車は購入した後も何かとお金がかかります。その中でもメンテナンス費用は大きな金額を占めるでしょう。では、できるだけ費用を抑えるために何ができるのでしょうか。
この記事では、メンテナンス費用を抑えたい人に向けて、自分でチェックできる項目や方法について紹介します。また、業者に依頼する際の減額ポイントについても解説します。
この記事を読めばメンテナンス費用を抑えられる知識が身につくでしょう。
自分で実施できる車のメンテナンス項目もある
車を所有していると定期的なメンテナンス費用で大きな金額が飛んでいくことは少なくないでしょう。どうにかしてコストを抑えたい場合、どのようなことができるのでしょうか。
業者も確認しているチェック項目の中にも自分だけで点検できるポイントがいくつかあります。業者に依頼せずに自分で済ませられれば、支払費用もいくらか抑えられるでしょう。
そのため、自分で実施できる項目を把握することが重要です。
車のメンテナンスをする目的
車のメンテナンスの重要性は整備不良による故障や事故といったトラブルを未然に防ぐことです。
もし、何かしらのパーツが傷んでおり、走行中に破損してしまった場合は、自分だけでなく周囲の人やモノに影響を及ぼしてしまうかもしれません。そうなってしまえば、賠償金や慰謝料などで多額の負債を抱える可能性が大きいでしょう。
その金額に比べると定期的にメンテナンスする場合の費用は微々たるものです。早期に故障を発見するためにも、日ごろからしっかりと状態をチェックすることが重要です。
自分で実施できる車のメンテナンス
ここからは、自分で実施できるメンテナンスの内容について紹介します。
以下で紹介する内容は、専門業者のような設備や工具がなくても対応できるものにポイントを絞っています。必要なアイテムもカー用品店やホームセンターで調達できるものばかりです。
まずは項目の内容と対処方法について身につけていきましょう。
タイヤの空気圧調整は燃費の向上やタイヤの寿命の延長に役立ちます。
空気圧自体はガソリンスタンドで調整できるため、給油の際に店員さんへ声をかけると良いでしょう。
圧力が適切でなければ燃費だけでなく、カーブを曲がる際の安定性にも影響を与えます。寿命が短くなれば走行中のバースト事故が起きるかもしれません。
適切なタイミングは1ヶ月に1回をおすすめします。
ガソリンスタンドの店員さんに依頼しない場合は、エアコンプレッサーやチェック用の専用タンクが必要です。しかし、これらの機器もカー用品店で借りられる可能性があります。自分が利用しやすい場所で確認すると良いでしょう。
洗車は定期的に欠かさず行っている人が多いのではないでしょうか。半ばやって当たり前のことではあるものの、様々な利点があります。
洗車によるメリットは、見た目が美しくなるだけではありません。ボディの劣化を防ぐ意味があります。特に海沿いを運転した後は、早めに洗車すると良いでしょう。潮風に含まれる塩分がパーツの錆や性能に影響を与えるためです。
おすすめのタイミングは、こちらも1ヶ月に1回です。あまり頻繁に行うと、スポンジの摩擦や洗剤によってコーティング剤の劣化につながります。特に、花粉や泥など固まると取れにくくなるような汚れがついた場合は、早めの洗車をおすすめします。
ウィンドウォッシャー液はフロントガラスに汚れが付着した際に洗い流すための洗剤です。そのため、ウォッシャー液が不足していると、汚れを流せないため視界不良につながります。
この補充はボンネットを開ければできるため、あまり車の知識がなくてもハードルが低く始められるでしょう。
点検時には液剤を入れておくタンクを開けて残量を確認します。少なければ市販のもので構いませんので補充しましょう。1本あたり300ml~400mlで4,000円前後で売られています。
タイミングは洗車に合わせてチェックするのがおすすめです。
ワイパーのゴム部分も自分で交換できるパーツの一つです。劣化すると雨天走行時の視界不良につながるため、定期的なチェックが欠かせません。
意外に盲点となりがちな部分ですが、ゴム部分もしくはブレードごとのどちらかを交換したら問題ありません。
使用頻度が低ければ1年に1回のペースで交換しましょう。
各パーツはカー用品店で販売されています。ゴム部分であれば1,000円前後、ブレードであれば2,000円前後が相場です。
寒冷地にお住いの方は、気候に合わせた商品があるため、秋から冬にかけて交換することをおすすめします。
エアコンフィルターの交換は一見、難しく感じるかもしれませんが、自分でも交換できます。
