新車を購入する際は、少しでも安くしたいと思ってディーラーに値引き交渉する方もいるかもしれません。

では、カーリースを利用する場合はどうでしょう。リース車の車両本体価格は、リース会社に交渉すれば値引きしてもらえるのか気になるところです。

また、カーリース契約期間中は毎月リース代を支払って車を使います。このリース代は車種、グレード、契約期間やメンテナンス付きか否かなどによって変わってきます。

家計の負担を少しでも減らすために、リース代を抑える方法も紹介するので参考にしてください。

車の購入時は値引きが可能な場合もある

車の購入時は値引きが可能な場合もある
車は高額な買い物になるので、少しでも安く購入したいと思うのは誰しも同じでしょう。車は、交渉次第である程度の値引きが可能だと言われています。

値引交渉するにあたり、あまりにも安い金額を提示したり、強引に話を持っていこうとされたりすると敬遠されてしまいがちです。値引きには限度額があり、落としどころを見極めるのがポイントとなります。

新車をディーラーで購入する際は、車両本体価格の10%位までなら値引き可能だと言われています。200万円の車なら20万円引きまでといった感じです。

値引き額はディーラーや車種によって異なるので、状況によっては値引きが難しい場合もあります。タイミングなどもポイントとなります。

値引術を知っておくと、交渉の際に役立つでしょう。

値引き交渉術①相見積もりとタイミング

同じメーカー、車種の車であっても販売店によっては価格が異なる場合があります。これは新車の流通経路が違うことが理由です。

同じメーカーでも、違う販売店で見積もりを取り価格を比べることで、より安い販売店を見つけることが可能です。また、他店での販売価格を知ることは交渉の切り札にもなるでしょう。

さらに、購入するタイミングもポイントです。ディーラーでは上半期決算期の「9月」、年度末決算期の「2月や3月」でセールを行います。ボーナス時期の「6月や12月」もセールのタイミングだとされています。

このタイミングで車を購入するために動けば、ディーラーは業績を伸ばしたいという思いから値引きに応じやすいと言われています。

値引き交渉術②信頼関係を築く

値引き交渉を行う上で、まず始めに希望の金額をしっかり相手に伝えておくことも大事です。購入を真剣に考えているという気持ちがディーラー側に伝わると印象も良くなるでしょう。

ディーラーも一台でも多く車を売りたいと考えているので、購入の意思が強いお客さんとは良い関係を築きたいと願うはずです。

また、車を売った後もメンテナンスなどで引き続きお客さんとの付き合いを続けたいと考えるディーラーも多いです。

そのためにも、車を購入する時だけでなく、その後も付き合いたいと思われるような、信頼関係を築くことが大事になってきます。

値引き交渉術③オプションなどをおまけしてもらう

値引き交渉術③オプションなどをおまけしてもらう
車の値引きを考える上で、購入時につけるオプションもポイントとなります。ディーラーの工場で装着されるオプションの価格は、販売店で割と自由に決めやすいと言われているからです。

例えば、カーナビ、オーディオ、ホイール、ボディーコーティングなどのオプションがあります。

オプションや付属品を装着したいと考えているなら、このオプション分を値引きしてもらうという方向で交渉するのも一つの手です。

新車の購入契約の際に、複数のオプションを一緒に申し込むことで、一つ分を半額にするなど値引きもしてもらえる可能性も出てくるでしょう。

新車購入よりカーリースの方が総支払額は安い

新車購入の際に値引き交渉をしても、値引きの限度額が決まっており、思ったよりも値引きしてもらえない場合があります。

一方で、カーリースでは車両本体価格から数年後の車の価値「残価」を差し引いて、税金などを加算し契約年数で割ってリース代を算出しています。

車種やグレード、プランなどによって違ってくるので一概には言えませんが、新車購入の際カーローンを組むよりも、カーリースの方が総支払額は安くなる場合が多いとされています。

カーローンの場合、月々のローン支払いに金利がつき、頭金や毎年の自動車税などの各種税金、自賠責保険料や車検費用、部品交換費用などに維持費をその都度支払わなければなりません。

カーリースは、毎月のリース代に税金や自賠責保険料などが入っており、メンテナンスリースなら車検費用なども含まれます。

利息を支払う分、カーローンのほうが総支払額が高くなる傾向にあります。

カーリースでリース車の値引き交渉は難しい

カーリースでリース車の値引き交渉は難しい
カーリースでは、リース車自体を契約者に代わってリース会社がディーラーから直接購入することになります。そのため、新車を購入する時のように「値引術を使えば、リース車も安くなるのでは?」と思われがちです。

しかし、リース車をカーリース契約者が値引きしてもらうことはできません。それは、カーリース会社がディーラーから車を購入する際に、すでに車両本体価格について値引き交渉を行っている場合が多いからです。

