車をリース契約すると、利率はどのぐらいかかるのでしょうか?
カーリースの仕組みはやや複雑なため、利率や金利が分かりにくいと感じている方は多いかもしれません。
この記事では、カーリースとカーローンの利率の違いやリース料を抑える方法、新車リースと中古車リースの相違点も含めて詳しく解説していきます。
リース契約を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
「利率」と「金利」は異なる?
利率と金利は、内容が若干異なります。
利率とは、借入額に対する利子の割合を意味します。
例えば、銀行や信販会社などの金融機関でローンを組み、車や住宅などの購入費用を借り入れしたケースでは、金額や返済期間に応じて利子をつけて返済します。
それに対して金利は利率より言葉の幅が広くなり、元金に対する利子の比率の意味だけでなく、預金や貸付の利子の金額を指すケースもあります。
厳密に言えば、利率は必ずパーセンテージで表されますが、金利は預金や貸付に対する利子の金額を指すケースもあります。
カーローンとカーリースの利率の違いとは?
利率と金利について説明しましたが、カーローンとカーリースの利率には違いがあるのでしょうか?
ここからは、カーローンとカーリースの利率について詳しく解説していきます。
一方、カーリースの場合はリース会社が車を購入し、利用者に貸し出すことになります。利用者は車をレンタルするだけなので利率がかかりません。
車を購入する時は、現金一括払いかローンを組んで毎月返済することが可能です。
カーローンは金融機関から一旦借入を行い、毎月の返済時に金利を上乗せされた金額を支払います。
金融機関によって利率も異なり、一般的に銀行系は年利1.2~4%程度、車を販売しているディーラーローンであれば年利3.5~9%程度です。
金利が低い銀行系のカーローンは、審査が厳しく融資決定まで1週間程度かかることもありますが、支払い開始時から車の所有者になることができます。
一方、ディーラーローンは手続きが簡単で銀行系よりも審査に通りやすく、最短即日で結果が出ることが一般的です。
また、2つのマイカーローンと若干異なるものとして、自社系ローンがあります。これは、借り入れではなく分割払いとなる方法です。
自社系ローンは審査が販売店になっており、銀行やディーラー系ローンよりも審査が通りやすいため、金融事故や収入が不安定な場合であっても審査が通る可能性があります。
金利も無料である場合が多いので魅力的ですが、販売店によっては頭金や保証料を用意する必要があるため、まとまった金額が必要になるでしょう。また、会社によって契約内容も異なるため、しっかり確認することが大切です。
カーリースは、リース会社が車を購入し、契約者が毎月リース料を支払うことで車をレンタルする方法です。
契約者はリース車の購入代金を支払うのではなく、利用料を支払うことになります。借入を行うわけではないので金利の概念はなく、利率もありません。
しかし、それに近いものとして手数料があります。カーリースの月額料金は各種手数料を加算しており、手数料の詳細は一般的に公開されていないケースがほとんどです。
カーリースには金利という概念はないとされていますが、リース会社もどこかで利益を出さなければ経営が成り立ちません。
そのため、金利ではなく「手数料」という形でリース料に上乗せして利益を得ていることがほとんどです。
毎月支払うリース料は、車両の購入費用や自動車税などの税金、自賠責保険などの維持費も含めた金額を契約月数で割った金額です。これに手数料が加算されています。
カーローンとカーリースお得なのはどっち?
カーローンとカーリースでは、どちらがお得になるのでしょうか?