自宅で使っているエアコンと同様に車のエアコンもきれいに掃除しましょう。フィルター部分がホコリや花粉を車内に入れないようブロックしてくれます。
多くの車において、部品は助手席側のグローブボックス奥に格納されています。そのため、パーツを取り外した後に交換しましょう。
古いフィルターを取り出して、新しいフィルターに置き換えるだけで作業は終わるため簡単です。
おすすめの交換タイミングは夏前と冬前の年に2回です。エアコンを使う前に交換すると良いでしょう。
フィルターの値段も1,500円~2,000円ほどで購入できます。
ヘッドライトも消耗具合を確認しましょう。
最近はLEDを利用している車が増えていますが、中にはハロゲンタイプのものもあります。ヘッドライトが点灯しなくなると、夜間走行時に危険なだけでなく、道路交通法の違反に該当します。そのため、不調に気づいたタイミングで速やかに交換しなければなりません。
このパーツについては、自分でも交換できます。しかし、細かな作業や配線の調整が必要になるため、作業に不安を覚える方はカー用品店やガソリンスタンドといった取扱いに慣れているお店に依頼しましょう。
ライト自体の金額はお店によりますが15,000円ほどが相場といわれています。また、工賃は依頼する業者によって大きく変わるため、依頼時に質問してみると良いでしょう。
冷却水はエンジンを冷やすための溶剤です。運転中に熱を帯びるエンジンを冷やさなければオーバーヒートにつながるため欠かせません。
冷却水のタンクはボンネット内のエンジンルームに設置されています。タンクのキャップ部分に「Coolant」と表記があるため、目印にすると良いでしょう。
使用する液剤は車によって異なるため、事前に調べておくことをおすすめします。費用は2L入りでおよそ4,000円~7,000円ほどです。
量が減らなくても劣化するため、2年に1回のペースで交換することをおすすめします。
水温計メーターで「Cから上がらない」または「Hから下がらない」場合は速やかに点検しましょう。
エンジンオイルは車の点検項目の中でも、とりわけ重要なポイントです。古く汚い状態を放置しておくと故障につながるため、念入りなチェックが必要です。
エンジンルーム内にある「オイルレベルゲージ」で状態を確認しましょう。ゲージに付着した汚れや上限・下限の印内にオイルが付着しているかがポイントです。
また、色も意識しましょう。真っ黒であれば汚れているため交換の目印です。
このポイントについては、洗車に合わせてこまめに確認することをおすすめします。
業者に任せた方がよい車のメンテナンス
ここからは、自分では実施せずに業者に任せた方が良い車のメンテナンス項目について紹介します。
以下で紹介する内容は専用の工具や機材が必要になるものばかりです。また、設備面でも個人が準備できないレベルのものであり、失敗すると故障につながるものもあります。
そのため、無理に自分で対応しようとせずに業者へ依頼しましょう。
ヘッドランプのバルブを交換する場合、専門業者に任せましょう。正しい取付位置が重要なため専門知識をもつ業者に任せた方が後々の問題がありません。
ヘッドランプの光源の種類はハロゲン・HID・LEDの3種類です。それぞれ寿命や明るさが異なるなど特徴がありますが、取付時の注意点もパーツによって変わります。
配線の取り回しも長年の技術が必要な部分であり、DIY気分で処理するにはハードルが高いでしょう。
点検タイミングは法定点検や車検の時で問題ありません。
エンジンオイルのチェックは自分でできたとしても、交換や補充に関してはプロに任せた方が良いでしょう。
その理由は、車種によってはジャッキアップが必要であり、専用器具が必要になるためです。また、廃オイルの処理など廃棄時に注意すべき専門的なポイントもあります。自己流での処理は避けた方が無難です。
交換作業ついでに、プロの目で簡単にチェックしてもらいましょう。
オイルフィルターはエンジンオイルを効果的に作用させるために、オイルの汚れをろ過する役割を持っています。フィルターの目詰まりを放置しておくとエンジンオイルの機能が低下し、エンジンに損傷を与える恐れもあります。
しかし、交換時期の目安となる状態を判別することが難しいため、業者に任せた方が確実に対応してもらえるでしょう。
交換時期はオイル交換に合わせて依頼するのがおすすめです。
ブレーキフルードは車を安全に減速させたり停車させたりするために重要な役割を担っているオイルです。劣化が直接安全性に影響を与えるため、重要保安部品に指定されています。
そのため、交換作業の品質は高いレベルを求められます。知識と経験を有していないカーユーザーが自己流で交換するのは避けましょう。