カーリース会社はディーラーからまとめてカーリース用の車を継続して購入することで、その都度値引きしてもらいやすくなっています。

つまり、カーリース契約者に提示されたリース車の車両本体価格というのは、すでに値引きされた後の価格ということになり、これ以上の値引きはできない可能性が高いです。

残価を上げればリース代を抑えることは可能

残価を上げればリース代を抑えることは可能
リース車の車両本体価格を値引きしてもらえば、リース代が安くなるという考えから値引きを期待していた方もいるでしょう。しかし、値引きはできないとなると、残価を高く設定してもらえばリース代を抑えることができます。

カーリースでは、車両本体価格から契約終了時のリース車の価値「残価」を差し引いて一部維持費を加算し、契約期間で割るという形でリース代を算出します。

(車両本体価格 - 残価 + 維持費)÷ 契約期間 = 月々のリース代

また、カーリースには残価を契約者に公開する「オープンエンドリース」と、公開しない「クローズドエンドリース」という2つの契約方式があります。

この場合、オープンエンドリースはリース会社と相談して残価を高くすることは可能です。残価を上げればリース代は下げることができるので経済的な負担は軽減されることになるでしょう。

残価を上げると生じるリスク

オープンエンドリースの場合、契約終了時にリース車の査定を行い、その時点での車の価値が算出されます。

査定額が残価よりも低くなった場合、差額を支払わなければなりません。逆に査定額が残価よりも高い場合は、差額を受け取ることも可能です。

中古車市場は刻一刻と値段が変動していくので、リース契約が終了する数年後には中古車市場での人気や需要などが契約当時とは違っている場合もあります。

当時は人気の車種であっても、その後別のメーカーの車種に人気が集まれば残価が下がり、査定額との差額が広がるリスクもあります。

また、モデルチェンジが行われ、新しいタイプの車が販売されれば古いモデルは価値が下がる場合もあるでしょう。

残価を高めに設定すれば、月のリース代はその分抑えられますが、契約終了時に査定額との差額を精算する可能性があることも知っておくべきです。

値引きできないならリース代を抑える方法を取り入れよう!

値引きできないならリース代を抑える方法を取り入れよう!
リース車の車両本体価格は、すでにカーリース会社がディーラーから車を仕入れる時に値引き交渉をしています。そのため、カーリース契約時に値引きすることはできません。

ただ、月々のリース代を少しでも抑えることで、経済的負担も軽減され家計管理をしやすくなります。

リース代を抑えるには、まずリース期間を長くするのが有効的です。さらに、カーリースでは走行距離の上限が設けられており、短めに設定するとリース代はやや安くなるのでお得です。

また、メンテナンスをできる限り自分で行いメンテナンス費用を抑えることも、リース代節約につながると言えるでしょう。

カーリース契約期間が長いとリース代が下がる

カーリースでは、車両本体価格から残価を差し引き、自動車税などの維持費を足して契約月数で割った金額がリース代となります。そのため、契約期間が長いと支払い回数が増え、結果的に月のリース代が安くなるというわけです。

カーリースはもともと年単位の契約となっており、1年ごとに年数が設定できるプランもあります。しかし、短くても3年や5年、長期だと7年や9年、11年といった比較的長期のリースプランを提供しているリース会社が多いのも現状です。

カーリースは途中解約は原則として禁止されており、やむを得ずに解約する場合は違約金を支払わなければなりません。そのため、長期での契約となると不安になる方もいるでしょう。

しかし、ある程度まとまった期間に車が必要となるなら、むしろ長期での契約にした方が経済的な負担は軽減されます。

契約期間に関してはライフプランや経済状況などを考慮して決めることをおすすめします。

車種やグレードを厳選する

車種やグレードを厳選する
自分の好きな車を選んで購入しなくても乗れるというのが、カーリースの魅力の一つです。しかし、カーリースはメーカーや車種によって料金に差があります。

安く利用できるメーカーの車種から車を選ぶことでリース代もある程度抑えることが可能です。

欲しい車種があってもリース代が高くなる場合は、別のメーカーで探してみる、同じタイプの別の車種を検討することで、より希望に近い車を安く利用できる可能性が高まると言えます。

また、グレードを下げる、ボディカラーなど、別途費用がかかるオプションをやめるといった選択肢も加えることでリース代を抑えることができます。

頭金を支払い、ボーナス払いも取り入れる

車を購入するときにローンを利用する際は、頭金としてまとまった費用を始めに支払いますが、カーリースでは頭金は不要としているところがほとんどです。最初の支払いも月々のリース代のみで済むということで、経済的な負担も軽減されます。

しかし、頭金を支払ってはいけないというルールはありません。始めに前払いリース料として少しでもまとまった費用を支払っておくだけでも、月の支払いが楽になるでしょう。

また、ボーナス払いを併用しているリース会社もあります。月のリース代に加えボーナス時期に少しまとまった金額を支払うことで、総リース代が減るので月々の支払額も軽減されます。