特徴を知っておけば、どちらが自分のライフスタイルに向いてるかが分かります。
ここからは、カーローンとカーリースの費用面について詳しく解説していきます。
カーローンは、車の購入費用を借り入れることになります。そのため、車の維持に関わる費用については、全て自己負担です。
例えば、税金や自賠責保険はその都度支払う必要があります。さらに車検を通す時には、点検・整備も行うのでまとまった金額がかかるでしょう。
それ以外にも、月の返済時には金利も設定されているので、借入金額以上の利息を支払うことになります。返済期間が長くなるほど利息も多く支払うことになるため、総支払額も増えるでしょう。
カーローンの支払いが終了すれば自分の資産になりますが、通常のローン払いと維持費を定期的に支払うことになります。そのため、月額で考えると定額にはならない点は、気をつける必要があります。
カーリースは、毎月支払うリース料に様々な費用が含まれています。
具体的には、車両本体の金額、自動車重量税や環境性能割などの税金、自賠責保険料などの維持費、事務手数料などです。
車を購入する際に必要な費用が含まれているため、初期費用はかからず、月額料金を支払えば車に乗ることが可能です。
車検やメンテナンスの費用については、リース料に組み込む契約をすれば、時期によってまとまった金額を支払う必要がなく、リース料で賄うこともできます。
さらに契約期間を長くすることで、リース料を引き下げることが可能な場合もあります。
カーリースの契約期間が終了すると、「車の返却」「契約の延長」「乗り換え」「車の買取」の中から選択することになります。
もし車の買取を行う際は、残価分を一括して支払う必要がありますので、一時的に大きな支出がある点は気をつけましょう。
カーローンとカーリース、どちらがお得なのか比較しても、車種、ローンの金利、契約年数によって一概には言えません。
しかし、月額料金が定額である点では、リース契約がお得だとされています。
カーローンは、車を購入する際「残価設定型ローン」を利用することもできます。
残価とは、新車で購入した際に前もって満期時の車の価値を設定することです。
この残価を車両本体価格から差し引くことで車の購入費用を抑えてローンを組むことができる方法が、残価設定型ローンになります。
残価を引いた金額にローンの契約月数で割っていくため、月々の返済額が通常のカーローンに比べて抑えられます。
そして、残価の支払いに関しては、ローンの最終回まで据え置きされた状態になります。最後の返済をする前に「車の返却」「乗り換え」「残価を支払って車を買い取る」の中から選択することができます。
もし月額のローン金額を抑えたいと考えているのであれば、残価設定型ローンを選択肢に加えるのもいいでしょう。
ただし、ローン完了時に車の使用状況によって査定額が残価を下回る時は、追加分を支払うことになるケースもあるので注意が必要です。
リース料を抑える方法とは?
ここまで、カーリースやカーローンについて、その概要を説明してきました。
カーリースを利用したいが、毎月かかるリース料をなるべく抑えたいと思っている方もいるかもしれません。
そこで、ここからは車のリース料を抑える方法について、詳しく解説していきます。
リース料は、車両本体価格から残価を引き、税金や維持費、手数料を加算した金額を契約月数で割ることで算出しています。そのため、カーリースの契約を長期契約にすることで、リース料の月額が抑えられます。
リース会社によっては、5年、7年、9年などの長期契約プランを提示しているところもあります。
すぐに乗り換えや買い替えをしないのであれば、できる限り長期契約をすることで、月額料金を抑えることが可能です。
カーリースの金額を抑える2つ目の方法として、契約満了する時に追加金が出にくいプランを活用することが挙げられます。
車のリースで問題になるのは、残価が想定していた金額になるかどうかです。特に「走行距離」と「車の綺麗さ」が残価をキープするためには重要です。
走行距離が超過してしまうと車の査定が下がってしまうケースが大半であるため、超過した分は追加金を支払わなければなりません。
一般的に、走行距離の超過における追加金は1kmあたり3円~10円程度が相場となっています。そのため、リース会社では査定額が引き下がってしまうのを防止するために「走行距離の上限」を設けている場合がほとんどです。
また、車に傷や凹み、車内に汚れや臭いがあると修理やクリーニングを実施するために費用が加算されます。
契約満了時に、このような追加費用の請求を回避できる契約を結んでおくと、出費を抑えることができるでしょう。
カーリースの金額を抑える3つ目の方法は、特典を活用することです。
