれば、1㎞につき〇円というように追加金が請求されることになっています。
ただし、遠距離通勤や通学を毎日のように繰り返さない限り、日常生活で使用している分には走行距離の上限は超えないとされてます。
カーリース期間中は、1ヶ月の走行距離もチェックするようにしてください。
カーリースでは、短期でも長期でも基本的に契約の途中で解約することは想定されていません。契約当初に契約月数で月のリース代を算出しているため、途中で解約となるとリース会社も利益を失ってしまうからです。
それでも解約したいとなると、まずカーリース会社の承諾を得てから、解約金を支払わなければなりません。解約金は残りの期間分のリース代に手数料などを加算した金額になるケースが多いです。
1年という短期間であっても、途中で車が必要な期間が変わる可能性も考えておきましょう。また、カーリース契約を解約するとなると、まとまった費用を準備しなければならないことも頭に入れておいてください。
1年契約のカーリースを申し込む際も、手続きが必要となります。リース代を支払えるだけでの経済力があるかを判断するための審査も行われます。
審査では、年収、勤続年数、過去の借り入れにおける返済遅延の有無などの信用情報をもとに判断されます。
また、契約書の準備、作成や車を保管する場所を証明する、車庫証明の発行などの手続きも必要です。
レンタカーの場合、契約すればすぐに車に乗って帰ることができます。一方カーリースの場合、審査や書類の準備、車庫証明の発行、名義変更(登録作業)などに時間を要します。
中古車の場合、希望の車が在庫になければしばらく待たなければならない可能性もあります。新車だと納車までは約3週間~1ヶ月、中古車だと2週間程度はかかるのが一般的です。
すぐにリース車は使えないので、時間に余裕をもって申し込んでおく必要があるでしょう。
1年のカーリース契約は再契約により期間を延長できる
1年間のみでカーリースを契約し、契約終了時にもう少し長い期間車が必要になったというケースもあるでしょう。
カーリースの場合、以下のように4つの選択肢から自分で自由に選べることになっています。
- 契約終了時に車を返却する
- 再度リース契約を延長する
- 車を返却して新しい車で新たにリース契約を結ぶ
- 車を買い取る
カーリース会社や契約内容によっては買取不可であったり、契約終了時に車が貰えたりという場合もあります。いずれにせよ、1年後にさらに車が必要になっても契約の延長という形で再契約を結ぶことで、引き続きリース車が使える場合がほとんどです。
1年ごとというように短いスパンで契約すれば、途中解約のリスクも低いと言えるでしょう。ただし、契約が長期間の方がリース代は安くなるというメリットもあるので、自身のカーライフや経済状況に合わせて、どちらが良いかをしっかり検討する必要はあります。
まとめ
カーリースに関してのエキスパート集団です。カーリースに関する様々な疑問にお答えしていきます。