交換時期は2年~3年に1回、もしくは走行距離20,000km~30,000kmに到達したタイミングです。ちょうど法定点検や車検とかぶる時期なので、合わせて依頼することをおすすめします。
タイヤ交換は専用工具を必要とすること、ジャッキアップが必要になることからプロに任せた方が良いでしょう。
また、ローテーションのバランスも重要なポイントです。バランスのとり方や位置ひとつとっても経験と知識が必要になります。
少しでも間違えると、タイヤの寿命が短くなるだけでなく、走行時の安全性にも関わってくるため、自己流は避けましょう。
交換時期は冬用タイヤの交換など、タイミングをみて実施しましょう。
バッテリーは交換時にショートさせてしまう危険性があります。また、自分で処理した廃バッテリーの処分方法や費用を考慮すると業者に任せた方が良いでしょう。
また、作業依頼に合わせてバッテリーの手配も依頼すると負担はより軽くなります。
近年、バッテリーの性能は日々向上しています。そのため、劣化している場合の症状の見分けが難しくなっているものの、JAFの出動理由の3件に1件がバッテリートラブルです。
トラブルを減らすためにも、定期的な診断と交換を心がけましょう。
交換時期の目安はおよそ3年です。車検時や法定点検時に依頼しましょう。
カー用品店はもちろんのこと、ホームセンターでも部品は売られています。グラファイトタイプや撥水タイプなど、商品によって特徴は異なるため、つけてみたいものを選んで交換すると良いでしょう。
車のメンテナンス費用を抑えるポイント
ここからは、車のメンテナンス費用を抑えるポイントについて紹介します。
業者に依頼するとしても、いくらか費用は節約したいと考えている人は少なくないでしょう。様々な減額ポイントはありますが、カーリースの利用も検討してみてはいかがでしょうか。詳細については後述しますが、多くのメリットがあります。
専門知識が必要のない部分に関しては、日ごろから自分でメンテナンスすることで費用は減額できます。その理由は、業者に点検・作業を依頼する項目を減らせるためです。
何もかも業者に依頼してしまうと工数が多くなり、必然的に単価は高くなります。そのため、業者が作業しなくても良い部分は自分で整備しましょう。
定期点検の際に、整備内容とタイミングを伝えた上で項目から外してもらうよう交渉すると減額できる可能性があります。
重大な修理や交換が発生する前に定期的なメンテナンスをしておくと良いでしょう。
劣化して故障する前であればパーツ交換も容易であり、作業負担も少なく済みます。一方で破損寸前や壊れてしまった後では、破損部分以外にも影響を与えている可能性が高く、修理の範囲が広がります。その結果、余分な費用がかさんでしまうかもしれません。
良い状態をキープできれば修理にかかる範囲を限定できるため、日ごろからこまめに点検するようにしましょう。
急発進や急停車といった無理な運転は車体全体に負担をかけます。その結果、故障までのスパンが短くなるリスクが高くなるでしょう。
また、短距離移動ばかりの繰り返しも避けなければなりません。エンジン停止中のカーオーディオの使用もバッテリーに負荷を与えます。
そのため、日ごろから負担の少ない運転を意識することをおすすめします。
消耗品の劣化が早ければ交換回数も多くなり、結果として費用はかさみます。
各パーツの負担を軽減するよう心がけて運転すると、メンテナンス費用の節約につながります。
業者によって使うパーツの費用や作業料金は大きく変わります。そのため、複数の業者で費用と整備内容を比較検討しましょう。
低価格かつ必要なメンテナンスを実施してくれる業者を探すことで費用の節約につながります。
とはいえ、価格が安ければ良いというわけではありません。低価格を前面に出して、技術面の不安を隠す業者も少なからずいるため注意しましょう。
カーローンの支払いや保険・税金の支払いに加えてメンテナンス費用もかかると考えた場合、支払うタイミングがバラバラになるため、お金の管理が煩雑になります。
その上、メンテナンスまで気を配ることは、忙しく生活している人にとって困難を極めるでしょう。
そこでカーリースの利用はいかがでしょうか。様々なリースプランを用意している会社の中には、月額料金にメンテナンス費用が含まれるプランを用意しているところがあります。
このようなプランを利用すれば、突発的な出費もなく、メンテンナンスに関わる全てのことをサポートしてもらえるため、安心してカーライフを楽しめます。
まとめ

カーリースに関してのエキスパート集団です。カーリースに関する様々な疑問にお答えしていきます。