例えば、リース会社によっては、ガソリンスタンド業界に参入しているケースがあります。そういった会社では、契約時に指定されたガソリンスタンドで給油すると、割引きを受けられることもあります。
各リース会社によって特典は異なりますので、ホームページなどであらかじめ確認しておくといいでしょう。
また、車選びから審査申し込みまでの手続きをインターネット上で行うことができる「オンライン型」のリース会社を選ぶのも一つの方法です。
ネットでの販売に特化していることにより店舗を持たないため、人件費や店舗費用を削減し、安いリース料金を提示している場合があります。
このように、特典やインターネットを上手く活用することで、月々のリース料を抑えることが可能です。
カーリースの金額を抑える4つ目の方法として、メンテナンスプランを見直す方法もあります。
メンテナンスプランとは、リース契約の中に定期的な点検や修理、車検などの費用を含めるプランのことです。
メンテナンスの内容や回数によってかかる費用が異なるため、最低限に絞って契約すると月々のリース料を抑えられるでしょう。
契約内容とリース料を照らし合わせて、プランを選択するようにしてください。
カーリースの金額を抑える5つ目の方法は、カーリース専用の任意保険に加入することです。
リース契約中に交通事故を起こして車が全損し修理不能になった場合は、中途解約になります。その際、残りの契約期間のリース料を含む解約金を一括で支払うことになります。
通常の任意保険では、車両保険をかけていたとしても不十分です。しかし、カーリース専用の任意保険は、解約手数料も保険で補うことができます。
全損時の支払限度額を中途解約費用に合わせた金額になるように車両保険の金額が設定されているため、保険料も無駄なく利用できる点がメリットです。
カーリースを契約する際は、万一の事故に備えて、専用の任意保険に加入しておくと安心です。
カーリース専用の任意保険は、リース会社が提携している保険会社を用意していることもありますので、一度相談してみるといいでしょう。
新車リースと中古車リースの違いとは?
車のリースでも、新車だけではなく中古車をリースできるところもあります。
新車のリースと中古車のリースでは、何が違うのでしょうか?
自分の使用方法によっては、中古車リースのほうがお得な場合があるかもしれません。
ここからは、新車リースと中古車リースの相違点について詳しく解説していきます。
中古車リースの場合、選べる車両が限定されます。
リース会社が所有する中古車を貸し出すことになりますので、新車リースに比べて選択肢が少ないと言えます。
一方、新車リースであれば、車種だけではなくグレードも選択可能です。そのため、最新のモデルを乗りたい場合やグレードにこだわりがある場合は、新車リースを利用するといいでしょう。
中古車リースは、車両価格が安く設定されています。
実際、中古車リースで使われる車は、レンタカーや新車リースの契約期間が終了した車であることが多いです。車両価格が新車に比べて安く設定されるため、月々のリース料は安くなるでしょう。
費用を抑えてリース契約ができるので、安い車を使いたいと考えているのであれば、中古車リースを利用すると月額の費用を抑えることができます。
また、残価が0円で設定されている場合もあり、リース契約が満了した時には使用していた車をもらうこともできる契約があります。リース会社によっても異なりますが、そのような契約であれば、通常の中古車を購入し維持費をかけるよりも安く手に入れられるかもしれません。
中古車リースのメリットとして、車をすぐに使えることが挙げられます。
新車の場合は基本的に受注生産なので、納車までに多くの日数がかかります。特に人気車であれば、納期が数ヶ月かかることもあるでしょう。
中古車リースは、リース会社が所有している中古車の在庫から選ぶことになるので、短期間で車を使えるようになります。
すぐに車を使いたいという方は、中古車リースの利用が向いています。
中古車リースは、短期的な契約がしやすいとされています。
新車リースだと基本的に数年契約になることが一般的です。
一方、中古車リースの場合は1ヶ月単位から契約可能なリース会社も存在します。
一時的に数ヶ月、車を使用したい方は中古車リースのほうが使い勝手はいいでしょう。
中古車リースは、セカンドカーとしても使いやすいとされています。
中古車リースは、リース料が安くなるメリットはありますが、車種やグレードが選びにくかったり、中古車を購入するほうが割安になることも考えられます。
そのため、車を数年単位で利用するメインカーとしてではなく、現在メインとして所有している車がある状態で、セカンドカーとして一定期間利用する場合は使いやすいでしょう。
まとめ
カーリースに関してのエキスパート集団です。カーリースに関する様々な疑問にお答えしていきます。