ただし、ボーナス額は年によって変動しやすい職業もあるので、家計の状態を見ながらボーナス払いを併用するかを慎重に決めることが大事です。

走行距離が短いとリース代も安くなる

走行距離が短いとリース代も安くなる
カーリースでは、契約期間内で走行距離の上限を設定することが多いです。

走行距離が長くなるとどうしてもエンジンへの負担も大きくなり、部品の消耗や劣化も早まります。そういった中古車はどうしても人気が低く、値段も下がりがちになります。

契約終了時にリース車を返却し、中古車として販売する際にマイナス要素となってしまうかもしれません。

走行距離の上限もプランによって異なります。走行距離の上限が短いプランはリース代が安くなる傾向にあるからです。

もし長距離運転することがない、さほど頻繁には使わないことがわかっているなら、始めから走行距離が短いプランにしておくとリース代を抑えることも可能です。

セルフメンテナンスを取り入れる

車は使っているうちに部品が劣化、消耗するのでメンテナンスが必要です。

カーリースの場合、車検や点検、部品交換などの費用がリース代に含まれるメンテナンスプランがあります。メンテナンスを自分で手配し行う面倒はありませんが、通常のリースプランよりは割高になってしまうでしょう。

メンテナンスの中にはセルフでできるものもあります。例えば、ワイパ-ゴムの交換やタイヤ交換などです。車に詳しくない方でも、やり方を覚えればできないということはありません。

セルフできるメンテナンス以外、車検や法定点検は素人では難しいので専門業者に任せることになります。車検や法定点検を行う業者も自分で安くやってもらえるところを探すことで、費用を抑えることも可能です。

セルフメンテナンスを行い、車検などの業者を自分で探して依頼することでメンテナンスにかかる費用をある程度抑えられるでしょう。

車両価格が安い中古車もお得

車両価格が安い中古車もお得
カーリースは新車のみを扱っていると思われがちですが、実は中古車を提供してくれるリース会社もあります。

新車のカーリース契約が終了した後に、中古車として再びリース車として使われることもあるかもしれません。また、中古車市場から状態の良い車をリース会社が購入し、中古車リースとして貸し出す場合もあるでしょう。

新車で購入するよりも車両本体価格が下がるので、リース代も安く抑えることが可能です。

新車では高くて家計に負担かかる場合でも、中古車なら同じ車種やグレードでも低価格なので乗ることができます。中古車でも状態の良い車を手配してもらえば経済的です。

人気の新車だと納車までに時間を要することもありますが、中古車の場合はメンテナンスや名義変更が完了したら、リースをスタートできます。

ただ、中古車なので年式によってはリース契約年数が長期ではない場合もあります。さらに、どうしてもパーツが消耗しやすいので、定期的なメンテナンスも欠かせません。

料金面ではお得なので、中古車をカーリースしてみるのも選択肢の一つとして考えてみてください。

複数のリース会社で料金を比較する

リース会社によって様々なリースプランがあります。契約期間、料金、メンテナンスの有無など条件によって内容が違います。

メンテナンスリース一つをとっても、エンジンオイルの交換回数、車検費用を含むか含まないかなど内容に違いがあり、それぞれ料金も差があります。

そこで、同じ車種、期間などでいくつかのリース会社のプランを比較してみましょう。

ただし、料金が安くても残価設定があれば、契約終了時に追加金請求の可能性があります。そしてリース代に含まれる車の必要経費が少なく、実費払いの場合もあるでしょう。

料金の安さだけを見ると、細かな条件やプランの内容を見落としがちなので、きちんと確認するようにしてください。

また、カーリース事業にも参入しているガソリンスタンドを経営する会社の場合、カーリース契約を結ぶとガソリンが安くなるといった特典をつけているなど独自のお得なサービスもあるので、情報収集が大事です。

カーライフや家計にマッチしたプラン選びが大事

カーライフや家計にマッチしたプラン選びが大事
カーリースは基本的にリース車の値引交渉はできませんが、リースプランの内容を比較したり、残価設定ありのオープンエンドリースなら残価を高めに設定するなどして月々のリース代を抑えることはできます。

ただし、リース代を抑えることだけを優先すると、契約終了時に「追加金」や「残価と査定額との差額」を支払わなければならない場合もあるでしょう。

料金と契約内容を確認しながら、慎重に車種やグレード、プランを決めていくことが大事です。

ライフスタイルによって必要になる車の大きさや用途、期間なども違ってきます。また欲しい車があっても家計を圧迫するほどリース代が高いと維持できません。

ライフスタイルや経済状況にあったリースプランを利用できるように、じっくりと比較検討してみましょう。

まとめ

①新車を購入する際には、相見積もりや信頼関係を築くなどの値引交渉術がある
②新車を購入して維持するよりもカーリースを利用するほうが総支払額が抑えられる
③カーリースでリース車の車両本体価格の値引き交渉をするのは難しい
④月のリース代を抑えるには走行距離の上限を引き下げる、長期契約にするなどの方法がある
⑤その他にも中古車をカーリース契約したり、メンテナンスプランの見直しなども有効的

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グーネット定額乗りマガジン編集部
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